猫侍 南の島へ行くの紹介:2015年日本映画。江戸時代を舞台に、強面で無双一刀流免許皆伝の剣客浪人・「猫侍」こと班目久太郎と白猫・玉之丞のコンビが評判を呼んだTVドラマ『猫侍』シリーズの劇場版第2作目です。今回のキャッチコピーは「さらば、サムライ」で、班目自身の運命を変えた白猫・玉乃丞を連れ、家族のもとに帰った主人公・班目が、仕官の口を求め、玉之丞を連れて南国土佐を目指す姿をコミカルに描いたハートフル・コメディ時代劇です。
監督:渡辺武 出演:北村一輝(斑目久太郎)、LiLiCo(お蓮)、高山善廣(青海信玄)、木下ほうか(忍者)、ほか
映画「猫侍 南の島へ行く」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「猫侍 南の島へ行く」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
猫侍 南の島へ行くの予告編 動画
映画「猫侍 南の島へ行く」解説
この解説記事には映画「猫侍 南の島へ行く」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:1.プロローグ:「なぜだ…どうしてこうなった」
広大に青く広がる海、南国のある島、斑目久太郎はその島の海岸にうちあげられていました。「ここはどこだ?」と思う久太郎は、玉乃丞は籠の中にいないことに気付き、辺りを探し回りました。玉乃丞は海岸近くの岩場の陰で無傷で、鳴いていました。久太郎は玉乃丞を抱き、「なぜだ…どうしてこうなった」と思いつつ、海を眺めました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:2.斑目久太郎、玉乃丞を連れ、土佐へ単身赴任
それは遡ること、2週間前、加賀藩城下に住んでいた元加賀藩剣術指南役の久太郎は、故あって浪人となりながらも、愛する妻・お静、猫アレルギーの愛娘・ハル、そして白猫・玉乃丞と共に、平穏な日々を送っていました。無双一刀流免許皆伝の剣客・久太郎は、「日々、これ修練あり」と庭掃除をしているときも、箒を剣に見立て素振りをしていました。そこに、義理の母・タエが「なにを遊んでいるのです!」とやって来ました。タエは、浪人に身を落とした久太郎を、「腑抜け」と思っていました。土佐で剣術指南役を求めていると耳にしたタエは、土佐藩への紹介状を久太郎に渡し「これで士官できないような離縁」と厳命し、久太郎を玉之丞と共に、土佐への単身赴任を言いつけました。旅立つ久太郎に、娘・ハルはくしゃみを連発しながら、お守りを渡しました。妻・お静はわずかですが路銀を渡しました。久太郎は土佐へと旅立ちました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:3.久太郎、いきなり忍者と対決する
その旅の途中の船着き場で、久太郎は忍者に荷物を盗まれてしまいました。久太郎は玉乃丞の入った籠を持ち、その忍者を追い、林の中でその忍者と対決することになりました。呪文を唱えて分身の術を使った忍者に久太郎は「マジ?こんなにたくさん?」と戸惑いながらも、実体を斬ろうとしますが、分かりませんでした。すると、玉乃丞がその大勢の中の1人の前で鳴きました。久太郎はその1人の頭を試しに峰撃ちしてみました。すると「痛って!」とその忍者は言い、分身の術は解けました。忍者は荷物を投げ出し、消え去りました。荷物をなんとか取り戻した久太郎でしたが、忍者との対決(?)のせいで、土佐行きの船に乗り遅れてしまいました。困った久太郎は、ある小舟を見つけました。そこには「ちょ~怪しい」男がいました。土佐までの値段を聞くと60文、「安い!」と思った久太郎は、その小舟に玉乃丞と共に乗り、船出しました。「やれやれ」と思った久太郎が振り返ると、船頭はいません。バイバイと手を振る男の傍の看板には「れんたる」と書かれていました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:4.久太郎と玉乃丞、謎の南国の島に漂着する
