帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズの紹介:2013年日本映画。『スーパー戦隊シリーズ』第36作『特命戦隊ゴーバスターズ』のスピンオフ作品であり、テレビシリーズ本編の44話と45話の間にあたる大晦日に起きたエピソードが描かれる特別編です。テレビ本編内での重要な事件である「13年前の転送研究センターで起きたメサイアの暴走事件」が発生しなかった世界=パラレルワールドを舞台に、その世界で戦うもうひとつのゴーバスターズ「動物戦隊ゴーバスターズ」の活躍を描き、惜しくも2020年に他界した藤原啓治氏演じるチダ・ニックが最重要キャラクターとして活躍します。
監督:加藤弘之 出演者:鈴木勝大(桜田ヒロム/レッドバスター/レッドチーター)、馬場良馬(岩崎リュウジ/ブルーバスター/ブルーゴリラ)、小宮有紗(宇佐見ヨーコ/イエローバスター/イエローラビット)、松本寛也(陣マサト/ビートバスター/ゴールドビートル)、藤原啓治(チダ・ニック/バックパッカー)、玄田哲章(ゴリサキ・バナナ/先生)、鈴木達央(ウサダ・レタス/道明寺アツシ/グリーンヒポポタマス)、中村悠一(ビート・J・スタッグ/スタッグバスター/シルバースタッグ)、榊英雄(黒木タケシ/ブラックピューマ)、吉木りさ(桜田リカ/ピンクキャット)、西平風香(仲村ミホ)、高橋直人(森下トオル)、高木達也(ショベルローダー)、陳内将(神様)、水崎綾女(キカイ女帝トランジー・スター)、桐本琢也(大魔王アザゼル)ほか
映画「帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズの予告編 動画
映画「帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ」解説
この解説記事には映画「帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズのネタバレあらすじ:起
新西暦2012年12月31日の大晦日、12時30分。
「特命戦隊ゴーバスターズ」の基地「エネルギー管理局特命部」では、レッドバスターこと桜田ヒロム(鈴木勝大)、ブルーバスターこと岩崎リュウジ(馬場良馬)、イエローバスターこと宇佐見ヨーコ(小宮有紗)、チダ・ニック(声:藤原啓治/演:浅井宏輔)、ゴリサキ・バナナ(声:玄田哲章/演:岡元次郎)、ウサダ・レタス(声:鈴木達央)、司令官の黒木タケシ(榊英雄)、オペレーターの仲村ミホ(西平風香)と森下トオル(高橋直人)らが大掃除に追われていました。
これから年越しそばでも食べようと笑い合っていたその時、突然未確認の攻撃反応が出たとの警告が発せられ、レッドバスター(声:鈴木勝大/演:押川善文)、ブルーバスター(声:馬場良馬/演:竹内康博)、イエローバスター(声:小宮有紗/演:蜂須賀祐一)、ビートバスター(声:松本寛也/演:清家利一)、スタッグバスター(声:中村悠一/演:佐藤太輔)は急遽「バスターマシン」全機を投入して出動しました。今回の敵はどうやらゴーバスターズの宿敵「ヴァグラス」ではなさそうです。
ゴーバスターズの前に立ちはだかったのは、未知の生命体“大魔王アザゼル”(声:桐本琢也)でした。巨大ロボ「ゴーバスターエース」「ゴーバスターキング」の攻撃はアザゼルには全く通用せず、2体とも大破させられてしまいます。人間サイズに縮小したアザゼルは自らを「この世界を破壊するための使者」と名乗り、ゴーバスターズは“パワードカスタム”にパワーアップして対抗しますが敗北を喫し、全滅してしまいました。時に新世紀2012年12月31日13時13分のことでした。
気が付くとニックは、ヴァグラスのエンターそっくりの“神様”(陳内将)の前に来ていました。神様いわくニックは既に死亡しており、この世界は死後の世界ということでした。ニックは新西暦2012年の死者100万人目(ちなみに999999人目はスタッグバスターことビート・J・スタッグ(声:中村悠一/演:佐藤太輔))ということであり、神様は特典として何でも願い事(ただし怪人を倒すこと以外で)を叶えてやると告げてきました。そこでニックは、13年前の事件(転送研究センターで起きたメサイアの暴走事件)がなかった平和な世界に飛ばしてくれとお願いしました。
帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズのネタバレあらすじ:承
