映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~の紹介:2007年日本映画。『ドラえもん』映画シリーズの第27作(第2期の第2作)は1984年に公開された第5作『ドラえもん のび太の魔界大冒険』をリメイクした作品です。旧作同様、ひみつ道具によって生み出された魔法世界を舞台に、世界を支配しようとする悪魔にドラえもんと仲間たちがひみつ道具で立ち向かっていく基本的なストーリー展開はそのままに、新たなキャラクターや旧作に登場しなかったキャラクター、新たな解釈が追加されています。
監督:寺本幸代 声の出演:水田わさび(ドラえもん)、大原めぐみ(のび太)、かかずゆみ(しずか)、木村昴(ジャイアン)、関智一(スネ夫)、千秋(ドラミ)、三石琴乃(のび太の母)、松本保典(のび太の父)、松本さち(セワシ)、萩野志保子(出木杉)、高木渉(先生)、相武紗季(満月美夜子)、松元環季(満月美夜子(幼少期))、河本準一(満月牧師)、久本雅美(メジューサ/美夜子の母)、山崎バニラ(ギム)、つぶやきシロー(二つ星悪魔)、宇垣秀成(三つ星悪魔)、銀河万丈(デマオン)ほか
映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~の予告編 動画
映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険」解説
この解説記事には映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~のネタバレあらすじ:起
地球上空を監視する探査機が壊れ、正体不明の黒い天体が地球に接近しようとしていました。この天体を発見した天文学者は愛娘と共に探査機から送られてきた最後の映像を目の当たりにしていました…。
のび太(大原めぐみ)はテストで0点を取って先生(高木渉)に叱られ、野球でミスをしてはジャイアン(木村昴)にキレられ、家に帰れば部屋の片付けをしていないことで母(三石琴乃)に叱られるなど相変わらずの良いとこなしの日々を送っていました。溜まりかねたのび太はいつものようにドラえもん(水田わさび)に泣きついたところ、テレビではアニメ「魔法少女マミ」が放映されていました。主人公マミ(瀬那歩美)が魔法であらゆることを解決しているのを見たのび太は自分も魔法が使いたいと閃きますが、ドラえもんは未来ではあらゆることは科学で証明できるものであり、魔法は迷信であると諭しました。
ドラえもんがのび太の部屋の片付けに協力していると、突然天井からドラえもんそっくりの石像が落っこちてきました。ドラえもんたちは突然のことに戸惑いながらも後始末をしていたところ、今度はしずか(かかずゆみ)がのび太の家を訪れ、家にいるはずののび太がジャイアンとスネ夫(関智一)にいじめられていると伝えてきました。のび太たちは空き地に行ってみると、そこではジャイアンとスネ夫がのび太そっくりの石像に落書きをしているところでした。
石像を回収したドラえもんたちはひとまず庭に置いておくことにしますが、その夜、勝手口が開いていることに気付いたドラえもんたちは、2体の石像がなぜか家の中にあるのを発見しました。石像はいずれも先程とポーズが変わっていましたが、ドラえもんたちはのび太の父(松本保典)と母に早く寝るよう叱られたので仕方なく石像を四次元ポケットに入れて眠ることにしました。しかし、ドラえもんは突然腹の痛みを訴え、治療のため故郷の22世紀に戻りました。しかし、22世紀に戻った途端に腹痛は嘘のように収まり、ドラえもんは定期検査を受けさせようとする妹・ドラミ(千秋)や雇い主でのび太の子孫・セワシ(松本さち)から逃れるようにのび太の時代へ戻っていきました。
映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~のネタバレあらすじ:承
のび太は戻ってきたドラえもんに、ひみつ道具“もしもボックス”を使って世界を魔法が存在する世界に変えることを提案しました。ドラえもんとのび太は早速もしもボックスを使い、実際に空飛ぶじゅうたんやホウキに乗った人々が飛び交う魔法の世界が実現しました。しかし、のび太は基本的な魔法すらも使いこなせず、先生や母にも叱られ、同級生からバカにされる始末でした。
落胆したのび太は世界を元通りに戻そうとするも、せめて魔法のひとつだけは覚えてからにしたいと思い立ち、しずかの指導のもと魔法の特訓に励むことにしました。訓練の末、のび太は何とかしずかのスカートをめくれる程度までにはなりましたが、その時上空に謎の黒い流れ星が飛び交っていました。ドラえもん・のび太・しずかは流れ星が落ちた所に向かったところ、周辺の草木は枯れ果てており、たまたま居合わせていたジャイアンとスネ夫は猿のような生物に追われていました。その時、満月美夜子(相武紗季)という美しい女性が空飛ぶじゅうたんで現れ、ドラえもんたちの危機を救いました。
美夜子は近頃この世界では地震や異常気象が相次いでいることを話すと、父でありこの世界では有名な魔法学の権威である満月牧師(河本準一)の教会へとドラえもんたちを案内しました。古い文書を解読していた満月牧師いわく、この世界の人類に魔法を授けたのは魔界星という惑星に棲む“悪魔”であり、魔界星が地球に接近するたびに恐竜の絶滅やノアの大洪水などの天変地異がもたらされてきたというのです。そして今、魔界星は再び地球に接近しつつあるというのです。
満月牧師は続けて、幼い頃に魔法でも治せない不治の病にかかった美夜子(松元環季)を救うため、彼女の母(久本雅美)は自らの命と引き換えに悪魔と契約を交わした過去を打ち明け、そのことが原因で魔界星が呼び寄せられたのではないかと悔やみました。悪魔を追い払う方法はないかと尋ねるドラえもんたちに、満月牧師は今から5千年前に悪魔の力を封印したといわれるナルニアデスという人物が記した「魔界歴程」にヒントが書かれていると答えました。