久太郎は自力で小舟を漕いで土佐まで行かなくてはなりませんでした。「それはそれは悪夢のような旅」でした。久太郎は「漕げども漕げども、ただ海が続くばかり、猫はニャーと鳴き、腹はグーと鳴り」ました。4日目のとき、「後の世で“爆弾低気圧”と呼ばれる悪天候」に久太郎たちは遭いました。奇跡的に難破は逃れたものの、今度は迫ってきたクジラに、久太郎たちは小舟ごと飲み込まれてしまいました。そして、久太郎が気付いたときには、玉乃丞と共にこの謎の南国の島に、漂着していたのでした。その島はほとんど「なんと深い森」でした。久太郎は「どんな逆境に立とうとも、武士たる者、生き抜く力を持たねばならぬ」と思い、その森から樹木を集め、浜辺に寝床を作りました。それはなかなかの出来ばえ、久太郎は頭の中で「♪天下の妖刀、ひと太刀で~広くその名を轟かせし~百戦錬磨の剣さばき~斬るべし!斬るべし!斬るべし~!無敵のまだら鬼~♪~♪」と歌いながら、海で魚を釣り、火を熾して、食事は玉乃丞と分け合いながら食べ、暮らしました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:5.久太郎、森の中で一軒の家、発見する
そして、漂着してから9日目、久太郎は玉乃丞を抱き、森の中を探索に行きました。久太郎は深い森の中で人工的な策のようなものを見つけました。その時、鳥の甲高い鳴き声に驚き、玉之丞は離れていってしまいました。久太郎は、玉之丞を探して森の奥へと入って行くと、そこに土壁と草葺き屋根の一軒の家を見つけました。緊張した久太郎は、甲高い裏声で「たのもう~!」と叫びました。すると「ニャ~」という猫の鳴き声がしました。「玉乃丞」と思い、恐る恐る久太郎が中に入ると、誰もいませんでした。「何だこれは?」という家の中、そこに3つの壺がありました。久太郎はどれかに玉乃丞がいると思い、1つ目の壺に手を入れると、黒猫が出てきました。「いつの間に黒く?」と久太郎が思っていると、その隣の2つ目に玉之丞を見つけました。久太郎は玉乃丞を抱き上げました。「黒…白…気になる」と思った久太郎は、3つ目の壺に手を入れました。出てきたのはヘビでした。「ギャー」と久太郎は驚き、外に出ました。すると、外にこの家の主らしい少女が黒猫を抱き立っていました。「人だ。しかも顔色が悪い」と思った久太郎は、コミュニケーションをとろうとしました。しかし、言葉が通じません。少女はしきりに自分は「カワヤ」、黒猫は「ヤムヤム」と言っていました。なんとか彼女の素振りで理解した久太郎は、「斑目久太郎」と自己紹介しましたが、カワヤは「でたらめ、ちゅうたろう」、「あたりめ、ちゅうたろう」、「うおのめ」言いました。「こいつわざとか」と久太郎は思いました。その様子を原住民の3人の男たちが、森の中から密かに見ていました。それもどうやら白猫・玉乃丞に目をつけていました。その夜、浜辺で「ここは土佐か?」と疑問を抱きつつ、久太郎は玉乃丞と共に、眠りにつきました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:6.「かくして、玉之丞は奪われた」
翌朝、久太郎が起きると、玉之丞の姿が見あたりませんでした。久太郎は玉之丞を探し、昨日の家に行きました。すると玉乃丞は黒猫・ヤムヤムと「お取り込み中」でした。「もしや、あいつ、恋でもしたのか?エロ猫め~」と久太郎は思いましたが、「俺とてムードの分からぬ男ではない。こういう時こそ武士の心得」と自分に思いきかせ、久太郎は平静を保とうと外であぐらをかき、座り込みました。そこに少女・カワヤが来ました。カワヤは久太郎に猫の餌を渡しました。カワヤが家に入っていくので、続いて、久太郎も入りました。カワヤはヤムヤムに餌をあげ、自分もそれを食べ、久太郎にも勧めました。戸惑いつつ久太郎はそれを食べ「うまっ!」と思い、驚きました。その時、甲高い何かの泣き声し、カワヤが外に出ていきました。白猫・玉之丞を連れた久太郎を森の陰から狙う3人の原住民の男はカワヤに「白猫は神!なんで連れてこない」と言いました。カワヤは「やめて…白猫はあの人の猫だよ」と言いましたが、1人の男が家に行きました。久太郎が家で玉乃丞をあやしていると、男が入って来ました。「カワヤの仲間か?」と思う久太郎に、その男は3つの籠を使って手品をして、玉之丞を連れ去って行きました。男たちはカワヤに「黒猫、悪魔。ダメだ」と言い、森の奥に去って行きました。「かくして、玉之丞は奪われた」のでした。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:7.「大丈夫。主人公は死なない」
