キャリー(2013年)の紹介:2013年アメリカ映画。1976年にブライアン・デ・パルマ監督が手がけた映画キャリーのリメイク作品。人気ホラー作家スティーヴン・キングの代表作。超能力に目覚めたいじめられっ子のキャリー。学年一のハンサムに誘われプロムへ向かうが、そこには罠が。暴走した超能力が会場を恐怖に落とす。
監督:キンバリー・ピアーズ 出演: クロエ・グレース・モレッツ(キャリー・ホワイト)、ジュリアン・ムーア(マーガレット・ホワイト)、ジュディ・グリア(デジャルダン)、ポーシャ・ダブルデイ(クリス)、アレックス・ラッセル(ビリー)、アンセル・エルゴート(トミー・ロス)ほか
映画「キャリー(2013年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キャリー(2013年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キャリー(2013年)の予告編 動画
映画「キャリー(2013年)」解説
この解説記事には映画「キャリー(2013年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キャリー(2013年)のネタバレあらすじ:いじめられっ子キャリーが能力を解き放つ
自宅のベッドの上で一人お産をしたキャリーの母は、産まれたばかりのキャリーを殺そうとしたが出来なかった。成長したキャリーは学校では仲間はずれのいじめられっ子。ある日プールの授業の後シャワーを浴びていると突然流れ出した血に驚き、更衣室にいる他の生徒たちに助けを求めると、生理も知らないのかと馬鹿にされ生理用品を投げつけられてしまう。いじめの筆頭クリスは生理用品と血にまみれたキャリーが泣き叫び助けを求める様子を、携帯電話の動画に収めた。そこへ駆けつけた体育講師の先生はキャリーに体の変化について教え、彼女がいじめにあっている事にも気を配った。キャリーを迎えに来た妄信的な母親は、娘が女の身体になってしまった事を恐れ、階段の下に作ったお祈り用の狭い部屋にキャリーを閉じ込めた。体の変化に混乱したままのキャリーが中から叫ぶと扉を切り裂くように亀裂が走り、祭壇のキリスト像は血を流した。その頃、スーや男友達と夜遊びをしていたクリスは、キャリーの動画をネットにアップロードした。
キャリー(2013年)のネタバレあらすじ:卒業式とプロムに浮かれる同級生たち
いじめのこともあり、図書館での自習を許されたキャリーは、自分が起こしたと思われる怪異について、超能力の本やネットで調べ、不安定な自分の力を何とかコントロールする術を見つけようとしていた。キャリー抜きで行われた体育の授業で、先生は生徒達にいじめの罰として短調な走りこみをやらせ、反抗する生徒には卒業式もプロムも無いと言い渡した。プロムを楽しみにしていたスーは、先生にキャリーの事が無ければプロムのクイーンに投票したのにと言われがっかりするが、走りこみはきちんと行った。嫌気がさしたクリスは走り込みをやめ、プロムをふいにした。詩の授業に出席したキャリーは、彼女を面白がる教師に詩を朗読するように指名される。彼女が朗読した詩はいささか不気味で教室中が笑った。しかし、スーの彼氏のトミーだけは素敵な詩だと誉めた。スーはキャリーへの罪滅ぼしに、トミーにプロムへキャリーを誘うように頼んだ。了承した彼はキャリーを誘うが罠ではないかと疑ったキャリーは、一度は拒否するが家まで来て頼む彼に、10時半までに帰宅できるならと誘いを受け、ドレスの生地を買った。キャリーのいじめの件でクリスは弁の立つ父を連れ、プロムに出られない事に申し立てをした。しかし、動画の事を指摘され、携帯電話の提出を求められると拒否し、やはりプロムに参加できないという事は覆らなかった。
キャリー(2013年)のネタバレあらすじ:血まみれのクイーン
キャリーがプロム出る事を知った母は、猛反対。しかし人と普通に付き合いたいキャリーは、言い募るあまり母の見ている前で物を動かす力を発揮し魔女と罵られてしまった。プロムに出られなくなったクリスは、キャリーに嫌がらせをしようと男友達と豚を殺しその血をバケツにいれプロムの会場の舞台の天井に取り付けた。
プロム当日、キャリーは反対を続ける母を操りお祈りの部屋に閉じ込め、外鍵を溶かし外れなくして、迎えに来たトミーと会場に向かった。他校の生徒や先生に誉められるキャリーに、トミーはすべて順調だとスーにメールを入れた。スーは体調が優れず、家にいたが、クリスからキャリーがきれいなのは今のうちだというメールに嫌な予感がして会場に向かった。トミーとキャリーは、投票でキングとクイーンに選ばれ、舞台に上がった。天井裏に隠れていたクリスはそこで吊るしていたバケツをひっくり返し、キャリーを血まみれにし、バックに更衣室で撮った動画を映した。混乱する彼女の横で、落ちてきたバケツが頭に直撃し、トミーは死亡した。騒然となる会場に、クリスと共犯の男は逃げようとした。会場にやって来たスーは、倒れたトミーとクリスを見つけ会場に入ろうとするが、キャリーが扉を閉じてしまったために窓から覗くしかなかった。やがてキャリーの力によって滅茶苦茶に壊され、燃やされる会場に、スーは消防へ連絡した。
