夏の娘たち ~ひめごと~の紹介:2017年日本映画。地縁・血縁が複雑にからみあう故郷の町に戻った看護師の直美は、義理の弟・裕之と肉体関係をもってしまう。だが、二人は実の姉弟であった…。ピンク映画からドキュメンタリーまで幅広く手掛けた堀禎一監督はこの作品の公開直後に急死し、その才能を惜しまれている。
監督:堀禎一 出演者:西山真来(直美)、鎌田英幸(辻裕之)、松浦祐也(中村義雄)、志水季里子(辻梨枝子)、速水今日子(佐伯房子)、ビノシュ(辻亜季)、和田みさ、(篠山麗奈)、下元史朗(辻照久)その他
映画「夏の娘たち ひめごと」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夏の娘たち ひめごと」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
夏の娘たち ~ひめごと~の予告編 動画
映画「夏の娘たち ひめごと」解説
この解説記事には映画「夏の娘たち ひめごと」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夏の娘たち ~ひめごと~のネタバレあらすじ:姉と弟
山間の小さな町の病院。入院中の辻照久は遠からず死を迎えるだろう。彼の養女で看護師の直美は大きな町の病院から最近この病院に移った。今は、旅館を経営する実母の房子と暮らしている。義理の母、梨枝子と、姉同様看護師を目指す義理の妹、亜季は、亜季の兄の裕之と直美が結婚するといいと思っている。実は直美が15歳、裕之が13歳の時二人は男女の関係になっていた。森林組合に勤める裕之は久々に会った姉に結婚しようと言うが、直美は断る。デヴィッド・ボウイ似の「旅の人」が直美の父親だといちおう言われているが、照久が直美の実父ではないかと疑っているからである。しかし、近親相姦の可能性を承知しているのに二人は互いの体を求めあった。
直美から裕之の求婚を断ったことを聞いた房子は、照久こそが直美の実父であることを話す。そのことを知るのは房子と、照久の兄、辻直一だけだった。
夏の娘たち ~ひめごと~のネタバレあらすじ:通夜
照久の通夜の晩、梨枝子の弟の小林勝信は彼の会社に最近勤め始めた中村義雄を皆に紹介する。新居が決まっていない間房子の旅館に泊まり、直美に三味線を弾いてみせたことのある男だった。だが、なぜ義雄が通夜に来ているのか?義雄が10歳の頃に事故で死んだ両親が照久のお世話になったこと、子供の頃この町に住んでいた義雄は裕之の幼なじみであったことがわかる。房子も梨枝子も子供の頃の義雄を思い出すが、小児がんで1年半入院していたせいか、直美は義雄のことを覚えていなかった。
その夜も直美と裕之はセックスをする。直美は房子に裕之と結婚する意志を告げる。房子と直一が口をつぐめば二人の結婚に問題はないと思われた。
夏の娘たち ~ひめごと~のネタバレあらすじ:運命じゃない
直美、亜季、裕之、義雄、亜季が付き合っている田島隼人、直美の同級生で今は別の町で夜の仕事をしている麗奈が川遊びに興じる。義雄は小学生の時にここで直美もいっしょに遊んだことを思い出す。
ある日、房子は直美に、裕之が直美の運命の人なら結婚するのもしかたないのかなと話す。だが、直美は、裕之は「運命じゃないと思う」と話して泣き出す。
夏の娘たち ~ひめごと~のネタバレあらすじ:運命の人を見つける
実家の畑仕事の手伝いをした麗奈が旅館に遊びに来る。義雄とつきあっている麗奈はお腹に義雄の子がいると話していたが、裕之との結婚断念によりまだ苦しんでいる直美を見て妊娠は嘘であると言い、その夜は直美と陽気に騒ぐ。しかし飲みすぎて、麗奈に会いに来てそのまま旅館に泊まってしまった義雄を置いて実家に帰る。夜明けごろ、トイレに立って直美と出くわした義雄は昔から直美のことが好きだったと告白し、二人は結ばれる。
直美と義雄の結婚が決まるが、直美をあきらめられない裕之は自転車で出勤する途中の彼女を待伏せ、義雄と結婚してもたまに会ってセックスしようよとまで言う。裕之を「最初から好きじゃなかったんだと思う」という直美のことばに裕之は傷つく。
夏の娘たち ~ひめごと~の結末:花嫁の涙
直美は白無垢に身をつつみながら泣いている。裕之が山で首を吊って自殺したのだ。亜季は誰も直美のせいで裕之が死んだとは思っていないと言って直美を力づけ、化粧を直させる。麗奈も式場に到着するが、お腹が大きい。義雄の子供かとたずねる亜季に麗奈は、子供は裕之の生まれ変わりかもと冗談を言う。あるいは「旅の人」の生まれ変わりであろうか。
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