うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーの紹介:1984年日本映画。80年代の人気テレビアニメ「うる星やつら」の劇場版第二作目。一作目に引き続き、監督は今では世界的なクリエイターとして知られる押井守が務める。本作はその幻想的な表現や高い完成度の音楽、時間を繰り返すモチーフなどで後のアニメ表現に多大な影響を与えた。日本アニメの歴史における金字塔的作品の一つである。
監督:押井守 声優:古川登志夫(諸星あたる)、平野文(ラム)、神谷明(面堂終太郎)、島津冴子(しのぶ)、鷲尾真知子(サクラ)、千葉繁(メガネ)、野村信次(カクガリ)、二又一成(チビ)、田中真弓(竜之介)、池中通洋(温泉マーク)、ほか
映画「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーの予告編 動画
映画「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」解説
この解説記事には映画「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
うる星やつら2 ビューティフルドリーマーのネタバレあらすじ:起
友引高校の面々は開催の近づいた学園祭の準備のために、皆で学校に宿泊し作業に没頭していた。諸星あたるやラム達もまた、いつものようにどんちゃん騒ぎをしながらも、出し物の喫茶店の準備のために精を出していた。そんな中で、ふとラムはあたるといつまでも幸せに暮らしたいと願望をもらす。
教師の温泉マークはそうした連日の騒動に神経が参ってしまい、保険医のサクラに睡眠安定剤を分けてもらいに行く。しかし、サクラは間違えて下剤を渡してしまっていた。サクラは慌てて温泉マークの家に向かう。しかしそこで彼女が見たのは、何年も打ち捨てられたかのように荒廃したアパートの様子だった。
ひとまずアパートを抜け出し、二人は喫茶店で落ち合う。そこで温泉マークは、サクラに同じ時間が何度も繰り返されているように感じると話す。初めはノイローゼのせいだと真に受けなかったサクラだが、徐々に自分も同じ感覚を抱くようになっていく。
うる星やつら2 ビューティフルドリーマーのネタバレあらすじ:承
その後、温泉マークは、一旦生徒たち全員を家に送り返すことにする。そうすることで何がしかの変化があるかと期待したのだ。しかし、あたるとラム以外は帰路で不可思議な現象に阻まれ、家に帰ることができない。
サクラは温泉マークに連絡を取ろうとするが、返事がない。仕方なくタクシーに乗って直に向かおうとすると、運転手が奇妙なことを言い出す。不審に思ったサクラがとっさに御札を振って対抗すると、運転手は姿を消してしまった。
仕方なく一同はあたるの家に泊まることにする。そして翌日学校に行くと、重力と時空が反転したような様々な奇妙な出来事に遭遇する。そして、学校から家に帰ろうとすると、また学校に戻ってきてしまうのだった。
面堂は地下室に隠してあった戦闘機で、街の様子を確かめるために飛び立つ。しかし彼が目にしたのは、円盤状になった街が巨大な亀に支えられているという驚くべき光景であった。しかもその亀の背中には失踪した温泉マークとサクラの父、錯乱坊の石像が乗っている。
それ以来街は荒廃し始め、あたるの家以外には人の住める場所がなくなってしまった。だが、その家にだけはライフラインが完備されており、近くのコンビニでは食糧も無尽蔵に手に入る。一種の楽園のような状況の中で、一同は遊び暮らす。
うる星やつら2 ビューティフルドリーマーのネタバレあらすじ:転
今度は忍と龍太郎が行方不明になる。面堂は前に温泉マークの石像を見つけた場所の隣に、忍の像があることを確認する。面堂はこの世界について手段を尽くして調査した結果、その中心が諸星家にあることを発見する。
あたるに詰め寄る面堂だったが、そこであたるはこの世界が誰かの夢であるということを看破する。しかも面堂による推理の結果、それがラムのものであることが明らかとなった。
対話の途中でもう一人のあたるが物陰から姿を表す。実は面堂が話していたのは偽物で、夢邪鬼という名の妖怪なのであった。夢邪鬼は歴史上で良い夢を作ろうと何度も努力してきたが、それはことごとく悪夢になってしまった。しかし、純粋そのもののラムを見つけると、良い夢を作るために協力してほしいと申し出たのだった。
ラムの夢は「あたるやその友人たちと、ずっと幸せに暮らすこと」というものだった。それを叶えるべく、夢邪鬼はこの異空間を作り上げたのである。
うる星やつら2 ビューティフルドリーマーの結末
夢邪鬼の正体に気づいた面堂とサクラは、次の瞬間、別の夢の世界に閉じ込められてしまった。石像になっていた人々はそれぞれの理想とする夢を見続けていたのだ。
それを知ったあたるも自ら、夢の世界に浸りたいと申し出る。それは女性で溢れたハーレムで過ごすことだった。しかし、夢の世界に行ったあたるはそこにラムがいないこととに不満を漏らす。あたるの我儘に怒った夢邪鬼は、思わず夢を食べるバクを呼び出す角笛を落としてしまう。あたるがそれを奪取して吹き鳴らすと、テンがかわいがっていた豚に偽装していたバクが覚醒し、夢の世界を破壊しだす。
その後、目を覚ましたかに思えたあたるであったが、その世界もまた夢邪鬼の作り出した夢であった。夢邪鬼は様々な理想的な夢を見せては、あたるを夢の世界にとどまるように説得する。しかし、突如として現れた白い服の少女の導きによって、あたるは無事夢の世界から抜け出すことに成功するのだった。その少女は幼い姿のラムその人であった。
あたるとラムは元の学園祭前の友引高校で目を覚ます。無事に現実の世界に帰って来られたあたるは、思わずラムにキスをしようとするが、周りでクラスの一同が見ていることに気が付き寸前でためらってしまう。そしてまた、いつものハチャメチャな日常生活に戻るのであった。
以上、映画「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」のあらすじと結末でした。
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