わたしの可愛い人―シェリの紹介:2009年イギリス,フランス,ドイツ映画。ミシェル・ファイアー主演のラブロマンス。20世紀初頭のパリ、元ココット(高級娼婦)と、彼女の元同業者の息子が思いがけず本気の恋に落ちるが、年の離れた2人の愛の結末は悲劇的なものだった。
監督:スティーヴン・フリアーズ 出演:ミシェル・ファイファー(レア・ド・ロンヴァル)、ルパート・フレンド(シェリ(フレッド・プルー))、フェリシティ・ジョーンズ(エドメ)、キャシー・ベイツ(マダム・プルー)、イーベン・ヤイレ(マリ=ロール)、ほか
映画「わたしの可愛い人 シェリ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「わたしの可愛い人 シェリ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
わたしの可愛い人 シェリの予告編 動画
映画「わたしの可愛い人 シェリ」解説
この解説記事には映画「わたしの可愛い人 シェリ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
わたしの可愛い人 シェリのネタバレあらすじ:起・友達の息子
19世紀末のパリでは、ココットと呼ばれる高級娼婦はその知性と美貌で社会的な地位にあるセレブリティだったが、やがてそれも終焉を迎えようとしていた。かつて一流のココットとして名をはせていたレアも年を重ねたことで引退、悠々自適な生活を送っていた。
ある日、元同業者のシャルロットにランチに招かれてやって来たレアは、シャルロットから彼女の息子フレッドのことで相談を受ける。19歳になるフレッドは裕福な母に甘やかされ、既に女、酒、クスリと放蕩の限りを尽くしていた。息子の身を案じたシャルロットは健全な生活に戻るようレアに息子を託す。幼いころからフレッドを“シェリ”と呼んで可愛がっていたレアは教育係としてその役目を引き受けるが、フレッドはレアをひとりの女性として接する。レアはフレッドを伴って旅行に出かけ、旅先で男女の関係を持ったが、彼女としてはこの関係も数週間程度のことだろうと考えていた。
わたしの可愛い人 シェリのネタバレあらすじ:承・突然の別れ
思いがけず2人の仲は続き6年の月日が経っていた。フレッドはかつての放蕩からはすっかり立ち直り、レアとともに彼女の屋敷で暮らしていた。そんなある日、2人はシャルロットの家で同じくかつての同業者マリ=ロールと彼女の娘エドメに会う。そこでレアはシャルロットから、孫が欲しくなったのでフレッドをエドメと結婚させることにしたと聞かされる。既に来月挙式予定だと知ってショックを受けるレアだったが、シャルロットの前では平然を装う。そして結婚後も関係を続けるつもりでいるフレッドに気持ちを抑えて年上の女らしく、若い妻を気遣う言葉でフ彼に別れを告げ、送り出す。
わたしの可愛い人 シェリのネタバレあらすじ:転・互いの不在
翌月、フレッドとエドメの挙式が行われ、夫婦は新婚旅行へ旅立った。レアは挙式にも出席せず、その後シャルロットの家で仲間たちに会っても気持ちは落ち込んでいた。フレッドへの思いを断ち切れないレアは使用人にも行く先を告げず旅に出る。
数週間後、旅先で出会った男と一時の情事を重ねていたレアは、新婚旅行から戻ったフレッドが家に戻っていないことを知る。フレッドは表面上エドメとは夫婦としてのつとめを果たしてはいたが、心はレアにあった。そのことに気づいて責めるエドメに嫌気がさし、レアの不在に耐え切れないフレッドは家を空け、シャルロットの説得にも応じず連日ホテルに泊まりこんでいたのだった。
わたしの可愛い人 シェリの結末:なくしたもの
フレッドが自分のもとへ帰ってくるものと思い、レアは嬉々として旅先から戻るが、フレッドは自分の人生にレアが戻ったことで立ち直り、家へ戻ってエドメとよりを戻す。
ショックを受けるレアの元へ夜、フレッドが強引に押しかけくる。自分を求めるフレッドに抗いきれず、レアは彼と一夜を過ごす。しかし彼がエドメと別れるつもりがないことを知ったレアは、再び彼を家へ送り返す。彼がまた戻ってくることを期待したレアだったが、鏡の中の年老いた自分の姿に全てを悟る。運命の相手を手放してしまったことに気づかないフレッドは、一時自由を感じていた。やがて始まった戦争に徴兵され生きて戻ったが、その後彼は拳銃自殺する。
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