アメリカン・ギャングスターの紹介:2007年アメリカ映画。1960年代終盤から70年代にかけてのニューヨークのハーレムを舞台に、ギャングの運転手から麻薬王に登り詰めた男と正義感に燃える警官との駆け引きを、警察内部の汚職などを絡めて描いた実録犯罪ドラマです。
監督:リドリー・スコット 出演者:デンゼル・ワシントン(フランク・ルーカス)、ラッセル・クロウ(リッチー・ロバーツ)、キウェテル・イジョフォー(ヒューイ・ルーカス)、ジョシュ・ブローリン(ニック・トルーポ)、コモン(ターナー・ルーカス)、T.I.(スティーヴ・ルーカス)、RZA(モーゼス・ジョーンズ)ほか
映画「アメリカン・ギャングスター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アメリカン・ギャングスター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アメリカン・ギャングスター」解説
この解説記事には映画「アメリカン・ギャングスター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アメリカンギャングスターのネタバレあらすじ:起
1968年、アメリカ・ニューヨークのハーレム。ハーレムの名物男として地元住民から慕われていた伝説の黒人ギャング、バンピー・ジョンソンがこの世を去りました。15年もの間に渡って運転手としてバンピーに仕えていたフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)はこれを機に独立、ベトナム帰還兵の間で麻薬中毒者が出ている事に目をつけ、東南アジアから麻薬を安価で仕入れて売りさばくビジネスに乗り出します。フランクはベトナム戦争に従軍している従兄弟を利用して現地で良質のヘロインを直接買い付けさせ、帰還兵を乗せた軍用機に積んでアメリカ国内に運び込むルートを確立、やがてそれらは「ブルー・マジック」のブランド名でハーレム中に広まり、一大勢力を築き上げたフランクは家族を故郷ノースカロライナから呼び寄せ、母マハリー(ルビー・ディー)のために豪邸を買ってあげました。
アメリカンギャングスターのネタバレあらすじ:承
フランクが暗躍していた頃、ニューヨーク市警は汚職が蔓延しており、腐敗した警官は容疑者から金銭を着服する事態が相次いでいました。そんな中、私生活は荒み切っているものの決して汚職に手を染めないことから同僚らに冷遇されていた警察官リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)は、その正義感の強さを見込んだ検察官トバック(テッド・レイン)から特別麻薬取締局にスカウトされます。リッチーは不正に手を染めていない優秀なメンバーを集めることを条件に引き受け、エセックス郡麻薬捜査班を立ち上げて「ブルー・マジック」の元締めを探し出すために捜査に乗り出します。しかし悪徳警官である特別麻薬捜査官トルーポ(ジョシュ・ブローリン)はリッチーとことあるごとに対立、その間にもフランクは周囲を金で買収して勢力の拡大を続けていました。
アメリカンギャングスターのネタバレあらすじ:転
1971年、マディソン・スクエア・ガーデンで行なわれたモハメド・アリの世界タイトル戦の会場にフランクは婚約者エヴァ(ライマリ・ナダル)を伴って観戦に訪れ、同じ会場にいたリッチーはフランクに目を付けます。時を同じくしてトルーポもまたエヴァと結婚式を挙げた直後のフランクに目をつけ、金のなる木としてフランクから賄賂を巻き上げようと企んでいました。やがてフランクの勢いにも陰りが見え始め、それはベトナム戦争の終結と共にアメリカ軍が撤退、ヘロインの密輸ルートが絶たれてしまったことで決定的となりました。フランクは慌ててタイに飛び、新たなルートを開拓しようとしましたが、リッチーは軍用機を強制捜査して中からヘロインを発見、更に麻薬加工工場をも突き止めます。
アメリカンギャングスターの結末
フランクに見切りをつけたトルーポはフランクの豪邸を家宅捜索し、中に隠してあった大金を着服します。このことを知ったフランクはトルーポに深い恨みを抱くこととなります。やがてタイから帰国し、母と共に教会で礼拝を済ませたフランクは、待ち構えていたリッチーに逮捕されます。取り調べの際、リッチーはフランクに対して、汚職警官を密告して一掃する取引を持ち掛けます。トルーポに憎しみを抱いていたフランクは協力を約束、司法試験に合格していたリッチーは警察を辞めて弁護士に転身し、フランクの弁護を請け負うことになります。やがて汚職が発覚したトルーポは自殺、汚職警官も次々と摘発されていきました。1991年、模範囚として出所したフランクは久しぶりにニューヨークの土を踏みました。
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