気が付くとニックは、本当に13年前の事件がなかった世界(パラレルワールド)に飛ばされていました。そこではヒロムは13年前に死んだはずの両親(山中聡、細越みちこ)と共に平穏な暮らしを送っていました。
この日は、ヒロムが「エネルギー管理大学付属城戸農業高等学校」の教育実習生として出勤する初めての日でした。ニックは他の仲間たちがどうなっているのか気にしつつも、遅刻しそうなヒロムのためにバイクに変形して高校まで乗せて走りました。ヨーコはこの高校に通う普通の女子高生となっており、ヒロムとは面識がありませんでした。
高校では、黒木は教頭に、仲村と森下はヒロムと同じく教育実習生に、リュウジは熱血の体育教師になっていました。ゴリサキとウサダは意思を持たないただの作業用ロボットとなっており、ビートバスターこと陣マサト(松本寛也)は動物たちの世話をする管理作業員になっていました。Jだけは意思があり、ニックのことを少しは覚えていました。陣は元の世界ではアバターでしたが、この世界では普通の人間として順当に年を取った40歳になっていました。
リュウジはエネルギー管理局への就職を希望していたのですが、黒木の誘いでこの学校の教師になったというのです。ヒロムは父が黒木と元同僚同士だったことからこの学校への実習が決まったのであり、黒木はかつてエネルギー管理局で働いていた経験を活かし、新世代エネルギー“エネトロン”を生物の分野に活かそうと日々研究に励んでいるというのです。
ヒロムは2年B組を担当することになりましたが、何とヨーコはこのクラスの生徒でした。ヨーコは何かと女子に人気のヒロムにつっかかってきました。ヒロムは元の世界では苦手だったニワトリが平気になっており(その代わりにゴキブリが苦手になった)、元の世界では大食いだったヨーコはこの世界ではダイエット中であり、元の世界では熱暴走しがちなリュウジはこの世界では極度の冷え性で身体中にホッカイロを貼っていることを同僚教師(玄田哲章)に驚かれていました。ニックはあまりにも平和すぎるこの世界に戸惑っていましたが、Jは「俺は俺だ」と意にも介しませんでした。
ところがある日、突如として謎の敵組織「キカイ帝国メカリアス」が進撃を開始、世界は大パニックに陥りました。メカリアスを率いるのは、ヴァグラスのエスケイプにそっくりな女帝トランジー・スター(水崎綾女)です。メカリアスの目的は生きとし生けるもの全てを機械化して奴隷とすることでした。
ニックは方向音痴のバックパッカー(藤原啓治)に道を教えていたところで騒動に巻き込まれました。黒木と陣はこの時に備えて10年前から極秘裏に準備を進めており、職員室を秘密基地に変換するとヒロム・リュウジ・ヨーコを「動物戦隊ゴーバスターズ」に任命しました。ニックは戸惑うヒロムたち三人に「どっから突っ込んでいいかわからないけど、無理なんかじゃない。お前たちは戦える。信じろ、お前の中にある“戦士の心”を!」と檄を飛ばしました。
ヒロム・リュウジ・ヨーコ・陣・Jは早速メカリアスの怪人“ショベルローダー”(声:高木達也)たちが暴れ回る街へと出撃、「生きとし生けるもの全てを守るため、お前たちの好きにはさせない!」と宣戦布告、動物戦隊ゴーバスターズに変身して名乗りを上げました。
「大地のハンター、レッドチーター!」「林のウォーリアー、ブルーゴリラ!」「野原のジャンパー、イエローラビット!」「樹木のリーダー、ゴールドビートル!」「樹液のドラッカー、シルバースタッグ!」「動物戦隊ゴーバスターズ!」
帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズのネタバレあらすじ:転
専用の主題歌「動物戦隊ゴーバスターズ」(歌:山形ユキオ)が流れるなか、動物戦隊は必殺技“ゴーバスターボール”で怪人や戦闘員たちを一掃していきました。そして動物戦隊は特命戦隊の兵器「ライオブラスター」そっくりの「アニマルバズーカ」でショベルローダーを攻撃、ショベルローダーは「人生の歯車が狂い始めた!」と言い残して爆散しました。
トランジー・スターは怪人メンテローダーを呼び出し、ショベルローダーを巨大化させました。黒木はゴリサキとウサダに「動物ディスク」を装着して人格を与え、「ゴーバスターオー」そっくりの巨大ロボ「ゴーバスターアニマル」を出撃させました。ゴーバスターアニマルは「一気にカタをつける!」と必殺技“ゴーバスターアニマルインパクト”でショベルローダーを倒しました。
「かくして、動物戦隊ゴーバスターズの長い戦いが始まった―――」(ナレーション:宗方脩)
「第5話・深まるキズナ」
