鳩の撃退法の紹介:2021年日本映画。直木賞受賞経験のある津田伸一に編集者の鳥飼なほみが接触を図ります。そしてかつて訴訟問題になった津田から新作が渡されました。それはフィクションなのかそうではないのか、鳥飼はやがてそれを検証していくことになっていきます…。
監督:タカハタ秀太 出演:藤原竜也(津田伸一)、土屋太鳳(鳥飼なほみ)、風間俊介(幸地秀吉)、西野七瀬(沼本)、豊川悦司(倉田健次郎)、坂井真紀(加奈子)、濱田岳(堀之内)、ミッキー・カーチス(房州老人)、リリー・フランキー(まえだ)、ほか
映画「鳩の撃退法」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「鳩の撃退法」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
鳩の撃退法の予告編 動画
映画「鳩の撃退法」解説
この解説記事には映画「鳩の撃退法」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
鳩の撃退法のネタバレあらすじ:起
(現実)
編集者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)は、バーテンダーとして働く小説家の津田伸一(藤原竜也)に会い、津田の書いた原稿の一部を5万円で買いました。それは直木賞を受賞したことのある津田の自伝のような話だったのです。
(小説の話)
とある理由で書くことをやめていた津田は、富山の町で風俗店の運転手をしていました。金がなく、借りていた3万円すらも返せない津田は、ある日の深夜、喫茶で朝まで小説を読み耽る秀吉(風間俊介)という男と出会い、仲良くなります。
秀吉と別れた津田は風俗店のまりこ(桜井ユキ)に頼まれ、恋人である晴山(柿澤勇人)を駅まで送るように頼まれます。駅に着くなり、別の女とイチャイチャする晴山を見て、何とも言えない気持ちになりますが、気にしないようにして仕事を続けました。
鳩の撃退法のネタバレあらすじ:承
(現実)
鳥飼は、津田が実在の人物を小説にした事で、訴訟問題となっていたことを知っていました。鳥飼は今回もと警戒しつつ、続きを知りたいので津田が要求した20万を払い、続きを読むことにしました。
(小説の話)
津田に3万円貸していた房州(ミッキー・カーチス)という老人が亡くなりました。身寄りのなかった房州は、津田に遺産を受け取るように言っていたので、慎改という者がスーツケースを渡します。秀吉一家が失踪したことは、そこで初めて知りました。家に帰りスーツケースを開けた津田、中には3000万円とピーターパンの小説、本の中に3万円が挟まっていたのです。
2日後、雇い主の川島(岩松了)から呼び出された津田は、先日床屋で使った1万円が偽札だった事を知ります。その偽札を裏社会のボスである倉田(豊川悦司)が追っていると聞き、津田が本に挟まってる残りの2万円を確認すると、偽札でした。津田は3000万も偽札に違いないと考え、これ以上手を付けない事にし札束を処分することにしました。
(現実)
鳥飼は秀吉一家が失踪したのと、偽札の話が繋がってるのかを質問すると、津田は分からないと答えます。鳥飼は未だ半信半疑で聞いていました。
鳩の撃退法のネタバレあらすじ:転
(小説の話)
津田は、まりこから恋人の晴山が他の女と駆け落ちしたことを聞き、晴山の持ち物の処分を頼まれます。晴山の所持品のビデオカメラに映っていたのは、秀吉の妻である奈々美であることを知った津田は、妊娠している菜々美の子供は秀吉の子ではないのでは?ということに気づきました。
(現実)
鳥飼は編集長に、津田が新作を書いている事を報告しますが、過去のことで懲りたのか、あまり信用していない様子です。
(小説の話)
倉田が偽札の所持者を津田だと知ったと、川島から聞いた津田。川島は津田に互いの安全のためだと退職金を渡し、津田を解雇しました。その後、津田は馴染みの床屋の前田を頼り、都内のバーで匿う代わりにバーテンダーとして働くよう告げました。
しばらくして倉田が仕向けたチンピラが津田を待ち受けています。津田は助かりたい一心で、倉田の望むものはまだ持ってると話しました。倉田に呼び出された津田はスーツケースを渡します。倉田からは「つがいの鳩が飛ぶのを見たことはないか?」と聞かれますが、意味がわかりませんでした。
その後、バーのママから連絡が入り、津田はそこで働く事になったのです。
鳩の撃退法の結末
(現実)
「フィクションなんですね?」と鳥飼は念押しすると「フィクションだ」と津田は答えました。
その後、鳥飼は編集長に指示され津田の話の真偽を確かめに行きました。そこで、出ていた場所や人物が存在していることを知ります。そして津田を探す孤児院の経営者・堀之内(濱田岳)を連れて津田に会いに行きました。
堀之内から3000万の寄付をしてくれたと聞いた津田はびっくりします。実は偽札は本に挟まっていた2万だけで、あとは本物でした。倉田が鳩と揶揄したのは偽札の話で、それを回収できたので倉田は津田から手を引いたのです。
安堵した津田は鳥飼に、これは秀吉一家失踪や偽札から想像したフィクションなんだと話し出します。しかし、偽札に絡んだ事件や倉田を連想される表現をしていると、鳥飼は指摘します。
(小説の話)
金を取りに来た倉田でしたが、金庫からは金が消えていました。倉田は秀吉を捕らえ、その責任を叱責します。倉田は秀吉と個人的に仲が良く、秀吉が家族を欲しがっている事を知っていました。それが許せない倉田は、晴山と菜々美を拉致しました。
無精子症の秀吉は、菜々美の子が自分の子供ではないことを知っていていたのです。それなのに倉田に捕まり制裁を受けようとしている晴山と菜々美をかばいます。かばう秀吉諸共、倉田の部下は殴りつけました。
(現実)
津田はふと気づきました。自分が書いているのだから好きなように書いていいはずだ。ならばハッピーエンドでも問題ないと、全員が逃げ延びる結末を書きました。
原稿を受け取った鳥飼は津田にタイトルは何か尋ねますが、津田はまだ決まっていないと話します。エピローグでハッピーエンドなら最後に秀吉が本を借りに来るか返しに来るかなんだと鳥飼に話していると、バーの店員が津田に、さっき客が置いていったと本を渡してきました。
それはピーターパンの本でした。もしかして秀吉?津田は急いで外に出ると、車に乗り込む秀吉の姿がありました。倉田の姿もそこにあります。それを見た津田は、鳥飼にタイトルが決まったと声をかけました。
画面中央に「鳩の撃退法」と映し出されます。
以上、映画「鳩の撃退法」のあらすじと結末でした。
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