ボクたちの交換日記の紹介:2013年日本映画。放送作家・鈴木おさむのベストセラー小説『芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~』を元にして制作された映画。キャッチコピーは「夢は叶うと、信じてた」で、売れないお笑いコンビが、一発逆転・一躍人気を得ようと交換日記を始める二人の若者の青春を描いた作品です。たくさんの若手芸人たちがエキストラとして出演したことでも話題になりました。
監督:内村光良 出演:伊藤淳史(田中)、小出恵介(甲本)、長澤まさみ(久美)、木村文乃(麻衣子)、川口春奈(サクラ)、佐々木蔵之介(川野)、ほか
映画「ボクたちの交換日記」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボクたちの交換日記」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボクたちの交換日記の予告編 動画
映画「ボクたちの交換日記」解説
この解説記事には映画「ボクたちの交換日記」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボクたちの交換日記のネタバレあらすじ1
甲本孝志は、高校の文化祭で「お笑いをやろう」と田中洋平を誘って、「房総スイマーズ」を結成します。「房総スイマーズ」は結成して12年になりますが、泣かず飛ばずのお笑いコンビでした。二人はもう30歳目前で、年下の若手芸人が売れていくなか、この年齢で年収90万はまずいと焦っていました。
ある日、甲本は田中の家のポストに1冊のノートを入れました。田中がそれを開けると、こう書かれていました。「これは交換日記。…俺ら房総スイマーズが今年、絶対ブレイクするために、一緒にいるときには言いにくいことを、この日記に書いて、コンビの絆を強くしていこう。お互い書いたら、部屋のポストに入れるということで。…」という甲本からのメッセージでした。
次の日、甲本がポストを開けるとノートが入っていました。田中からの返事は「嫌です」の一言でした。甲本は止めません。さらに熱く日記を書いて田中に渡します。しかし、田中の答えは「嫌です」という言葉だけでした。甲本は、そんな田中に業を煮やし、田中のバイト先のTSUTAYAに行きます。お笑いをやっていることを隠している田中は嫌がりますが、甲本は引き下がりませんでした。甲本は日記で今、自分は付き合って3年になる恋人の久美の家に同棲していることを書きました。そして、「彼女は、昼は薬局に勤め、夜はキャバクラ嬢として働く、頑張り屋さんだ。毎日生活費で1000円もくれるんだ」とも書き、田中の事も教えてくれと書いてきました。田中はついに「交換日記をやるコンビなんて、まず売れないと思います。断言できます」と書きました。
ボクたちの交換日記のネタバレあらすじ2
ようやく、食いついてきた田中に甲本は喜びます。甲本は、田中のバイト先にストーカーのように来ました。店員の宇田川麻衣子は、甲本のことを自分のストーカーだと誤解してしまいます。しかし、これをきっかけに田中は彼女と親しくなり、交際するようになりました。そして、田中も次第に日記に自分の思いを書くようになってきました。房総スイマーズでネタを書くのは田中の方でした。甲本はおもしろいネタを考えつく田中に劣等感を持っていることも日記に書き、告げました。内気で人見知りが激しく、後輩から「ケチ」と噂される田中は、社交的ですぐに誰とでも打ち解ける甲本が羨ましかったのです。
ある日、甲本は「房総スイマーズに目をかけていたTV局プロデューサー・川野さんのこと、今はどう思ってる?」と書きました。田中は「別に…何とも思ってない」と書きました。それに対して甲本は5年前のことを思い出し、「あの人は裏切ったんだ。田中、あの人に構成作家にならないかと誘われたのは本当か?なぜ断った?」と書きました。田中は「5年前の話だ。甲本とコンビでやりたかったから」と書きました。甲本は事務所を変えることも提案しましたが、田中は「今さら」と拒否しました。甲本は「あ~、何か一発逆転みたいなの、ね~かな~」と焦っていました。そんなとき、甲本は行きつけのバーでカンニング竹山と会い、一発ギャグを持っていると強いとアドバイスをもらいますが、田中は必要ないと主張し、受け入れませんでした。