「あいつ、白と黒を間違えているぞ」と思った久太郎は、黒猫を懐に抱き、原住民の男を追い、森の奥へわけ入りました。途中、墓場のような所を通り、地下の洞窟の中の集落を見つけました。久太郎が入ると、原住民の十数人の男が出て来ました。「恐い…」と思いながら久太郎は「玉乃丞がここにおるであろう。玉乃丞!」と言いました。すると、男たちは久太郎に持っていた槍を突きつけてきました。絶体絶命のピンチの中、「猫を返せ」と言いたい久太郎は、ジェスチャーで「猫」を示そうとしました。必死で猫の仕草のジェスチャーをする久太郎を見て、原住民のボスらしき男が日本語で「恥ずかしくないのか」と突っ込みを入れてきました。そのボスらしき男は、昔、江戸にいたことがあったという長老・トンジャから日本語を教わっていて、日本語がペラペラでした。仲間もペラペラでした。その証拠を見せようと、男たりは早口言葉を言い出しました。それを聞いた久太郎は頭の中で「言えてへんやん!」と大阪弁で思わず突っ込みかけました。そのボスらしき男は、「白い猫、神様。我々の神。黒い猫、悪魔」と言い、再び、槍を突きつけてきました。窮地に陥っていく久太郎をカワヤが庇いました。しかし、久太郎はカワヤを庇い、剣を抜き、男たちの槍の攻撃を防ぎましたが、不覚にも隙をつかれ、吹き矢で気絶させられました。「大丈夫。主人公は死なない」のです。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:8.久太郎、牢屋に入れられる
気がついた久太郎は、牢屋に入れられていました。そこでつい落とした娘・ハルからのお守りを見つけ、家族に思いをはせました。その頃、妻・お静と娘・ハルはおいしいお菓子を食べようとしていました。2人は父・久太郎にも食べさせたいと言っていました。その時、タエは縁側に座り、久太郎の身を案じていました。なぜなら、あの忍者を雇ったのは、タエだったからでした。タエは久太郎と娘・お静の離縁を考えていました。タエは、土佐行きを指示し、わざと土佐行きの船に乗り遅れて、屋敷にすごすごと帰ってきた久太郎に離縁を言い渡すという策を仕掛けていたのでした。タエは少し「悪いことをした」と思っていたのでした。そんなタエにお静は「元気にしています。分かります。家族ですから」と言いました。一方、囚われの身となった久太郎は、その牢屋で女の海賊・お蓮に会いました。久太郎は彼女から、ここは日本からずっと離れた南の島だと聞かされ、驚きました。お蓮は見張り役の原住民を海賊の仲間になるように買収して、トンジャから島のお宝を奪おうと考えていました。海賊に襲われ、絶滅間もない原住民たちは、白い猫・玉之丞を神様の使いとして祀りあげました。久太郎はカワヤからバナナをこっそり渡されますが、久太郎には何か分かりませんでした。お蓮はその1本を取って食べたので、久太郎は食べ物だと知りました。しかし、久太郎は見たことがないので、半信半疑でした。そこに、お蓮が買収した見張り役の男が来て、お蓮は牢屋から逃げました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:9.「ほら、大丈夫。主人公は死なない」
その夜、腹が減ってしかたなかった久太郎は、半信半疑でバナナを1本ちぎり、お蓮がやったようにして一口食べてみました。「うまっ!」と思った久太郎は、ついつい調子に乗り、バナナ一房を全部一気食いしてしまい、下痢を起こして苦しい思いをしていました。牢屋から抜け出したお蓮は、長老・トンジャの家に忍び込みますが、お目当てのお宝は見つけられませんでした。その代わりに原住民が神様と祀る白猫・玉之丞を奪い、牢屋に戻って来ました。下痢を起こし苦しむ久太郎に、お蓮は久太郎の猫・玉之丞を取り引きにして、海賊になれと誘ってきました。下痢で苦しむ久太郎は、頑としてそれを断りました。そして、久太郎はお蓮から力づくで、玉乃丞を奪い返しました。