マドモアゼルの紹介:1966年イギリス,フランス映画。外国から閉鎖的な村に季節労働でやって来た魅力的な男が、地元の女教師の狂気によって破滅の一途をたどる。作中に音楽はいっさい使われていないという珍しい作品。
監督:トニー・リチャードソン 出演: ジャンヌ・モロー(マドモアゼル)、エットレ・マンニ(マヌー)、ウンベルト・オルシーニ(アントニオ)、ケイス・スキナー(ブルーノ)ほか
映画「マドモアゼル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マドモアゼル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マドモアゼルの予告編 動画
映画「マドモアゼル」解説
この解説記事には映画「マドモアゼル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マドモアゼルのネタバレあらすじ:起・村に起こった謎の事件
フランスの小さな村。 “マドモアゼル”と呼ばれ、村で教師をしている女が人知れず村の上流にある水門を開け放っていた。村は水浸しになり、多くの家畜が水没する様子をマドモアゼル(ジャンヌ・モロー)が何食わぬ顔で眺めていると警察がやってくる。村ではこの3週間に2件の放火に今回の水害という事件が発生しているが、警察は犯人逮捕に至っていなかった。
マドモアゼルの視線の先には、村人に交じって危険をものともせず、懸命に家畜の救出作業にあたっていた一人の男の姿があった。その男マヌー(エットレ・マンニ)は、友人アントニオ(ウンベルト・オルシーニ)、息子ブルーノ(ケイス・スキナー)とともに、毎年イタリアから材木の伐採のために村にやってくるイタリア人だった。野性的で魅力的なマヌーは村の女たちを惹きつけ、そんな彼を苦々しく思う村の男たちは、最近村に起こった事件の犯人はよそ者であるマヌーらの仕業だと疑っていた。
マドモアゼルのネタバレあらすじ:承・身近な犯人
その晩もマドモアゼルは、着飾った姿にマッチと火種にするためノートを破った紙片を手に出かけると、とある家の納屋に火をつける。たちまち家は燃え上がり、駆けつけたマヌーは燃え盛る家中から家財道具を運び出す。
その姿をマドモアゼルはじっと見つめていた。その現場のすぐ近くで、ブルーノが燃えている紙片を拾い上げる。その紙片から放火の犯人がマドモアゼルであることを知るが、ブルーノは彼女への想いから、それを口にすることができなかった。
マドモアゼルのネタバレあらすじ:転・歪んだ欲望
マドモアゼルはかつて、森でマヌーらが伐採作業をしているところを何度か盗み見ていたが、オールドミスである彼女はその逞しい体に惹きつけながらも、ただ自制するしかなかった。息子の存在を知った彼女は、ブルーノに学校へ来るように言い、読み書きのできない彼につきっきりで勉強を教え、ブルーノはそんなマドモアゼルに淡い恋心を抱く。しかし彼女はマヌーが村の女たちと軽々しく興じる姿を目にすると、彼へのいら立ちをぶつけるようにブルーノに冷たく当たるようになる。
そして次にマドモアゼルは家畜の水飲み場に毒薬を入れると、森へ行き、マヌーに会う。たがが外れたマドモアゼルはマヌーが求めるままに体を預け、2人は一晩中森で互いをむさぼっていた。その頃、水飲み場の水によって家畜が全滅した村では、マヌーの犯行と決めつけて男たちの怒りの矛先がマヌーに向けられる。
マドモアゼルの結末:葬られた真実
一夜が明け、マヌーはマドモアゼルに「明日村を出る」と告げると、彼女は彼から離れて一人村に戻る。乱れた姿のマドモアゼルに驚いた村人たちは、彼女からマヌーに暴行されたのだと聞くと、森へ向かい、そこでマヌーは男たちによって撲殺される。
マヌーの姿が消えたまま、警察も探そうとはしない。アントニオはブルーノを連れて村を出ることにする。マドモアゼルもまた村を去ろうとしていた。荷物を手にしたブルーノは迎えの車に乗り込んだマドモアゼルと目が合うと、腹立たしげに唾を吐きかけるが、マドモアゼルは彼をちらっと見ると村を後にするのだった。
以上、映画「マドモアゼル」のあらすじと結末でした。
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