暴走車 ランナウェイ・カーの紹介:2015年スペイン映画。ある朝、銀行支店長のカルロスは子供達を車に乗せて出勤しますが、その車には座席から離れると作動する爆弾が仕掛けられていて・・。犯人からの執拗な脅迫を受けながら家族を守る男を描いたサスペンス・アクション。
監督:ダニ・デ・ラ・トレ 出演者: ルイス・トサル(カルロス)、エルビラ・ミンゲス(ベレン)、ポーラ・デリ・リオ(サラ)、マルコ・サンズ(マルコス)ほか
映画「暴走車 ランナウェイ・カー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「暴走車 ランナウェイ・カー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
暴走車 ランナウェイ・カーの予告編 動画
映画「暴走車 ランナウェイ・カー」解説
この解説記事には映画「暴走車 ランナウェイ・カー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
暴走車 ランナウェイ・カーのネタバレあらすじ:突然の脅迫
銀行の支店長をしているカルロスは、妻マルタ、娘サラと息子マルコスの4人暮らしです。慌ただしい朝、カルロスがサラとマルコスを学校に送るために車に向かいますが、カルロスがポケットから車の鍵を取り出す前にマルコスが後部座席のドアを開けて乗り込んでしまいます。カルロスが「鍵はどうした?」と聞くと「開いてた」と言われ、不審に思いつつも時間がないため運転席に乗り込みます。サラは後部座席に座りますが「変なニオイがする」と言います。出発しようとするとマルタが来て「あなたは会議があるから送るのは無理と言ったわ。私の予定は無視?」と怒り出し、険悪な雰囲気になります。カルロスはそのまま出発し、運転をしながら部下のビクトルと仕事の電話をします。カルロス達が担当している仕事で不良債権が出てしまい、対応に追われています。すると、車内にあった別の携帯が鳴ります。「ママの携帯か?」と言いながら出てみると、「カルロスか?車の鍵が開いてただろう」と知らない男の声が聞こえてきます。「・・・誰だ?何の用だ?」と答えると、「お前は卑劣な野郎だ」と言われます。意味が分からず呆気に取られながらも「用件は?」と聞くと、「俺の要求に応えてもらう。爆弾を仕掛けた。座席を離れると爆発する」と言われ、不審に思いながらも電話を切るカルロス。職場に仕事の指示の電話をした後、また男からの着信が鳴ります。携帯にハンズフリーイヤホンを装着して男と会話を始めるカルロス。男に「勝手に電話を切るな。誰かに知らせたのか?知らせるな。電話を切ったり車を降りたら爆破させる」と脅されます。「子供が乗ってるんだぞ」と言うと、男は「こっちは本気だ。とんだ日になったな。誰も席を立つなよ」と言われます。すると、そのことをまだ知らないマルコスが立ち上がろうとしたため、カルロスはシートベルトをして座るようにとります。男は「俺の金を返せ。現金で6万7547ユーロ。その他にダッシュボードのメモの口座へ42万ユーロ」と言い、カルロスが「無理だ。支店には手元資金がないし、車からの送金なんて無理だ」と答えますが、「ごまかすなよ。俺は研究したんだ。月末の金曜なら銀行には給料と年金がガッポリだ。だが6万7547ユーロはお前の個人の金で用意しろ」と言われます。「そんな金はない」と答えますが、「本当かな?お前の口座には5779ユーロ。妻の当座預金に1768ユーロと預金口座に6万ユーロある。合計6万7547だ」と言われます。口座のことまで知られていることに愕然としていると、「爆弾は遠隔操作できる。見張ってるぞ。望みどおりに払わないとお前も子供達も死ぬ」と言われ、思い悩みます。気付くと車は子供達の学校の前に着いていて、シートベルトを外して車を降りようとする2人を必死に止めるカルロス。男に「話してやれ」と言われ、「電話で『席を離れると爆弾が爆発する』と言われている」と子供達に打ち明けます。「爆弾?」「冗談でしょ。ドッキリ映像の撮影?」と笑う子供達に「きっとただの悪ふざけだろうが無視するのは危険だ。少しの間、辛抱してくれ」と説明するカルロス。子供達を車から降ろさないために学校を休ませる事にします。その後、スクーターに乗った男がカルロス達の車を尾行していることに気が付きます。男との会話を続け、金の用意の仕方や受け渡しについて細かく指示されます。