映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~のネタバレあらすじ:転
ドラえもんとのび太はもしもボックスで世界を元に戻そうと決意しましたが、既にもしもボックスはのび太の母が廃品回収に出した後でした。ドラえもんとのび太は必死でもしもボックスを探すも見つけることはできませんでした。
ドラえもんたちが夕食を摂っていると突然激しい地震が起こり、超大型台風が接近してきました。震源地は満月牧師の教会の付近であることから、ドラえもんたちは様子を見に向かいますが、教会は跡形もなく破壊されており、満月牧師の姿はありませんでした。そこに悪魔が現れてドラえもんたちに襲い掛かり、駆け付けた美夜子が応戦するもやられそうになりました。ドラえもんは“ひらりマント”を使って悪魔の攻撃をかわし、美夜子から事情を聞くと、満月牧師は悪魔によって異空間に連れ去られたということでした。美夜子はドラえもんたちに一緒に戦ってほしいと求めますが、ドラえもんたちは申し出を断ってしまいます。
翌日、台風により授業は中止となり、帰宅したのび太は速達で送られてきた手紙を受け取りました。するとのび太の部屋にピンク色のネズミが入ってきました。ネズミはのび太に何かを訴えたがっているように見えましたが、ネズミが大の苦手なドラえもんはネズミを追い出してしまいました。手紙の中身は美夜子が命がけで見つけた古文書であり、自分に何かあればこれを役立てて欲しいとの添え書きも同封されていました。ドラえもんとのび太は美夜子に協力することを決め、しずか・ジャイアン・スネ夫を連れて“どこでもドア”で美夜子の元へ向かいました。
そこでは美夜子が魔界歴程を探し求めている途中で悪魔と戦っており、ジャイアンは戦いの最中で魔界歴程を手に入れました。ところが、この美夜子は悪魔のメジューサ(久本雅美)が化けていた偽者であり、ドラえもんたちは騙されて魔界歴程を奪われてしまいます。ところが、幸いにもジャイアンがもう1本の魔界歴程を手に入れていました。そこに先程のび太の部屋に現れたネズミが現れ、月の光を浴びて本物の美夜子の姿となりました。美夜子は悪魔に魔法をかけられており、月の光が現れる時だけ元に戻るのです。ナルニアデスはかつて悪魔の魔法を封じるため月に力を与えていたのです。月が雲に隠れると美夜子は再びネズミの姿になってしまうので、しずか・スネ夫・ジャイアンはネズミ嫌いなドラえもんのことも考え、美夜子に魔法をかけて猫の姿に変えてあげました。
映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~の結末
ドラえもんたちは悪魔の総大将である魔王デマオン(銀河万丈)を倒すため、月の光の力を持つひみつ道具“月光灯”を持って魔界星に乗り込みました。デマオンを倒すためにはその心臓に銀のダーツを打ち込む必要があり、やっとのことでデマオンの城に辿り着いたドラえもんたちは胸にダーツを打ち込みますが倒すことはできませんでした。ドラえもんたちは城の外へと弾き飛ばされ、すぐさま追っ手の悪魔たちが差し向けられ、ジャイアン・スネ夫・しずかは次々に捕まっていきました。美夜子はドラえもんとのび太を逃がすため自ら囮となり、ドラえもんたちは必ず助けると誓って脱出しました。
ドラえもんとのび太はタイムマシンで過去に飛び、過去の自分たちがもしもボックスを使うのを阻止しようとしましたが、後を追ってきたメジューサによって二人とも石へと変えられてしまいます…。(そして冒頭へと戻る)
のび太の家の庭に置かれた二人は月の光を浴びて一時的に元に戻りましたが、部屋に入ろうとしたところで月が雲に隠れてしまい、再び石像と化してしまいます。その後、四次元ポケットに入れられたドラえもんとのび太は必死の思いで月光灯を見つけ出し、中で暴れて過去のドラえもんに腹痛を起こさせたのです。22世紀に送られたドラえもんとのび太はドラミに助けられて元の状態に戻り、ドラミからもしもボックスを借りて世界を元に戻そうとしました。しかし、魔法の世界は決着がつかないまま終わってしまうため、思い直したドラえもんとのび太はドラミと共に再び魔法の世界へと向かいました。
ドラミが悪魔を引き付けている間にドラえもんとのび太はデマオンの城に潜入、捕らえられていたしずか・ジャイアン・スネ夫・美夜子・満月牧師を救出しました。ドラえもんたちは月の光の力を奪おうとするメジューサを追い、ドラミも加えて全員で月に向かいましたが、あと一歩のところでメジューサは月の力を消し去ってしまいました。その時、メジューサにかかっていた封印が解け、彼女は正体である美夜子の母の姿に戻りました。悪魔との契約から解き放たれた美夜子の母は、デマオンの心臓は魔界星に浮かぶ赤い月そのものであることを伝えると静かに消滅していきました。
ドラえもんたちは悪魔の軍団に最後の戦いを挑み、赤い月まで辿り着きました。のび太は最後に残っていた銀のダーツを赤い月めがけて投げ、ドラミがビッグライトで巨大化し見事に赤い月を打ち破りました。デマオンは消滅、悪魔たちは魔界星の爆発に巻き込まれて全滅していきました。そして月は元通りの力を取り戻しました。
全てが終わり、のび太はもしもボックスで世界を元に戻しました。元の世界では天文学者である満月牧師は美夜子と共に、地球に接近していた謎の黒い天体が消滅したことを喜びました。そしてのび太は本当に魔法の世界があったのかと思い、試しに呪文をかけてみたところ、しずかのスカートがめくれました。
以上、「映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~」のあらすじと結末でした。
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