トゥモロー・ワールドの紹介:2006年アメリカ,イギリス映画。P・D・ジェイムズの小説「人類の子供たち」をイギリスとアメリカ合作で映画化した作品。第63回ヴェネツィア国際映画祭で技術貢献賞、及び第33回サターンSF映画賞を受賞。人類の出生率が0%になり、絶望が世界を覆う近未来。奇跡的に妊娠した若い女性を守ることになった男の活躍を描くSFアクション映画。
監督:アルフォンソ・キュアロン 出演:クライヴ・オーウェン(セオ・ファロン)、ジュリアン・ムーア(ジュリアン・テイラー)、マイケル・ケイン(ジャスパー・パルマー)、クレア=ホープ・アシティー(キー)、パム・フェリス(ミリアム)、キウェテル・イジョフォー(ルーク)、ピーター・マラン(シド)、ほか
映画「トゥモロー・ワールド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「トゥモロー・ワールド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
トゥモロー・ワールドの予告編 動画
映画「トゥモロー・ワールド」解説
この解説記事には映画「トゥモロー・ワールド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
トゥモロー・ワールドのネタバレあらすじ:起
西暦2027年11月、世界最年少の青年が18歳4ヶ月で殺されたというニュースが世界を駆け巡り、世界は絶望に包まれました。
2008年にインフルエンザが世界中で大流行し、子供の大半が亡くなって以降、女性が妊娠しても流産することが多くなり、原因不明のまま2009年にはついに出生率が0%になっていたのです。世界は希望を失い、内戦やテロによって国が次々崩壊する中、辛うじて国としての秩序を保っているイギリスには、世界中から不法移民が押し寄せていました。
イギリスのエネルギー省に勤めるセオ・ファロンは、この日爆弾テロに巻き込まれかけます。
翌朝、セオは出勤途中に一台の車に拉致されます。セオを拉致したのは『フィッシュ』という反政府組織で、そのリーダーはセオの元妻・ジュリアンでした。
セオも以前は活動家でしたが、ジュリアンとの間の息子のディランがインフルエンザ大流行で亡くなったことが原因で二人は離婚、セオは活動から離れたのでした。
ジュリアンは、セオに通行証の手配を頼みます。セオは一度は断ったものの、文化大臣の従兄弟の元を訪れ、通行証を手配してもらいました。
トゥモロー・ワールドのネタバレあらすじ:承
通行証を持ったセオが乗り込んだ車には、ジュリアンと『フィッシュ』の副リーダー・ルーク、元助産師のミリアム、20歳の女性・キーが乗っていました。
車は検問所近くで暴徒の襲撃に遭い、ジュリアンが首に銃弾を受け、死んでしまいます。さらに、暴徒の鎮圧に来た警察官を、ルークは射殺してしまいます。
警察の追走を振り切り、車はなんとか『フィッシュ』のアジトである農場に逃げ込みました。
キーはセオを納屋に呼び出し、自分の体を見せます。なんと、キーは妊娠8ヶ月だったのです。
キーはジュリアンから、もし何かあった時はセオに全てまかせろ、と言われていました。
ジュリアンは『ヒューマン・プロジェクト』の船・トゥモロー号にキーを乗せるつもりでした。『ヒューマン・プロジェクト』とは、人類の未来のために働く国境を超えた組織のことですが、その実態や有無は噂の域を超えていませんでした。
しかし、ジュリアンが亡くなった事で、『フィッシュ』内部でキーの処遇について揉め始めます。不法入国者のキーの出産が政府に知られると、赤ん坊は取り上げられる可能性も十分に考えられるのです。
その夜セオは、ジュリアン殺害はルークの仕業で、ルークはキーの赤ん坊を政治目的に利用するつもりだと知ります。
トゥモロー・ワールドのネタバレあらすじ:転
セオはキーを逃すことにします。ミリアムもキーの世話係として着いて来ました。
セオは『フィッシュ』の車を奪い、二人を連れ旧友・ジャスパーの家に逃れました。
ジャスパーは事情を知ると、ある計画を立てます。それは知人の警官・シドにわざと逮捕してもらい、収容所からトゥモロー号の合流地点を目指すというものでした。
ジャスパーの家の警報が鳴り、セオはキーとミリアムを車に乗せ、出発します。残ったジャスパーは、セオ達を追って来た『フィッシュ』のメンバーに射殺されてしまいました。
シドと無事出会うことの出来たセオ達は、収容所行きバスに乗り込みますが、バスの中でキーが産気づいてしまいます。
途中の検問で、ミリアムがわざと騒いでバスから降ろされてしまいますが、そのおかげでセオとキーは無事収容所へと入ることができました。
収容所に入ったセオとキーは、シドの仲間の女性・マリカに部屋に案内してもらいます。その夜、キーは無事に女児を出産し、セオが取り上げました。
トゥモロー・ワールドの結末
翌朝、収容所に『フィッシュ』が乗り込んできます。その『フィッシュ』を撃退するために軍隊が出動し、収容所内で銃撃戦が起こります。
セオはキーを連れて逃げる途中、『フィッシュ』のメンバーに見つかってしまい、赤ん坊を抱いたキーは連れ去られてしまいます。その場で殺されそうになったセオでしたが、隙を見て逃げ出しました。
激しい銃撃戦の中、赤ん坊の泣き声を頼りにキーを探し出したセオは、キーを取り戻します。赤ん坊の姿を見た人々は驚き、敵も味方も銃撃戦を止め、キー達を通してくれました。
マリカが手配してくれた小さなボートに乗り、濃霧の海へと漕ぎ出したセオとキー。やがて目標のブイを見つけます。しかし、銃撃戦で被弾していたセオは、キーに「何があっても赤ん坊を手放すな」と言い残し、息を引き取ります。やがて、濃霧の中からトゥモロー号が姿を現したのでした。
以上、映画トゥモロー・ワールドのあらすじと結末でした。
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