映画「サイレントラブ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サイレントラブの紹介：2024年日本映画。『ミッドナイトスワン』で日本アカデミー賞を受賞した内田英治監督が贈るラブストーリーです。ある出来事が元で声を発さなくなった男と、事故で視力を失いながらもピアニストになる夢を抱き続ける女子音大生の恋愛を描きます。
監督：内田英治 主題歌：Mrs. GREEN APPLE「ナハトムジーク」 出演者：山田涼介（沢田蒼）、浜辺美波（甚内美夏）、野村周平（北村悠真）、吉村界人（中野圭介）、SWAY（横道）、中島歩（鼓動）、円井わん（桐野弥生）、辰巳琢郎、古田新太（柞田一平）ほか
この解説記事には映画「サイレントラブ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ある音楽大学の清掃員として働く男・沢田蒼（山田涼介）はとある理由で声を発せなくなっていました。
ある日、蒼は、屋上から飛び降りようとしている女性を見つけ、助けました。女性はこの音大に通う女子大生の甚内美夏（浜辺美波）で、ピアニストになるという夢を抱いていた美夏は交通事故に遭った影響で視力を失ってしまったうえに手の怪我でピアノが思うように弾けなくなってしまい、全てに絶望して身を投げようとしていたのです。美夏は先生たちに連れられていき、蒼は美夏が落としていった鈴を拾いました。
それからしばらくして、蒼は旧講堂でひとりピアノの練習をしている美夏を見かけました。美夏は蒼が自分を助けてくれた人物であること、そして自分が落とした鈴を持っていることを知りました。
蒼と美夏は手の甲を1回叩いたら「YES」という意思表示にすることにし、コミュニケーションを図りました。美夏は蒼を音大生だと勘違いしてしまい、蒼は自分が清掃員だと言い出すことができませんでした。
蒼は美夏の夢を叶える手伝いをしようと決意し、鈴の音を使って美夏の通学を手助けすることにしました。蒼は毎週土曜日に旧講堂の鍵を開け、美夏がピアノの自主練習できるように計らいました。
美夏は蒼のピアノ演奏を聴きたいと言い出したことから、蒼は音大の講師の北村悠真（野村周平）に金を払って自分の代わりにピアノを弾いてくれるよう頼みました。北村は裕福な家庭に育ちながらギャンブルで多額の借金を抱えており、ピアノ演奏1回につき5万円をよこすよう要求しました。
蒼は北村に払う金を工面するために掛け持ちでスクラップ工場でも働き始めました。蒼の高校時代からの親友である中野圭介（吉村界人）は夜も働き続ける蒼のことが心配になり、音大へ様子を見に行きました。圭介はそこで蒼が北村に金を渡しているのを目の当たりにし、蒼が北村に恐喝されているものだと勘違いしてしまいました。
美夏は自分を手助けしてくれる蒼の手に触れ、自分を助けてくれた“神の手”だと感じ取りました。しかし、蒼には美夏には明かせない辛い過去がありました。蒼は高校時代に喧嘩で圭佑を助けようとして相手に喉を刺され、その相手を刺して死なせてしまったのです。このことが原因で声を失った蒼は自分の手は血で塗られているとずっと思い込んでいたのです。
北村は蒼に成りすまして美夏の前でピアノを弾いているうちに、次第美夏に惹かれていきました。そんなある日、北村は自分がピアノを弾いていることは明かさないとしたうえで、蒼に美夏と3人でドライブをしようと持ちかけました。そして3人は海沿いをドライブし、雨の降る中とあるカフェに立ち寄りました。
カフェには人がいなかったことから、蒼が裏手の店主の家に呼びに行っている間、北村は店内のピアノを弾きました。美夏はピアノを弾いているのが北村であることに薄々気づいており、北村は美夏にキスをしてしまいました。その光景を目撃してしまった蒼は深く動揺し、雨の降る外に飛び出してしまいました。
数日後、北村は蒼に成りすまして美夏に近づこうとしましたが、手の形で蒼ではないことがバレました。北村は先日のことを美夏に謝罪しましたが、そこに数日の男たちが現れ、北村と美夏を拉致して連れ去っていきました。
北村と美夏を連れ去ったのは、圭介が依頼した賭博場の男たちでした。圭介は蒼が北村から恐喝されているものだと思い込んでおり、圭介から事情を知った蒼は美夏たちが監禁されている廃墟へ向かいました。
その頃、廃墟では北村が美夏の前で男たちからリンチを受け、ドリルで手に穴を開けられていました。そこに蒼が駆け付けて男たちと闘い、美夏も蒼を助けるべく鉄パイプを握りましたが、まだ視力の回復していない美夏は誤って北村を殴ってしまい、男たちはその場から逃げ出しました。やがて警察が駆け付け、蒼は美夏の身代わりとなって逮捕されました。
暴行容疑で有罪となった蒼は刑務所に収監されました。面会に訪れた美夏は自分が北村さんを殴ったのかと尋ねましたが、蒼は否定しました。美夏は蒼が自分のために嘘をついていることに気づいて泣き叫ぢました。その後、蒼は圭介を通じて美夏に手紙を送り、自分のことは忘れて幸せになってほしいと伝えました。
それから月日が流れ、美夏はたいぶ視力を取り戻していました。手の怪我から回復した北村は美夏のピアノリサイタルの開催に協力しましたが、北村は美夏の気持ちが自分にはないと悟っていました。
美夏は北村から、既に刑期を終えて出所している蒼の居場所を教えられました。蒼は船の清掃員の仕事に就いていました。美夏が訪れたことに気づいた蒼は姿を隠そうとしましたが気づかれてしまい、美夏は蒼のもとへ駆け寄りました。
その時、トラックが近づき、蒼は美夏を助けました。そして蒼と美夏は泥だらけの水たまりの上でキスをしました。
以上、映画「サイレントラブ」のあらすじと結末でした。
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