月の砂漠の紹介:2001年日本映画。大学時代に起業し、ITバブルによって急成長した会社の若き社長の、社内の葛藤と、置き去りにして失ってしまった家族のきずなを、男娼のキーチという男性を通して取り戻してゆく内容の、ヒューマンドラマです。
監督:青山真治 出演者: 三上博史(永井恭二)、とよた真帆(アキラ)、 柏原収史(キーチ)、 國村隼(野々宮)、 碇由貴子(カアイ)、 細山田隆人(ツヨシ)、生瀬勝久(市山)、ピエール瀧(榊)ほか
映画「月の砂漠」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「月の砂漠」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「月の砂漠」解説
この解説記事には映画「月の砂漠」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
月の砂漠のネタバレあらすじ:起
永井はベンチャー実業家で大学生時代に立ち上げたIT会社が成功し富と地位を得ていました。しかし現実は常に不安がいっぱいで家庭もかえりみず、仕事と金だけが生きがいでした。こんな永井社長について行けない社員も多く存在ました。ITバブルの申し子的な永井は野々宮のテレビ番組に出演し、インタビューに応じました。永井は『欲しかったものが手に入ると、それは無くなり妄想になる』と持論を展開しました。成功した永井には豪邸、高級車などの富を得ましたが、帰る家(HOUSE)は逢っても帰る家族(HOME)はありませんでした。この番組を見ていた男娼のキーチは、女性客をほったらかしで永井の話を聞いていました。そしてホテルの部屋から出たキーチは一人の女性を見かけました。彼女の言動は少しおかしくなっていました。この女性こそ、永井の妻アキラで、娘のカアイと二人で家出をしていたのでした。
月の砂漠のネタバレあらすじ:承
株を公開し、事業を海外に広げる永井に対し、一緒に起業した市山と榊は会社を去る決意を話しました。初めからやり直そうと言う永井に呼びかけにも二人は応じず、会社内での永井は一人になりました。永井は街で男娼のキーチに出会いました。キーチはテレビで見た永井に興味を示し、二人は話し始めました。キーチが自分の素性を話すと、永井は妻と娘を探してくれと頼み、さらに妻を誘惑してSEXしてくれといい、金は10倍払うといいました。キーチは早速永井の妻のアキラの居るホテルに向かいました。自分の素性を明かした上でアキラと関係を持ちました。その後アキラは仲間のツヨシと一緒に自分たちの社長の所へ行きました。金を巻き上げられる社長に殺すと脅しをかけましたが逆に銃口をむけられ、引き下がりました。
月の砂漠のネタバレあらすじ:転
キーチは永井と会いました。アキラとどうだったと聞かれ、アキラはすべてを話しました。永井はキーチに謝礼の50万円を渡しましたが、家族を大事にしない永井に対し、キーチは怒りだし、ある一軒家へ連れて行きました。そこはツヨシの家でした。ツヨシは親父を殺すと言っています。キーチの銃を借り、制止する永井には目もくれず、父親を撃ち殺しました。キーチは永井に対し、ツヨシの父親と所詮同じだといい、逆に永井は、キーチに何もできないくせに強がるなと言い返しました。そのころアキラはカアイは一緒に誰もすんでいない実家に帰っていました。ニワトリを飼い、二人でこのままずっと暮らそうと誓い合いました。キーチは永井にアキラの実家に案内するように迫りました。そして永井の運転でアキラの実家の前に着いのは夜でした。キーチだけ降ろそうとする永井に対しキーチを銃口を向け一緒に来いと言いますが永井は行こうとはしません。その永井に向けキーチが発砲しました。
月の砂漠の結末
永井は倒れキーチはアキラの実家に行きました。カアイは2階で眠っています。今にいたアキラにキーチは一緒に住もうと迫りますが、アキラはカアイとの約束がると言って拒みました。そのころ永井が目覚めました。撃たれたのは腕でした。永井も実家に向かいました。キーチに迫られているところに永井が上がり込んでアキラと抱き合いました。疲れ切った二人は昔のように抱擁しました。この光景を見たキーチは家を飛び出しました。永井とアキラは結ばれました。翌朝一緒に寝る二人を見たカアイが、嘘つきと言って家を出て行きました。追う永井でしたが、キーチがカアイを捕まえ銃を向けました。キーチは家族を大事にしろと言っています。永井は自分を撃てと迫りますが、キーチには撃てません。突然アキラが永井に私たちとやり直したいんじゃないの?と叫びました。そしてだったら私たちは家族だと言いました。アキラの実家で和やかな3人家族の風景が映っています。
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