カルロスは銀行の秘書に電話をかけ、マルコスが怪我をしたから仕事を休む、それと妻を行かせるから俺と妻の口座を解約して金を渡すようにとも言います。部下のビクトルにも電話をかけ、車に爆弾を仕掛けられたから送金の手助けをしてほしいと頼みます。ところが、ビクトルは自分のところにもヘンな男から電話があり、今は妻と車の中にいると言います。動揺しながらも「心配するな」と言い、急いでそちらへ向かうカルロス。すると、またスクーターの男が見えたため、スクーターに車をぶつけて、男に「クソ野郎め、車を爆破させてみろ!」と怒鳴ります。しかし、その男はサラのボーイフレンドで、サラを追いかけていただけでした。サラは「パパひどい!」と叫び、電話の男に「俺だと思ってぶつけたんだな」と言われて動揺しながらもビクトルのところへ向かうカルロス。ビクトルの車の近くに停車し、お互いに車の窓から会話をして状況を話し合おうとしますが、ビクトルは「あの男は異常ですよ!要求も無茶です」とパニック状態です。カルロスはビクトルとビクトルの妻ジュリアを落ち着かせるために「俺たちの慌てる姿を動画サイトに投稿するんだろ。今は要求に従うのが得策だ」と言い、ジュリアも「そう。悪い冗談よ」とカルロスの意見に同意しますが、本当に電話の脅しが悪ふざけだと思って車を降りようとしたため、ビクトルとカルロスが必死に説得してジュリアを車内に留まらせます。しかし、カルロスが車を移動するためにバックさせている時にジュリアが車外に出てしまい、ビクトルの車が爆発してしまいます。カルロスの車も爆発の衝撃を受けて混乱状態になりますが、電話の男に、警察が来る前に早く行けと言われて出発します。マルコスが「・・おしっこ出ちゃった」と言いますが、サラがマルコスの血だらけの足を見て「これおしっこじゃない、パパ助けてあげて」と泣き叫びます。爆発時に酷い怪我を負ったらしいマルコスの足を見てカルロスもパニックになります。車を止めてネクタイをサラに渡して足の止血をさせて病院に向かいますが、男から道を戻らないと車を爆破する、金が先だと言われます。サラはマルコスの出血の酷さにパニックになり、「パパはそいつに何をしたの」と泣き叫びます。
暴走車 ランナウェイ・カーのネタバレあらすじ:警察の包囲
なんとかマルコスの出血が落ち着いた頃、本社のアレハンドロから電話がかかってきます。カルロスは不良債権のことは何とかなりそうだが、客を納得させるために5パーセントの金利を上乗せして返金することを約束をしたと報告すると、5分で認可できると言われてホッとします。秘書に電話をかけて本社から5パーセントの金利の認可が下りることを伝え、それで42万ユーロを出金するから専用口座を作るようにと頼みます。電話の男にも電話をかけ、得意先の金を新しい口座に集めて車の中から送金し、客には後で銀行から返金すると伝えますが、6万8000ドルは必ずお前の金で払うようにと言われます。しかし、妻マルタと連絡が取れないため、自分達の口座の預金を用意することができません。カルロスはサラにマルタの居場所を聞いてみると、サラは言いにくそうに、同じ学校の子の父兄であるアンヘルさんのところにいると言います。呆然としながらも、サラにアンヘルの電話番号を教えてもらって電話をかけます。「マルタを出せ」と言っても「間違い電話だ」としらばっくれるアンヘルに「どんな関係だろうと今はどうでもいい。さっさと妻を電話に出させろ!」と怒鳴るカルロス。電話に出たマルタに車に爆弾が仕掛けられていて金が必要なことを伝えますが、突然の話に混乱するマルタ。爆弾が本物だと信じてもらうためにサラと話をさせます。サラに「ママお願い、パパの言うとおりに。ちゃんと話し合って」と言われ、落ち着きを取り戻すマルタ。カルロスに銀行に1人で行くように言われ、了承します。カルロスが銀行前に停車して見ていると、アンヘルが運転する車に乗ってマルタがやって来ます。マルタは電話でカルロスの指示を受けながら1人で銀行へ向かいます。すると、アンヘルがカルロスの車に気付いて近づいて来ます。カルロスが小声で「離れろ、頼む。爆破される」と言うとアンヘルは去りますが、サラの「彼は弁護士だよ。助けてくれる」という会話が電話の男に聞こえてしまい、「カルロス、誰と話してた?」と問い詰められてしまいます。カルロスの車から離れてすぐに警察に知らせてしまうアンヘル。カルロスは「何でもない、妻は連れの車で来た」とごまかしますが、男は「連れだと?1人じゃないのか?」