キャリー(2013年)の結末:暴走する母とキャリー
車で逃げるクリスを追うキャリーは地割れを起こし彼らを阻んだ、クリスは共犯の男にキャリーをひき殺してと迫り、突っ込もうとするがその手前でキャリーの力によって止められてしまう。その反動で運転していた共犯者は死亡、クリスが変わりにアクセルを踏み込むと、車は浮き上がりガソリンスタンドに衝突、クリスもろとも燃え上がった。ボロボロになり帰宅したキャリーは母がお祈りの部屋からドアを壊し抜け出したのを知り、声を掛けるが見つからない。風呂場で血を洗い流し、母親の寝室を訪れプロムで笑い者にされたと言うと、母は慰めるフリをしてキャリーを殺そうとした。しかしキャリーに止めを刺す瞬間に家中の刃物が母親に向かい、壁に磔にされた。自分のした事を恐れたキャリーは母に刺さった刃物を取り去り、蘇えらせたいと願った。暴走する力に家が崩れ始めた所に、スーがキャリーを心配してやってくる。キャリーはスーのお腹には女の子がいると言って、最後の力を振り絞りスーを家の外に出した。キャリーと母親は家の下敷きになって死亡した。
一連の事件は事故とされたが、スーだけがキャリーの力によるものだと、裁判席に立った。地獄で焼かれろと落書きをされたキャリーの墓、その奥から悲鳴が響き墓石が割れた。
以上、映画キャリーのあらすじと結末でした。
キャリー(2013年)のレビュー・感想:「追い詰められると心は壊れる」
なぜキャリーに超能力が目覚めたのか、妄信的な母の影響によるものと言う見方も出来るが、その詳細は明かされていない。おそらく核心をついていると思われるのが、裁判に立ったスーがキャリーは超能力はあるけれど普通の子で、悪いのは彼女をいじめた自分たち、人は追い詰められると心が壊れると言う証言。キャリーの力は、最初は不安定だったけれど、主にキャリーを守るために発揮され、追い詰められると暴走し最終的に自身も破滅した。そんなキャリー本人も、プロムに行く時には自分のドレスを淡いピンクで作るような普通の女の子だったし、母親に反抗してもプロムをきっかけに人と関わることを始めようとしていた。
キャリーに限らず、誰しもが心の奥底に眠れる力を持ち、極限に達すると発揮される可能性がある、それは時としてとても危険なものとなる。そんなメッセージを感じた。
「キャリー(2013年)」感想・レビュー
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言わずと知れた、ホラーの名作キャリーのリメイク版です。どう見ても健康的で明るいクロエ・グレース・モレッツがキャリー役?と言うのは意外でしたが、なかなかの好演でした。キャリーの母親はキャリーの超能力を悪魔の仕業だと言っていましたが、最後、同級生の女の子が裁判のシーンで言っていたように、これは誰にでも起こりうることなのかもしれないと思いました。人間、虐げられて追い詰められたらどうなるかわからないのだと。人間、人にも自分にも優しく、ですね。
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クロエががんばっているのはよくわかりましたが、やはりキャリー役はオリジナルのシシー・スペイセクを超えれませんでしたね。クロエはやっぱり可愛すぎ。シシー・スペイセクは不気味ないじめられっ子そのものの外観を、プロムのシーンで美しい女性に変わり、そして殺戮シーンでクリーチャーに変えていく。ブライアン・デ・パルマの演出もあるでしょうが、鮮烈でした。リメイクの難しさを感じると共に、それでも果敢に挑戦したクロエの将来性も感じれる映画でした。
なお、大女優ジュリアン・ムーアの母親役はさすがにいい味出していました。 -
原作と映画だと色々違うと聞いて調べてしまいました
原作だとラスト、キャリーの墓が暴かれ、超能力研究のために脳を解剖されるとか何とか……
恐ろしいですねついでにバケツのシーンではトミーは死んでいないんだとか
気絶しただけで、その後の火事で死んだそうですよ -
可愛すぎるクロエちゃんのキャリーってどんなもんやろと期待せず見始めましたが、案外引き込まれたのが意外。今の時代のキャリーでした。
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キャリーがすごく超能力が使えるとびっくりしました。
リメイク版ですが、ドロドロした雰囲気や不気味さはオリジナル版をよく追いかけているな、と感じました。母親役のジュリアンムーアがとにかく怖くて、人間の狂気って意味でホラーを楽しめました。普通の高校のシーンなども多いので、ホラー初心者の人にはわりと見やすいかな、と思います。ただ血は結構出てきます。そこまで後味も悪くないので、本当に見やすいホラー映画です。ラストが切ないので結構お気に入りです。