ゴールデン・リバーの紹介:2018年フランス,スペイン,ルーマニア,ベルギー,アメリカ映画。ブッカー賞を受賞したパトリック・デウィットの『シスターズ・ブラザーズ』を映画化した西部劇です。19世紀半ば、ゴールドラッシュに沸いた時代を舞台に、雇い主から所有物を奪った者を殺すよう依頼された殺し屋兄弟が標的を探しに度に出る様を描いています。
監督:ジャック・オーディアール 出演者:ジョン・C・ライリー(イーライ・シスターズ)、ホアキン・フェニックス(チャーリー・シスターズ)、ジェイク・ギレンホール(ジョン・モリス)、リズ・アーメッド(ハーマン・カーミット・ワーム)、ルトガー・ハウアー(コモドア)、キャロル・ケイン(ミセス・シスターズ)ほか
映画「ゴールデン・リバー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゴールデン・リバー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゴールデン・リバーの予告編 動画
映画「ゴールデン・リバー」解説
この解説記事には映画「ゴールデン・リバー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゴールデンリバーのネタバレあらすじ:起
1851年、アメリカ・オレゴン州。兄のイーライ(ジョン・C・ライリー)と弟のチャーリー(ホアキン・フェニックス)からなる殺し屋兄弟のシスターズ兄弟は、雇い主の“提督”ことコモドア(ルトガー・ハウアー)から探鉱者のハーマン・カーミット・ワーム(リズ・アーメッド)なる人物を抹殺するよう依頼を受けました。イーライはハーマンがなぜ標的になったのかチャーリーに尋ねると、どうやらハーマンは提督から何かを盗んだらしく、あれだけ用心深い提督がモノを盗まれること自体よっぽどのことだったのだろうとのことでした。イーライは酒に溺れて時々銃を乱射するチャーリーをなだめながらハーマン探しの旅を続けました。
その頃、提督の雇った調査員ジョン・モリス(ジェイク・ギレンホール)は、幌馬車隊に紛れていたハーマンを発見、オレゴン州の南にあるマートル・クリークへと尾行しました。ハーマンと接触したジョンは、ハーマンが金で栄えるカリフォルニアに行くと聞きつけ、一緒にジャクソンビルまで旅をすることになったと、シスターズ兄弟に伝言を残しておきました。あらかじめジョンから人気のない場所にハーマンを誘い出す手筈を伝えられていた兄弟は先を急ぎますが、野営を張っている際にイーライが毒蜘蛛に噛まれて顔が腫れ上がってしまいました。
ゴールデンリバーのネタバレあらすじ:承
ジョンはハーマンが金を採掘する道具を持っていないことに気付き、どうやって川から砂金を取り出すのか尋ねてみたところ、化学者であるハーマンは金を見つけることができる薬品を開発したというのです。その後、辿り着いたジャクソンビルでジョンに襲われたハーマンは、自分は提督から盗んだわけではなく、提督が自分の薬品を狙っているのだと釈明、こんな野蛮な世界を変革しようと持ち掛けました。
その頃、カリフォルニア州のメイフィールドに辿り着いたシスターズ兄弟は、町を牛耳る女傑のメイフィールド(レベッカ・ルート)から、ジョンとハーマンを見かけなかったか尋ねましたが、見てないとのことでした。メイフィールドの経営するホテルに泊まることにした兄弟は、酒場で飲んだ後、メイフィールドに雇われた男たちに待ち伏せされました。悪名高い殺し屋である自分たちを殺すことがメイフィールドの目的だと気付いた兄弟は、銃撃戦の末に男たちを倒し、メイフィールドを締め上げたところ、提督以外にもハーマンを狙っている者がいることを知りました。
兄弟はメイフィールドを殺して金庫から大金を奪い、途中のサンフランシスコの高級ホテルに宿を取り、高級レストランで食事を採りました。思わぬ大金を手にしたイーライは、もはや提督に従う必要はなく、嘘の報告だけして殺し屋稼業から足を洗おうと持ち掛けましたが、まだ殺し屋を辞める気のないチャーリーは反発、二人は取っ組み合いのケンカとなりました。
ゴールデンリバーのネタバレあらすじ:転
翌日、ジョンとハーマンがとある川の一帯の土地の所有権を得たことを知ったシスターズ兄弟は、早速現地へと向かいましたが、途中でジョンとハーマンに捕まって縛り上げられてしまいます。ジョンとハーマンは兄弟の馬を奪って先を急ごうとしましたが、そこにメイフィールドの手下たちが襲い掛かってきました。兄弟は巧みな銃の腕で手下たち全員を葬り去り、そして兄弟、ジョン、ハーマンは川から掘り当てる金を山分けすることで意気投合しました。
4人は、いずれ提督が自分たちの命を狙ってくるであろうと感じながらも、木を切って川を堰き止める作業に入りました。イーライはハーマンに、チャーリーは元来粗暴な性格で、ろくでなしだった実の父をチャーリーが手にかけたこと、そして自分は弟を守るために今の稼業になったことを打ち明けました。
そして4人は堰き止めた川の中に薬品を流し入れ、浮かび上がってきた金を採掘し始めましたが、薬品はあまりにも強烈で肌をも焼くほどの強アルカリ性を秘めており、イーライ、ジョン、ハーマンは時々川から上がって手足を洗っていたのですが、チャーリーは薬品が足りないとして勝手に大量の薬品を川に流し込んでしまいました。止めようとしたジョンとハーマンは川に転落してしまい、チャーリーも利き腕の右腕に直接薬品を浴びてしまいました。翌朝、ハーマンは息を引き取り、ジョンはチャーリーから銃を受け取って自決しました。
ゴールデンリバーの結末
町の医者に診てもらったチャーリーは右腕を切断せざるを得ませんでした。そこに提督が差し向けた刺客が襲い掛かり、イーライはチャーリーを庇いながらも何とか全員始末しました。兄弟は提督を殺すためオレゴン州に戻る決意をし、追っ手をかわしながら旅を続けましたが、途中で追っ手がピタリと現れなくなったことに気付きました。
兄弟がオレゴンに到着すると、提督は既に死亡しており、葬式が執り行われている最中でした。これで晴れて提督の元から自由になった兄弟は、提督の遺体を殴り、母(キャロル・ケイン)の待つ実家へと向かいました。
兄弟は母との再会を喜び、風呂と食事を与えられると、ようやく手にした穏やかな人生に安堵しながら眠りにつきました。
以上、映画「ゴールデン・リバー」のあらすじと結末でした。
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