と怒り出します。「妻は1人で銀行に入った。心配ない」となだめますが、「動くんだ。邪魔者から離れろ」と指示され、車を移動させます。マルタと電話で話し、もう一度必ず1人で行くように言い、犯人が見てるから金は音楽堂の横のゴミ箱へ入れるようにと指示します。すると、マルタが「警察がいる!」「男が警察に捕まったわ!」と叫び、電話の男も「罠を仕掛けたんだな!電話を切れ!」と怒鳴ります。カルロスはマルタに人違いだと伝え、電話の男にも誤解だと言いますが、マルタも電話の男も興奮状態で叫ぶばかりで頭を抱えてしまいます。電話の男は「誰が警察に知らせた?」と激怒し続け、マルコスはぐったりとしています。カルロスは金は必ず払うから息子を病院に行かせてほしいと頼みますが、男は「俺の金を返せ!」「金を払えば病院に行けたのに、お前の妻のせいだ。息子が死んでも知らないぞ」と言われて苦悩します。「得意客に電話して金を用意させろ」と指示を受け、辛い気持ちを抑えて「一部のお得意様に特別なご案内をしているんです。高い金利が保証されていて、市場の動きによってはもっと高くもなります」と得意客に投資のセールス電話をかけていくカルロス。まずは何とか17万ユーロ集まって男の口座に振り込みます。その時、マルコスの怪我の具合が酷くなり、足の感覚がなくなっていることが分かります。カルロスは男に「うちの資産より多い額を集めた。病院へ行かせてくれ。息子が死んでしまう」と泣いて訴えると、「いいだろう、息子だけ降ろせ」と許可が出ます。急いで病院に向かおうとしたところで警察が来て「エンジンを切れ」と言われますが、電話の男に「動け。爆破させるぞ」と脅され、警官を振り切って逃げます。パトカーの追跡から逃れようとしますが、広場で警察のヘリと大勢の警官に囲まれてしまいます。警部エスピノーサに車から降りろと言われますが、降りられないカルロス。電話の男に「車に爆弾を仕掛けたと言うんだ」と指示されて男に返事をしていると、エスピノーサに「誰と話してるんだ?」聞かれますが、答えることができません。エスピノーサに事情を説明してくれと言われ、電話の男の指示に従って「爆弾がある。離れないと爆破させるぞ」と言うカルロス。その言葉に驚くサラ。今朝、別の車が爆発したと言いながら、ハンズフリーイヤホンを指差してエスピノーサに合図を送り、息子を病院に行かせてほしいと頼みますが、エスピノーサはカルロスの合図に気付かずに爆弾処理班を呼びます。電話の男が怒り出し、マルコスを病院に運ぶことを拒否して、金を集めろと要求してきます。
暴走車 ランナウェイ・カーのネタバレあらすじ:ベレン
ベテランの女性爆弾処理係のベレンが到着し、エスピノーサから状況を聞きます。広場の周辺は退避命令が出されてマスコミや野次馬が殺到する中、得意客へセールス電話をかけ続けて金を集めるカルロス。ベレンがカルロスの車に近づいて警察犬に爆弾を探させながら、カルロスと話します。「なぜ爆破させたいの?」と言いながら、そっとカルロスの携帯の非通知の表示を確認するベレン。「マルコスは重症よ。協力させて」と言いますが「できない」と答えるカルロス。ベレンは水と応急手当セットの袋の中に、こっそり無線機を入れてカルロスに渡します。ベレンが一旦去った後、カルロスは男に「聞いただろ、これ以上は無理だ」と話しかけますが、男から「無線機を捨てろ」というメッセージが届いたため、無線機を窓から投げ捨てます。すると、なにやら声がするので外を見ると、エピスノーサに連れられて来たマルタがスピーカーを使って「あなた、なぜこんなことを・・・」とカルロスに説得をしています。次第にマルタは泣き崩れて警官に連れて行かれます。ベレンはエピスノーサのところへ行き、「なぜこんなことを?ムダに刺激したわ」と怒ります。カルロスは男にマルコスを病院に連れて行きたいと訴えますが、男は変わらずに残りの金を集めて送金するようにと脅してきます。本社のアレハンドロから電話がかかってきます。「いったい何が起きてる?規則を理解してるな?当行は君の行動に一切責任は持たない」と言われ、「・・そのために電話を?突き放すために?15年も尽くしたのに・・・」と答えるカルロス。電話の男に「銀行はお前を捨てた。ゴミのように」と言われ、呆然とするカルロス。男との会話中に、突然携帯の電波が切れて使えなくなります。ベレンに向かって「電波が切れたぞ。車を爆破される!」と叫ぶと、遠隔装置を無効化したから犯人は爆弾を操作できないと言われます。