クリスマスのその夜にの紹介：2010年ノルウェー,ドイツ,スウェーデン映画。スウェーデンのとある町、様々事情の人々がそれぞれのクリスマス・イブを過ごす。一夜を切り出した人間味あふれる群像劇。
監督：ベント・ハーメル 出演：トロンド・ファウサ・アウルヴォーグ（パウル）、クリスティーネ・ルイ・シュレッテバッケン（トネ）、フリチョフ・ソーハイム（クヌート）、セシル・モスリ（エリサ）、サラ・ビントゥ・サコール（ビントゥ）、ほか
映画「クリスマスのその夜に」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クリスマスのその夜に」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クリスマスのその夜にの予告編 動画
映画「クリスマスのその夜に」解説
この解説記事には映画「クリスマスのその夜に」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クリスマスのその夜にのネタバレあらすじ：モミの木を求めて
市街戦の続く町で、子供たちはテレビでツリーの点灯式の中継を見ていた。しかし母親が目を離したすきに、息子のゴランが外へ出てしまう、娘のアンカに家にいるように言いつけてから探しに出た母親は、モミの木を取りに行っていた息子を見つける。その時、警備兵の照準器は二人をとらえていた。北欧の町では、妻に締め出されたパウルが主治医に、家にホロアルという男が転がり込んでいて、子供たちにプレゼントを渡せないと愚痴をこぼし、違法な薬をもらって帰った。 おもちゃ屋の前では、ムスリムだから祝わないと言うビントゥに、自分は信じていないから祝わないとトマスが答えていた。 サッカー用品店の前に物乞いがいると思えば、夕食を共にして愛し合う恋人たちもいる。
クリスマスのその夜にのネタバレあらすじ：クリスマス・イブはままならない
シモンは二階から何か家具を下ろそうとしてうまくいかず、分解して下しはじめた。 医者のクヌートは、教会へ行きたいと言う妻に急患が来たと言ってツリーの星だけ点けて家を出た。トマスはビントゥの家へ、物乞いは無賃乗車で目的地を目指したが途中で下された。 クヌートが急患の元へ車で急いでいると、呼びつけた男は助けてと言いながらナイフを突きつけて案内した。そして辿り着いた小屋ではお産が始まっていた。 物乞いのヨルダンは、トレーラーハウスの車に触ってしまい警報機を鳴らしてしまう。持ち主の女性は警備員を追い返し、物乞いをトレーラーの中に入れた。彼女は知り合いのヨハンヌで、クリスマスの料理を温める間にシャワーを浴びてくるように言った。 締め出されたパウルが自宅を覗くと家の中には子供たちの他に、妻と転がり込んだ男がいるのが見え、納屋に入るとプレゼントには「ママとホロアルより」と書いてあった。パウルは自分の用意したプレゼントを詰め、サンタクロースの服に着替えた。そして納屋に入って来たホロアルを気絶させ、家に入り子供たちに「パパから」と書いたプレゼントを渡した。しかし妻がサンタはホロアルだと思って接してくるので空しくなり、子供を抱きしめると、荷台にホロアルを乗せ、家を離れた。
クリスマスのその夜にのネタバレあらすじ：クリスマスイブに授かったもの
シモンは一着のワンピースにアイロンをかけると、準備ができたと二か所に電話を掛けた。トマスとビントゥは屋上の天体望遠鏡をのぞいたが、星座を見るには早かった。そしてトマス家に電話を掛けると家族が帰りを待っていた。 ヨハンヌはヨルダンに料理を出しながら、昔、ヨルダンが酔いつぶれた数ヵ月あと別れたと懐かしんだ。ツリーを売る仕事している彼女に、ヨルダンはさっぱりして帰宅したいと髭を剃る道具の有無を尋ねた。 小屋のお産は無事に済み、男の子が誕生した。外国人がなぜここへと尋ねると、自分達はコソボから来たセルビア人とアルバニア人のカップルで、帰ればそれぞれの家族に殺される。今までは教会に泊まっていたけれど、イブは人がたくさん来るので密告を恐れ、スウェーデンの姉の所に行こうとした途中、車が壊れたと告白した。 今まで恋人のように映っていた二人は不倫カップルで、子供がいるうちは妻と別れられないとクリスマスの約束を反故にする男に、カリンは絶望した。
クリスマスのその夜にの結末：クリスマスは帰りたい
クヌートは赤ん坊のためだと言って自分の車を彼らに貸し、徒歩で帰宅する途中、お産をみて恋しくなったと改めて妻に愛を伝え、子供を産んでくれと頼んだ。 トマスとビントゥは望遠鏡でシリウスを見た。まるでベツレヘムの星だった。パウルは教会の人形飾りの中のキリストを取り出し、その揺りかごの中に連れてきたホロアルを転がしておくとやがて救急隊に回収されていった。シモンの家では二階から寝たきりの妻が下ろされ、ツリーを囲みで静かにイブを過ごした。 めかしなおして教会に来たカリンは不倫相手の妻の隣に座り、素敵なスカーフねと言って自分のしている同じスカーフを示した。 ヨルダンはツリーを持って帰る途中、電車の中で息絶えた。駆け付けたレスキュー隊は、彼がスコグリのサッカー選手で昔重要な試合でのミスで酒浸りと聞いてからはわからないと彼の事を話した。 スウェーデンへ向かうカップルは途中でオーロラを見た。女性の方は冒頭の狙撃手で、自分の子供を抱きながら、かつて母と息子を見逃したことを思い出していた。クリスマスは故郷へ帰りたいと言う歌詞が流れエンドロールへ。
以上、映画「クリスマスのその夜に」のあらすじと結末でした。
クリスマスのその夜にのレビュー・考察：クリスマスの夜のそれぞれ
果たして作中、自分の望むようなクリスマスを過ごせたのはどれほどだろう。しかし信じていないと言うトマスには望遠鏡でシリウスを、ヨルダンには最後に元恋人との邂逅を、不倫女性カリンにも男への復讐のチャンスを、そしてなにより象徴的なのは小屋でのお産と、そのカップルを見ていた医師が自分の妻への愛の再確認をするあたりだろうと思う。クリスマスがそれぞれに奇跡を起こすほど、特別なものという文化圏なのだろうなと思ってしまう。
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