お蓮は「触ったね…」と色気をムンムンさせ、久太郎に迫って来ました。久太郎は「危険!」と思い、お蓮から逃げ回り、どさくさに紛れて牢屋から出ました。その時、久太郎は、原住民のボスらしき男たちに見つかってしまいました。久太郎は彼らにつるし上げられました。そして、久太郎がそのまま火あぶりの刑にされようとしたとき、長老・トンジャとが玉之丞を抱き、出てきました。トンジャは玉之丞を離しました。玉乃丞は久太郎に駆け寄り、久太郎の膝の上に座りました。それを見たボスらしき男は「神の思し召しか?」と呟きました。「ほら、大丈夫。主人公は死なない」のです。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:10.「猫は猫だ。神も悪もない」
久太郎は処刑から免れました。長老・トンジャは「神(玉之丞)がお前を助けた」と言いました。ボスらしき男は「白い猫、神様。我々、守ってくれる。海賊、もう来ない」と言いますが、久太郎は「猫は猫だ。神も悪もない」と静かに言い返しました。そこに海賊に買収された牢屋の見張り役の男が「海賊の女、逃げ出した」と言って、入って来ました。その男は久太郎がもう処刑されたと思っていたので、久太郎を見るなり、腰を抜かし、座り込んでしまいました。その男の反応を見たボスらしき男は、この見張り役の男が海賊・お蓮を逃がした犯人だと知りました。そして、その買収された男は縛り付けられました。ボスらしき男は、久太郎にお礼を言い、明日海賊が襲ってくるから、今日は呑もうと言いました。「なんで?いきなり?」と久太郎は思いつつ、その誘いに乗りました。原住民たちの戦の前の景気づけのお祭りの宴会でした。宴会の席でボスらしき男は、この島の歴史を久太郎に語りました。その島では、かつて、火山の噴火が起こり、そのために砂浜が消え去りました。その後、海賊が現れて、襲われて、たくさんの人々が奴隷として連れて行かれました。感染病にもかかり、たくさんの人々の命が失われ、さらに海賊との戦いで多くの人が殺されたのでした。そういう歴史から、原住民たちは自らの心の拠り所としての神様が欲しかったのでした。本当はみんな、白い猫が神様ではないということを知っていたのでした。しかし、心の中にある闇は直ぐ消えないので、目に見える神様が必要だったのでした。その時、長老・トンジャが久太郎のところに来て、お詫びの印として、島の宝“バナナの種”を久太郎に渡しました。トンジャは「この島のバナナ、特別」と言いますが、久太郎は「こんな腹を下すだけのもの、いらないんですけど…」と思いましたが、一応、受け取りました。そのボスの男はいきなり「ハンペン」と言い出しました。久太郎はあの食べ物のハンペンを想像しましたが、その島では「家族」という意味でした。「ややこし~」と思った久太郎でしたが、その男に久太郎は「猫は家族だ」と言いました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:11.「猫は、世界を救う」
翌朝、久太郎が起きると、玉乃丞がまた見あたりませんでした。カワヤも森の中の家にヤムヤムを探しに行っていました。玉乃丞と黒猫・ヤムヤムは外でじゃれあっていました。そこに、原住民たちの予想通り、逃亡したお蓮が仲間を連れて、島のお宝を狙って、襲いに来ました。「宝物をいただきに来たわよ」と言ったお蓮は、玉之丞を猫質にとり、お宝を出すように迫ってきました。原住民たちは「神様捕まった、もうおしまい」と言って逃げ出しました。お蓮は「なんでこいつらの味方なの?」と1人残った久太郎に聞いてきました。久太郎は答えられませんでした。「なりゆき…か?」と思った久太郎は、迫ってくる海賊たちに「めんどくせ~」と思いつつ、あっという間に玉乃丞を抱いている男にガンを飛ばし、玉乃丞を奪還しました。そして、久太郎は玉乃丞を懐深くに入れると剣を抜き、襲ってくる海賊たちを、あっという間に倒しました。しかし、久太郎の前に見たこともない大男3人が出てきました。「デカ!」と思った久太郎は、真剣に構えましたが、その男たちは見かけ倒しで、ちょっと刀で足を峰打ちしたら終わりでした。次に出てきたのは筋骨隆々の男でした。