ベレンに「お兄さんの経済的問題が事件の理由なの?奥さんの弁護士に聞いたわ」と聞かれ、「兄は無関係だ。爆弾があるんだ・・子供たちが乗ってるのに!」と必死に訴えるカルロス。ベレンは防護服を脱ぎ、「あなたを信じるわ。だから私も信じて」と言い、車のドアを開けて爆弾の確認作業を開始します。カルロスの座席の下に仕掛けられていた爆弾は、ビクトルの車に仕掛けてあった爆弾と同じ種類のものでした。撃鉄に重みがかかると作動する仕組みだから、3人とも動いてはダメよと言うベレン。ベレンは爆弾の確認を続けながら、犯人に心当たりはあるかとカルロスに尋ねます。カルロスは犯人に心当たりはないが、犯人は自分たちの職場や銀行のことなどを詳しく知っていることを話します。座席の下に撃鉄を押さえる板があり、板を固定すれば降りられることが分かります。カルロスはベレンに通話記録をたどるから携帯を貸してほしいと頼まれますが、追跡装置があって危険なため、犯人の携帯を隠して自分の携帯を渡します。爆弾は前の2つの座席にだけ取り付けられていることが分かり、サラとマルコスは車から降りることになります。マルコスは病院に搬送され、カルロスとベレンがサラに車から降りるように言います。しかし、狙撃班がカルロスに狙いを定めているのを見たサラは不安になり、「パパといる」と車から降りるのを拒否します。カルロスがサラを説得し、ベレンがサラの体を抱えて無理矢理降ろそうとしますが、サラは必死に抵抗して爆弾が仕掛けてある助手席に座ってしまいます。サラの無謀な行動に「何てことを・・・」と絶望するカルロス。「パパを置いていけない。これでパパを撃てない」と言うサラ。ベレンは車を取り囲んでいる狙撃班を見てエスピノーサに「どういうこと?サラは狙撃班を見て父親を守ったのよ」と怒りをぶつけます。「俺のせいだと?」「今度は娘が危ない。イカれた父親のせいだ。何かあったら君が責任を取れ」と言うエピスノーサに「父親は無実よ。子供を犠牲にできる人じゃない」と答えるベレン。エスピノーサはカルロスに直接説得してもらおうとカルロスの兄を呼んでいました。カルロスの兄に警察の防弾チョッキを着せ、準備をさせます。カルロスとサラは車内で話をします。サラは「ママは苦労してた。アンヘルさんとはただの友達なのかも」と語るサラ。エスピノーサはカルロスの兄を説得に向かわせます。兄は「バカなマネはやめろ」と言いながらカルロスの車に近づきます。カルロスは突然見知らぬ男が来たので何も答えずに黙っていると、兄は「・・やっぱりお前は卑劣な野郎だ」と言います。その男は兄のフリをした犯人でした。その男が電話で話していた男だと気付いて驚くカルロス。しかし、「俺だよ。思い出さないか?顔を見ても」と言われても、男の顔に全く心当たりがありません。隠した携帯の中の画像ファイルを出せと言われて見てみると、男の妻と子供の写真がありました。男に「奪われたものは取り返す」「ダッシュボートを開けろ」と言われ、サラが開けてみると5分にセットしてある時限爆弾がありました。男はリモコンを使って時限爆弾のタイマーを作動させてから一旦止め、「この場所を離れて送金を続けるんだ」と脅します。カルロスが「それはできない。無理だ」と言うと、「俺の妻が懇願しても無視しただろ」と言う男。カルロスは「お前の妻など知らない。俺に責任はない。誰もだましてない。リスクが高いなんて社員も知らなかった。自分で決めたことだろ!」と言いますが、男はここを離れて送金を続けなければ時限爆弾を作動させると言うばかりです。そして、「頼むよ。子供たちのことを考えろ」と兄としてカルロスを説得するフリをしながら去ってしまいます。サラにあの写真の女性は?と聞かれたカルロスは、「銀行の客だ。投資に失敗して資産を失った。家を差し押さえられ、借金がかさんで限界に。そして窓から飛び降りた」と答えます。「その人の顔を忘れたの?」と聞かれ、何も答えられないカルロス。ベレンはエスピノーサに「爆弾を解体できないなら引き下がれ」と言われますが、今の状況は何かがおかしいと感じています。ベレンはマルタに電話をかけて「カルロスは子供を爆弾で吹き飛ばせる?」と聞いてみると、「絶対に無理よ」と言われます。続けて「彼のギャンブル癖は?おたくの弁護士が・・」と聞くと、「何の話をしているの?夫にギャンブル癖はない。アンヘルがそんなことを言ったの?」と驚かれます。カルロスのお兄さんが来て説得をしたけど失敗したことも告げると、カルロスの兄はドイツに滞在中だと言われたことで、ベレンは兄が偽者だと気付きます。