一方、田中は麻衣子に自分がお笑いをやっていることを告白します。麻衣子から「知っていました。前から。タクシードライバーのネタ。好きです」という答えが返ってきて、田中は驚きながらも、喜びました。
ボクたちの交換日記のネタバレあらすじ3
ある日、田中はプロデューサー・川野さんから、年に1回のお笑いコンテスト「笑軍天下一決定戦」に出ないかと誘われました。田中は甲本に相談します。このコンテストに優勝すれば、将来の成功が約束されたようなものです。田中は一緒に参加しようと懸命に誘いましたが、甲本は2年前に出演したとき、準決勝で自分のミスで負けたことを悔い、なかなかうんと言いませんでした。それでも田中は最後のチャンスと必死に口説きました。甲本はそんな田中の言葉と、恋人・久美の妊娠を機に彼女と結婚することを決めたこともあり、出場する決心をしました。
ある晩、甲本は占い師から「あなた、表に出る職業、向いてません」と断言されてしまいます。甲本はその怒りを日記に書きました。それを読んだ田中は、これまでの日記を改めて読み返し、新しいネタを考えつきました。それは、房総スイマーズだけしかできないものでした。二人は特訓に励みました。コンテストが始まり、二人は1回戦、2回戦と順調に勝ち進み、準決勝にまで進みました。そして、いよいよ準決勝、二人の出番がきました。しかし、本番、また甲本が緊張してセリフを忘れるという失敗をしてしまいました。そして、敗退してしまいました。
その晩、田中はプロデューサー・川野さんから電話を受けました。田中は「やっと僕と甲本じゃなきゃいけないってやつが、見えた気がするんです」と答え、来年がんばろうと新たに決心するのでした。優勝視されていたBBも決勝でミスをし、コンビを解散するとのことでした。後輩の紹介でバイトをし始めた甲本は、いろいろ考えて決めた「解散しよう」という言葉を日記に書き、田中に渡しました。田中は驚き、甲本と話をするため、彼のバイト先に来ました。田中は「解散したくない」と言いますが、甲本は「解散はしないとダメだ。お互いのためだ。1年間世界中を旅するロケに受かったので、行く。ギャラも入る。…お互いのためだ」と言い、「楽しかった。解散しなきゃダメか」とくいさがる田中の言葉に、「解散しなきゃダメだ」という言葉を甲本は残し去っていきました。田中は「最後にお願いがある。いつもの公園で」と日記に書き、二人はいつもの公園で、桜の花の中、ラストライブのお笑いをしました。
ボクたちの交換日記の結末
1年後、田中は帰国しました。子供を抱いた久美が出迎えてくれました。テレビとつけると、田中は元BBの福田と「タナフク」という売れっ子コンビになっていました。甲本はそれを見て、お笑いを辞め、居酒屋で働きます。ある晩、甲本は田中との交換日記を取り出し、これが最後の日記・田中が読むことがない日記と思い、「4月15日、田中へ。田中、元気か…」と思いを書きました。
それから17年後、田中のところに、甲本の娘・サクラがやって来ました。そして、サクラは田中に「交換日記⑤」と書かれたノートを渡し、「初めて知りました。父が田中さんとお笑いやってたこと。父は今、入院してるんです。肝臓がんで」と告げました。そのノートには甲本の解散するときの本当の思いとその後の思いと夢が書かれていました。「もし夢を諦めることがあるのなら、それは幸せにしたい人ができたときだ」と父・甲本から言われたサクラは「それを読んで理由がわかりました。父が幸せにしたかったのは、母と私と田中さんだったんですね」と田中に言い残し、帰っていきました。田中は、一方的に甲本から解散を告げられたことへの甲本への怒りと意地で、今の成功を得たのでした。田中は怒り、楽屋のゴミ箱にそのノートを捨てました。家に帰った田中は、妻の麻衣子の一言で目を覚まし、TV局にすぐ戻り、そのノートを探し、見つけ出し、日記に自分の思いを書き殴りました。後日、田中はその日記をもって、甲本が入院している病院に見舞いに行きました。
以上、映画「ボクたちの交換日記」のあらすじと結末でした。
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