再会の夏の紹介:2018年フランス, ベルギー映画。ある事件で収監された主人を頑なに待ち続ける黒い犬。主人公ジャックはなぜ捕まったのか、犬はなぜ待ち続けるのか。その答えが少しずつジャックにより語られていきます。戦争の苦い体験が犬と共に描かれています。
監督:ジャン・ベッケル 出演:フランソワ・クリュゼ(ランティエ少佐)、ニコラ・デュヴォシェル(ジャック・モルラック)、ソフィー・ヴェルベーク(ヴァランティーヌ)、ジャン=カンタン・シャトラン、パトリック・デカン、ほか
映画「再会の夏」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「再会の夏」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
再会の夏の予告編 動画
映画「再会の夏」解説
この解説記事には映画「再会の夏」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
再会の夏のネタバレあらすじ:起
第一次世界大戦が終わり、国家から勲章を与えられていたジャックは、とある事件が原因で収監されていました。黙秘を続けるジャック、そのジャックを軍法会議にかけるか否かを判断するために、軍判事のランティエ少佐はジャックに会いにやってきます。
ランティエは刑務所の外で誰かを待つように座り、吠えている黒い犬の存在に気づきます。どうやら主人はジャックのようで、頑なにジャックの帰りを待っています。どかそうとしてもてこでも動かないのです。
ジャックはなぜ事件を起こしたのか、犬はなぜ待ち続けるのか、真相を探るためランティエはジャックの身辺を調べ始めました。
再会の夏のネタバレあらすじ:承
ランティエはジャックの恋人であるヴァランティーヌを訪ね、話を聞くことにします。ヴァランティーヌは農婦にも関わらず博識な女性です。彼女はジャックとの馴れ初めを話し始めました。
元々その犬はヴァランティーヌが飼っていたもので、ジャックがヴァランティーヌと付き合う事となり彼に懐くようになりました。やがて二人は結婚し幸せになるはずだったのですが、ジャックは戦争に徴兵される事になるのでした。その際にジャックと離れたくない犬がついていく事になったのです。
頑なに黙秘を続け有罪を主張するジャック。しかしランティエに少しずつ心を開き、真実を語るようになったのです。戦火の中、犬と共に行動していたジャック。やがて皇帝が退位を表明した事で戦況は終戦に向かい始め、ずっと戦うことに疑問を持っていた兵士たちは喜び、終戦を祝い始めます。
再会の夏のネタバレあらすじ:転
しかし、今まで敵と認識していた相手が味方になったなど犬に分かるはずもなく、犬は敵に襲いかかったのです。それが引き金となり和平ムードは一変、再び戦闘へと変貌し、殺し合いを始めたのです。
結局、激しい戦いの末の終戦となりました。負傷したジャックの元に国家の人間がやってきて、戦争の英雄として勲章を手渡しました。自分の犬のせいで戦争は再び激しさを増したのに自分が勲章?、犬を憎みたいが犬は自分の正義を全うしただけだ、本来讃えられるべきなのは犬なんだと、ジャックは激しく葛藤します。
葛藤の末ジャックは民衆の前で授与された勲章を犬にかけるという愚挙をしでかし逮捕されてしまいました。そして銃殺刑を望んだのです。
ランティエは身辺の調査を終え、ジャックに判事としての返答をするため、ジャックに会いに行きます。犬にも最後の挨拶をしました。そしてランティエはジャックとの最後の聞き取りに挑みます。
再会の夏の結末
その中でジャックの本当の気持ちが溢れました。ジャックが一度戦争を離れ、国に戻る事があったのです。子供が生まれる事を知り、ヴァランティーヌにすぐ会いに行ったジャックでしたが、ジャックの知らない男がいたのを目撃し、誤解だと言うヴァランティーヌの弁明も聞かず、再び軍に戻りました。
ジャックはランティエに漏らします。ヴァランティーヌへの当てつけからこのような事をした経緯もあると。ようやくジャックの心の内を聞けたランティエは、ジャックに判決を言い渡します。
ジャックは自由となりました。会わす顔がないと拒否するジャックでしたが、ランティエは再構築を命じました。ジャックを待ち続けた犬と一緒に、ジャックは恐る恐るヴァランティーヌの元に戻ります。
ずっとジャックを待っていたヴァランティーヌが彼に抱きつきます。ジャックは後に出てきた息子を抱きしめ、家に入っていきました。
以上、映画「再会の夏」のあらすじと結末でした。
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