戦いの最中、ヒロム・リュウジ・ヨーコは絆を深め合っていきました。
「第15話・吹き荒れる緑の新風」
苦戦を強いられる動物戦隊の前に6人目の戦士・道明寺アツシ(鈴木達央)が颯爽と現れました。アツシは“湿地のスイマー”グリーンヒポポタマスに変身、ヨーコはアツシに一目惚れしてしまいます。
「第28話・敵!?味方!?謎の女戦士!」
ヒロムの姉・リカ(吉木りさ)が7人目の戦士・ピンクキャットとして登場しました。
「第37話・さらば!緑の風!」
アツシは動物戦隊に後を託し、あっさり殉職してしまいました。
「第38話・新たなる力!黒き疾風」
動物戦隊は巨大ロボ「ゴーバスターアルティメットアニマル」(「グレートゴーバスター」にそっくり)で出撃しましたが苦戦を強いられました。黒木は8人目の戦士“夜中のウォーカー”ブラックピューマに変身、巨大ロボ「タテガミライオー」(特命戦隊のタテガミライオーそのまま)で出撃しました。2体のロボは合体して「ゴーバスターパーフェクトアニマル」(ゴーバスターキングそっくり)となり、必殺技“パーフェクトアニマル斬り”で敵の巨大怪人を倒しました。
「第49話・動物戦隊よ!永遠に!」
動物戦隊はトランジー・スターとの最終決戦に臨みました。レッド・ブルー・イエロー・ゴールド・シルバー・ピンクはアニマルバズーカでトランジー・スターを倒しました。
帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズの結末
時は再び新西暦2012年12月31日、大晦日の12時30分。メカリアスとの戦いを終えた動物戦隊はあの時と同じように基地の大掃除に追われていました。ただひとり、ニックだけは一抹の不安を抱えていました。そしてニックの嫌な予感は的中してしまい、街にまたもやアザゼルが出現しました。動物戦隊は即座に出動しますが、またしてもロボを破壊されてしまいます。動物戦隊は強化形態“アニマルパーフェクトモード”となってアザゼルに立ち向かいましたが、特命戦隊と同様に全滅させられてしまいました。
「結局、これかよ…」ニックはまたしても死後の世界に送られ、神様と対面しました。またしても100万人目の死者となったニックは特典として願いを叶えられる権利を与えられ、「結局、過去を変えたところで結末を変えることができなかった」と悟ったニックはまたしても999999人目の死者となったJの「2倍のエネトロンをくれ!」との言葉にヒントを得、「ゴーバスターズが2倍になれば協力してアザゼルを倒せる。本当に未来を変えるには自分たちを信じるしかないんだ。俺たちの力を合わせればできるはずだ」と自分と動物戦隊を特命戦隊がいる元の世界の大晦日13時ちょうどに転送してくれるよう頼みました。
元の世界の大晦日の13時時点は、ちょうど特命戦隊がアザゼルと戦っている最中でした。神様はニックの願いを聞き入れて動物戦隊とニックを元の世界に送り込み(ただしJは特命戦隊側の1体のみ)、計8人と1体は同時変身してここに特命戦隊と動物戦隊のふたつのゴーバスターズが集結しました。
2倍の戦力となったふたつのゴーバスターズは連携してアザゼルに立ち向かい、攻撃前に武器の鎌にエネルギーが集まる際に一瞬の隙ができることを見抜きました。ふたつのゴーバスターズは合体必殺技“ボルカニックアニマルアタック”と“アニマルオールバスターシューティン”を繰り出してアザゼルを撃破しました。「削除完了!」
追い詰められたアザゼルは巨大化して両戦隊に襲い掛かりましたが、動物戦隊はゴーバスターパーフェクトアニマルを出撃させ、ゴーバスターエース・バスターヘラクレス・ゴーバスターオー・グレートゴーバスター・タテガミライオーの分身を呼び出しました。ふたつのゴーバスターズは必殺技“ゴーバスターミラクルフラッシュ”を炸裂させてアザゼルを倒すことに成功しました。「アニマルコンプリート!」「シャットダウン完了!」
ニックが生み出した世界の動物戦隊は本来の世界の特命戦隊に別れを告げました。ニックが死ななかったということは神様の願いが叶わなかったということであり、動物戦隊の世界は存在しないことになるというのです。特命戦隊は必ずこの地球を守り抜くと決意を新たにしました。ニックは「じゃあな、動物戦隊ゴーバスターズ」と呟きました。
以上、映画「帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ」のあらすじと結末でした。
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