暴走車 ランナウェイ・カーの結末
カルロスは時限爆弾が爆発するのを阻止するために、車を発進させて警察の包囲を突破します。ベレンは無線でニセ兄を捕まえるように指示しながらカルロスを追います。何台ものパトカーに追跡されながら逃げるカルロス。男から電話がかかってきてサラが出ます。男に「埠頭に向かえ」と指示をされ、「悪いのはパパよ。謝るから!」と言っても、今更遅い、警察を振り切るようにパパに伝えろと言われます。ベレンが乗った車がカルロスの車に追いつき、併走します。ベレンは「犯人が分かった!サラの携帯に電話をかけるから出て!」とカルロスに叫びます。埠頭に着き、カルロスはアレハンドロに電話をかけ、「不良債権の関係者にメールをした。客に事情を説明したよ」と告げます。アレハンドロは、客に不透明なハイリスク商品を売りつけた不正の証拠はないと責任逃れをしようとしますが、警察は通話を録音していると言って電話を切るカルロス。カルロスは男に「明日の新聞に銀行の記事が出る。銀行もビクトルも罪を償った。娘を離せ」と言うと、埠頭の先端へ行けと指示されます。先端に着くと、男に「座席下の板を押し続ければ爆発せずに車を降りられる」と言われ、サラが「パパも?」と聞きますが「2人は無理だ」と言われます。「お願い。パパも一緒に」と泣き出すサラ。カルロスは「サラ。パパのことは心配ない。もう何も心配するな。ママとマルコスに愛していると。何よりも大切だと・・パパは知ってた。悪いことをしていると。不良債権と知っていたのに客に売った・・ごめんな」と涙を流します。「パパやめてよ。降りたくない」と言うサラ。カルロスがサラの座席下の板を押さえてサラは車から降り、ベレン達がサラを保護します。すると、犯人の男がやって来て、「金を払わないなら心中してもらう」とサラが座っていた座席に乗り込んできます。男に「今から一緒に銀行へ行こう。爆弾を止めるから。残りの金を送金しろ」と言われ、「無理だ。警備で引っかかる。後ろには警察が・・もうよせ。諦めろ」と説得するカルロス。すると、ベレンから電話がかかってきます。「疑って悪かったわ。ごめんなさい。犯人も聞いてる?」と言うベレン。カルロスが「ああ」と答えると、「ルーカス。あなたの名前よ。奥さんのことで怒ってるのね。でもこれが解決になる?」と言い、ルーカスに妹のアナの声を聞かせるべレン。「お願いこんなことやめて。お義姉さんが悲しむわ」と言うアナに「ごめんよアナ。だが何もせずにはいられない・・信じてくれ。すべては妻と子供のため、それと他の大勢の人のためだ。俺たちは騙された・・子供のことを頼むぞ。しっかり育ててくれ」と言うルーカス。カルロスはルーカスに謝りますが、「この2年間、俺は毎朝復讐を誓いながら目覚めた・・だがお前が正しい。こんなことムダだ」と言い、時限爆弾のタイマーを作動させた上に時限爆弾のリモコンを外に投げ捨ててしまいます。カルロスは車を海に向かって発進させます。「水中でも爆発するぞ」と言うルーカスの言葉を無視してスピードを上げ続けるカルロス。車は海に落ちて沈んでいきます。水中の車の中で意識を失うルーカス。カルロスはチャイルドシートをハンドルと座席の間に挟み、座席下の板を固定して脱出します。カルロスに爆発するからもっと遠くに逃げてと叫ぶベレン。車が爆発し、車の破片とともにカルロスが水面に浮かび上がります。カルロスはすぐに救助されたものの意識がありません。ベレンが「カルロス頑張るのよ」と必死に声をかける中、救助隊員が心肺蘇生をします。意識が戻ったカルロスは朦朧としながらもマルコスとサラの様子をベレンに聞き、駆け寄って来たサラと抱きしめ合います。数日後、カルロスが車を走らせていると携帯が鳴ります。慎重な気持ちで出てみると、銀行の新しい取締役のマリオからでした。銀行のイメージ回復が難しいので相談したいと言われます。「解雇して訴えたのに今更?」と聞くと、古い取締役と違って私は事件の時の君の対応を高く評価している。我が社に戻ってほしいと言われますが、黙って電話を切るカルロス。家に着いて外で待っていると、サラと松葉杖で歩いてくるマルコスが出て来るのを見て、笑顔で迎えるのでした。
以上、映画暴走車 ランナウェイ・カーのあらすじと結末でした。
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