夜を走るの紹介:2021年日本映画。郊外の鉄屑工場で働く二人の男たち。これまでなんの変哲もなく暮らしてきた二人が、ある夜の出来事をきっかけに退屈だった日常とはかけ離れた大きな事態に巻き込まれていく…。宇野祥平や松重豊ら名バイプレイヤーが脇を固めて好演しています。
監督:佐向大 出演:足立智充(秋本太一)、玉置玲央(谷口渉)、菜葉菜(谷口美咲)、高橋努(本郷真一)、玉井らん(橋本理沙)、坂巻有紗(矢口加奈)、山本ロザ(ジーナ)、川瀬陽太(小西彰)、宇野祥平(美濃俣有孔)、松重豊(キム・ジュンウ)、ほか
映画「夜を走る」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夜を走る」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「夜を走る」解説
この解説記事には映画「夜を走る」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夜を走るのネタバレあらすじ:起
郊外の製鉄所、秋本(足立智充)は真面目に働いていましたが不器用さが災いし、仕事で結果を出せずにいました。上司である本郷(高橋努)にパワハラを受けては落ち込んでいました。
同僚の谷口(⽟置玲央)はそんな秋本を心配しては、よく飲みに誘い慰めていました。谷口は結婚していましたが夫婦関係は冷え切っていて、妻の美咲(菜葉菜)も不倫をしています。そんな谷口も矢口加奈(坂巻有紗)という女性と不倫をしています。
ある日、本郷は新しく営業で回ってきた橋本理沙(玉井らん)という女性を案内して回っていました。
その日も秋本と谷口は飲みに行っていましたが、帰り道でさっきまで本郷に誘われて飲んでいた理沙と偶然会いました。愚痴を言い合ったりして意気投合した3人、すっかり酔っぱらっていた理沙を送るために車を取りに行った秋本。
秋本が戻ると、待っている間に谷口が理沙にキスをしたため、理沙は怒り谷口から離れていました。歩けない理沙を支えようとした秋本、理沙の怒りは秋本にも向かいます。
夜を走るのネタバレあらすじ:承
車に乗り込みスマホをいじりだす理沙、秋本はさっき連絡先を聞いた時に「充電がない」と拒否されていたのでつい「あれ?」と言ってしまいます。すると理沙はさらに悪態をついてきたので、カッとなった秋本は理沙の顔面を殴りつけてしまいます。
驚いた谷口が手を離した理沙のスマホを見てみると、電源は入っておらず画面はひび割れていました。
秋本は昨晩使った会社の車を戻し、谷口はすっかり二日酔いなのか顔が真っ青です。再びいつもどおりの日常に戻って行くように見えましたが、製鉄所に警察がやってきた事で一変します。
理沙が行方不明になったのです。理沙の携帯の最後の着信が本郷だったことから、本郷が疑われているようです。昨晩、理沙と別れた後の記憶がない本郷は、焦ったのか早退してしまいます。
数日後、谷口は本郷を飲みに誘います。そしてトイレに行った隙を見て本郷の車の鍵を拝借し、外で待機していた秋本に渡します。秋本は昨晩、河原に隠していた理沙の死体を本郷の車のトランクに隠し、会社に戻しました。その際に壊れて鳴らないはずの理沙の携帯が鳴りだしたのに驚いた秋本は、理沙の携帯を持ち帰ってしまいます。
夜を走るのネタバレあらすじ:転
次の日になり、社長とゴルフに行く予定の本郷は、車のトランクの中に理沙の死体があるのに気づき驚きます。どうしたら良いのか分からない本郷でしたが、ゴルフを優先したい社長の判断でゴルフに向かい、死体は闇業者に処分してもらうことにします。
谷口は罪悪感に苛まれている秋本を慰めていました。そんな時、再び理沙の携帯が鳴ります。電話に出た秋本は発信者に導かれるように、とある場所にやってきました。そこはニューライフスタイル研究所という場所で、秋本はそこで美濃俣有孔(宇野祥平)という主催者と出会いました。
それから2ヶ月が経ちました。製鉄所の社長は闇業者から請求された8000万円という大金が支払えず、理沙の死体は製鉄所に戻される事になり、本郷が理沙の殺害容疑で逮捕されてしまいます。
一方、秋本は製鉄所を退所し、サラ金に追われていたものの、ニューライフスタイル研究所で美濃俣のセミナーを聞いて生まれ変わり、すっかり明るくなっていました。しかし、秋本がセミナーに連れてきたフィリピンパブの従業員のジーナ(山本ロザ)が教えを拒否し、セミナーを出ていった責任を取り、秋本は研究所を追い出されてしまいます。
再び谷口を頼ろうとした秋本でしたが、谷口に気持ち悪がられ相手にしてくれません。谷口は本郷が逮捕された事で製鉄所が閉鎖となり職を失っていました。
夜を走るの結末
やがて谷口の元にも警察が事情聴取にやってきます。事情聴取の間、谷口はあの夜の事を思い出していました。秋本に殴られた理沙はまだ意識があり、後部座席で倒れていました。理沙を殴った事で焦る秋本が車から離れていた間、谷口はうめき声を上げ苦しむ理沙をじっと見つめていたのです。
谷口にも見限られた秋本は、出ていったジーナに会うためにフィリピンパブを訪れますが、ジーナはすでにいなくなっていました。支配人からジーナがいなくなった責任をとれと凄まれる秋本、しかし秋本はなぜか銃が欲しいと取引を持ちかけるのでした。
そして同じニューライフスタイル研究所の仲間だった藤崎から銃を手に入れ、ニューライフスタイル研究所に向かい、美濃俣に発砲します。しかし、弾は逸れたため秋本は逃げ出します。そして秋本がたどり着いたのは谷口の家でした。
谷口と美咲は事情聴取で家にはおらず、娘だけがいます。秋本は娘とかくれんぼをすることになり、秋本はベランダに隠れます。その途中で谷口夫婦が帰ってきたため、秋本は出るに出られなくなり、そのままベランダに隠れ続けます。
そこで見た谷口家族の姿が、自分の思い描いていた理想の家族の姿だったことに秋本は涙を流します。翌日になり、秋本はベランダから姿を消していました。何も知らない谷口はいつものように美咲と娘を連れ、ドライブに出かけます。
以上、映画「夜を走る」のあらすじと結末でした。
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