「こいつはヤバイかも…」と思いつつ久太郎は、その男を見ました。その男は剣を抜き、久太郎を手こずらせ、そう簡単に決着がつきませんでした。戦いの最中、その男は久太郎の懐にいる玉之丞の顔を見ました。するとその男は少し笑みを浮かべ、「引き上げるぞ!」と言い、仲間たちを連れ、立ち去りました。「猫は、世界を救う」のでした。「あんたさえいなけりゃ、バナナの種が手に入ったのに」と言いお蓮は悔しがりました。その言葉を聞いた久太郎は、「これのことか」と言い、懐から昨夜、トンジャから貰ったバナナの種を渡しました。お蓮は「本物だろうな」と言い、中身を確かめました。久太郎は「こんな腹を下すだけのもの、なんで欲しがる。欲しけりゃ、どうぞ」と思いました。お蓮は本物と確認すると、大喜びして「おい!もう来ねえぞ!」と原住民に言いました。お蓮はお礼に久太郎に土佐まで送ろうかと言ってきましたが、久太郎は「家に帰る」と言い、断りました。お蓮は立ち去りました。
猫侍 南の島へ行くのネタバレあらすじ:12.久太郎、玉乃丞と共に島を出る
その様子を隠れて見ていた原住民たちは、久太郎をヒーロー扱いしました。ボスらしき男は「お前、許す。そして、与えた。だから争いなくなった。…信じること大事。戦っても何も解決しない」と久太郎に言い、感動していました。「そして、踊る」のでした。その夜の宴会で、久太郎は楽しく、原住民たちと一緒に火を囲み、踊りました。玉乃丞もヤムヤムも一緒にその姿を見ていました。翌日、久太郎の心の広さに心をうたれたボスらしき男は、「許すこと大事」と言って、縛られていた見張り役の男の縄を解き、彼を強く強く抱きしめました。久太郎はその姿を見て「そこまでしなくても…」思いました。久太郎がこの島を立ち去る日が来ました。久太郎と玉之丞は黒猫・ヤムヤムにお別れを言いに行きました。しかし、玉之丞はヤムヤムから猫パンチを食らい、振られたようでした。海岸を歩く久太郎と玉之丞を、カワヤとボスらしき男が見送りに来ました。ボスらしき男は「さみしくなる」と言い、カワヤは「かたじけない」と言いました。久太郎は2人に「さらばだ」と言い、島を出ました。
猫侍 南の島へ行くの結末:13.エピローグ:「主人公に、不可能は無い」「そんなバナナ!」
そして、三日後、久太郎は玉乃丞を胸に抱き、筏で加賀藩に颯爽と帰ってきました。久太郎は「れんたる」の舟屋の男に手製のオールを渡し、「返すぞ」と言い、いかだを返しました。舟屋の男は「嘘だ~」と思わず、叫びました。「主人公に、不可能は無い」のです。久太郎は自分の屋敷にどう言って帰ろうかと戸惑っていました。意を決して、玄関の門をくぐると、目の前にタエが立っていました。タエは久太郎を叱り飛ばしましたが、自分の仕掛けた罠に少なからず責任を感じていたので、久太郎の帰藩を許しました。ただ、タエは久太郎に「家族に心配をかけるではない」と忠告しました。すると猫アレルギーの娘・ハルが鼻の穴に綿をつめ、満面の笑みで久太郎を出迎えに来ました。妻・お静も久太郎を出迎え、喜びました。屋敷に帰った久太郎に、お静、タエ、ハルが最近江戸のお屋敷で大好評の高価な珍味を出してきました。なんと、それは「バナナ」でした。久太郎は「そんなバナナ!」と思いました。久太郎は一句詠みました。「夢うつつ 荒唐無稽の 珍道中 ただ確かなる 君のぬくもり」と。♪~エンディング~♪ 南国の島の原住民に扮した松崎しげるが、バナナをマイクにして『愛のメモリー 猫侍バージョン』を熱唱します。そして、最後に玉乃丞がバナナの房を抱き、この映画は閉幕するのでした。
「猫侍 南の島へ行く」感想・レビュー
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確かにエンドロールで一番笑いました。2回見ましたが2回とも涙が出ました。歌唱力が抜群なだけに余計笑えます。
今までのの時代劇らしい街並から一変、今作のタイトル通りに舞台も日本ですら無くなっていくので最初は違和感があるかもしれません。とは書きながらも、基本的なノリはいつもどおりな気がします。
爆笑必至のまさかのエンドロールには一見の価値があります。
シリーズそのものがここを最後に途絶えてしまっているのも寂しいです。また続編が欲しくなった作品です。