映画「マッチング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マッチングの紹介：2024年日本映画。『ミッドナイトスワン』『全裸監督』などを手掛けた内田英治が2024年に発表した同名小説を自ら監督・脚本を手掛けて映画化したサスペンススリラーです。恋愛に消極的だったウエディングプランナーがマッチングアプリでの出会いをきっかけに想像を絶する恐怖に直面する姿を描きます。
監督：内田英治 出演者：土屋太鳳（唯島輪花）、佐久間大介（永山吐夢）、金子ノブアキ（影山剛）、真飛聖（西山茜）、後藤剛範（堀井健太）、片山萌美（伊藤尚美）、片岡礼子（美知子）、杉本哲太（唯島芳樹）、斉藤由貴（節子）、川田玲那（幼少期の唯島輪花）、山口太幹（幼少期の影山剛）、藤本タケ（25年前の唯島芳樹）、永瀬莉子（工藤未菜）、石田佳央（田邊仁）、円井わん（椎名楓）、前原滉（和田拓馬）、小林亜実（フラワールームのスタッフ）、中澤功（料理長）、瀧川鯉斗（片岡隼人）、畦田ひとみ（莉愛）、八鍬亜里砂（喜田真由）、名越志保（真由の母）、大村彩子（25年前の美知子）、寉岡瑞希（25年前の節子）ほか
この解説記事には映画「マッチング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
東京のとあるホテルで新婚夫婦の惨殺死体が発見され、その後も同様の事件が相次ぎました。被害者の特徴はいずれも新婚であること、顔に傷をつけられ、鎖につながれたままテーブルで手を繋いだ格好で殺されていること、そして被害者は全員マッチングアプリ「Will Will（ウィルウィル）」で知り合ったということでした。
唯島輪花は「ナガタウェディング」に勤めるウェディングプランナーの29歳の女性です。仕事は充実していましたが、恋愛には奥手で彼氏はいませんでした。母は輪花が幼い頃に家を出ており、輪花は父・芳樹に男手一つで育てられてきました。
ナガタウェディングは連続殺人事件の余波を受けて登録者数が激減した「Will Will」の運営会社と業務提携しました。そんな折、輪花は親友で同僚の伊藤尚美から「Will Will」への登録を勧められ、新しい出会いを求めて登録することにしました。
輪花は「Will Will」でマッチングした永山吐夢という男と水族館で会いました。しかし、吐夢はプロフィールとは裏腹に黒いコートを着た根暗な男であり、自分は不運な星の下に生まれた男であり生まれてすぐにコインロッカーに捨てられたことなどを語ってきました。
この日以降、吐夢は輪花のストーカーと化し、何度もしつこく連絡してきたことから、恐怖を感じた輪花は「Will Will」のプログラマー・影山剛にこのことを相談しました。吐夢は過去にも同様のマッチングアプリで出会った女性とトラブルを起こしており、警察沙汰にまでなった要注意人物でした。未婚のシングルマザーに育てられたという影山は同じ境遇の輪花の相談に親身になって応えました。
「Will Will」絡みの連続殺人事件を追う警察は被害者たちを結婚式場で担当していたのが輪花であることを突き止め、彼女から事情を訊くことにしました。その一方、芳樹のもとに謎の女から電話があり、その時から芳樹の様子はおかしくなっていきました―――。
―――今から25年前。芳樹は出会い系サイトで知り合った節子という女性と不倫関係にありました。節子は息子がいるシングルマザーであり、芳樹は節子との関係を清算しようと考えていましたが節子は応じようとはしませんでした。そんなある日、芳樹は節子から自分との間の子供ができたと告げられ、別れ話を告げたところ逆上した節子から背中を刺されたのです。その様子はちょうど帰宅していた節子の息子に目撃されてしまい、警察沙汰となりました。その直後、輪花の母は娘を残して蒸発してしまったのです―――。
―――輪花は25年前の記憶を思い起こしていました。そこに吐夢が現れ、影山は危険だと忠告するとその場を去って行きました。その後、吐夢は尚美のもとにも訪れ、尚美から連絡を受けた輪花はそのことを影山にも伝えました。
その夜、輪花は尚美の家を訪れましたが、そこにあったのは何と血まみれになった尚美の他殺体でした。その直後、今度は芳樹が首を吊った状態で死亡していたとの知らせが舞い込んできました。芳樹の死因は自殺なのか他殺なのかはわかりませんでしたが、あまりの突然の出来事に輪花は一転して何も失うものはないと考えるようになっていました。
輪花は影山から見せたいものがあると言われ、古いアパートへと連れて行かれました。影山はこの部屋に住んでいたある女性の狂気に満ちた暮らしを語り始め、事情が飲み込めない輪花に「君のお父さんに捨てられた、哀れな僕の母の話をしているのだ」と話しました。実は影山の母こそが芳樹の不倫相手だった節子だったのです。
影山は節子を捨てた芳樹に復讐するため行方を探し続けており、「Will Will」に登録された輪花の情報からようやく割り出したのです。影山は節子が好きだったという四つ葉のクローバーの花言葉、「幸運」「約束」「私のものになって」そして「復讐」を語りました。
普段は物静かな紳士を装っていた影山は豹変して逃げようとした輪花を襲いましたが、そこに警察官を装って吐夢がやってきました。吐夢は輪花を連れて逃げようとし、輪花は混乱しましたがやむなく吐夢と一緒に影山と闘いました。やがて影山は駆けつけた警察に逮捕されました。
輪花は吐夢に、湖畔にある建物に連れていかれました。そこには節子がおり、車椅子の女性を介護していました。この女性こそが25年前に姿を消した輪花の母・美知子でした。美知子は25年前のあの日、節子と話し合いをするために輪花のもとを離れたのですが、節子に頭を殴られて車で連れ去られていたのです。
節子は美知子のことが最初のうちは憎くて仕方がなかったのですが、記憶を失った美知子の介護をしているうちに芳樹の代わりに美知子がいればいいと思うようになったとのことでした。その時、美知子はふと輪花の記憶を思い起こし、それに気づいた節子は輪花を刺そうとしましたが、吐夢が輪花を庇って肩を刺されました。その直後、節子は駆けつけた警察に逮捕しました。
輪花は入院している吐夢の見舞いに訪れ、助けてくれたお礼を言いました。その後、退院した吐夢は留置場の節子のもとに面会に訪れ、自分は生まれてすぐにコインロッカーに捨てられたことを打ち明けました。吐夢が捨てられた際、四つ葉のクローバーが入っていたペンダントも一緒にロッカーに預けられていたのです。
輪花は未だに記憶が完全に戻っていない美知子を引き取り、二人で暮らし始めました。一方、影山は警察の取り調べに対し、尚美と夫婦1組の殺害だけを認めました。他の連続殺人事件の犯人はわからないままでした。
輪花は吐夢と共に、最初に待ち合わせした水族館でデートをしていました。吐夢は意味深な視線で笑っていました。
以上、映画「マッチング」のあらすじと結末でした。
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