ミザリーの紹介:1990年アメリカ映画。小説家のポール・シェルダンは雪山で事故を起こし、重傷を負う。死にかけのポールを救ったのは元看護師のアニー・ウィルクス。アニーはポールの「一番のファン」を自称し、ポールが完結させた「ミザリー」シリーズの続きを書くように迫る・・・常軌を逸したファン心理と監禁され虐待を受ける恐怖を描くホラー映画。
監督:ロブ・ライナー 脚本:ウィリアム・ゴールドマン 出演者:ジェームズ・カーン(ポール・シェルダン)、キャシー・ベイツ(アニー・ウィルクス)ほか
映画「ミザリー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミザリー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ミザリー」解説
この解説記事には映画「ミザリー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミザリーのネタバレあらすじ:事故、覚醒、出会い
売れっ子小説家のポール・シェルダンは車で雪山を走っている途中に事故を起こします。目が覚めるとベッドの上にいました。眼前に立っているのは太った女。この女が雪山からポールを救い出したアニー・ウィルクスです。元看護師で、「ミザリー」は話の大部分がこの2人の登場人物によって進行していきます。アニーはポールの作品である「ミザリー」シリーズ(ミザリーとはポールが書き上げた小説の主人公の名前ですが、英語で「不幸」という意味を持っており、そのまま映画のタイトルにも使われています。)の大ファンであり、偶然の出会いを非常に喜びます。
ミザリーのネタバレあらすじ:アニーの狂気
最初から様子がおかしかったアニーですが、やがて狂った獣のような内面をむきだしにしはじめます。ポールに肉体的な苦痛と精神的な圧迫を加え、ポールが完結させた「ミザリー」シリーズの続きを書くように迫ります。アニーがポールにふるった暴力の極め付けとして、決して脱出できないようにハンマーで足を叩き潰すという「足つぶし」があります。(ちなみに原作の小説「ミザリー」においては、この場面でハンマーではなく斧が使われ、ポールは足を切り飛ばされた上に切断面をバーナーで炙られました。)ポールにひどい暴力をふるったかと思えば急に上機嫌になってポールを優しく扱ったりと、アニーの様子は日によってまったく違います。
ミザリーのネタバレあらすじ:ポールの計画
ある日、警察官がアニーの家を訪ねてきます。一縷の望みを託したポールでしたが、アニーは警察官を殺害します。ポールは自力で状況を解決することを決意します。表向きはアニーの悲願(ポールによる「ミザリー」の続編執筆)に非常に協力的である自分を装いますが、密かにタイプライターを持ち上げて筋力を付けます。目的はひとつ。自分を支配しているアニーを殺し、自由を得るためです。
ミザリーの結末:復讐、そして脱出
ポールの計画はすっかりうまくいっていました。アニーは油断しきって、ポールに対する態度も軟化しています。ポールは隙を見てアニーにタイプライターを力いっぱい投げつけます。アニーも力強い執念を見せて抵抗しますが、最後にはつまづいてタイプライターに頭をぶつけ、死亡します。こうしてポールは自由を得たのです。
以上、映画「ミザリー」のあらすじと結末でした。
「ミザリー」感想・レビュー
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息子に『ホラー映画』のおすすめを聞かれて、おすすめしたのがこの映画です。アニーがどんどん変容していき、ポールが追い詰められていく様子がサスペンスタッチで描かれています。息子は怖くて怖くてしょうがないのですが、落ちを観ないと、よけいに怖いと言って、超どきどきしながら観ていました。救出されたあと、ポールは、レストランで、ウェートレスさんがアニーに見えて、ひどいトラウマが残っていることがわかるシーンがありますが、そこでも息子は震えていました。本当におすすめの『ホラー映画』です。
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ヒッチコック監督のサイコ、ジキル博士とハイド、こういった多重人格、精神病質はサイコパスとして、多数いるだろう。
いつ自身が、被害者にも成りかねない。 -
「ホラー映画」としての解釈に疑問を抱きますが、作品としては最高の部類に入ります、ストーリーの転回から演出の効果に素晴らしい映像が駆使されて特に俳優ジェームス・カーンの演技には敬服致しました、彼女とのやり取りの表情の表現の素晴らしさはアメリカ俳優では最高の演技で有りますね、彼無くして此の映画存在の価値を見付ける事は不可能に思います、最高作品です!
スティーブン・キング原作のサイコホラー作品。キング自身の経験からヒントを得て書かれたそうですが、キャシー・ベイツ演じるアニー・ウィルクスの猟奇的で異常な行動が、作家のポールを追い詰めていく過程がとてもリアルで純粋に怖いです。また、リチャード・ファウンズワース演じる警察官(保安官?)が、小説ミザリーの中の一節に目を向けてアニーを疑いポールの居場所を突き止めるくだりは、とてもサスペンスフルで単純なホラーに留まらないドキドキ感があります。