じゃりン子チエの紹介:1981年日本映画。はるき悦巳原作の同名漫画作品を映画化した作品。大阪の下町を舞台に甲斐性なしの父を持つしっかり者の娘チエの奮闘ぶりをユーモアたっぷりに描くアニメーション映画。アニメ界の巨星高畑勲が監督を務めた作品であり、その後テレビアニメシリーズとしても人気を博しました。声優陣には吉本興業所属のお笑い芸人が多く起用されています。
監督:高畑勲 出演者:中山千夏(竹本チエ)、西川のりお(竹本テツ)、三林京子(竹本ヨシ江)、京唄子(竹本菊)、鳳啓助(おジィ)、島田紳助(小林マサル)、小鉄(西川きよし)、アントニオ(横山やすし)、桂三枝(花井渉)、芦屋雁之助(百合根光三)、笑福亭仁鶴(花井拳骨)、ほか
映画「じゃりン子チエ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「じゃりン子チエ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
じゃりン子チエの予告編 動画
映画「じゃりン子チエ」解説
この解説記事には映画「じゃりン子チエ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
じゃりン子チエのネタバレあらすじ:起
舞台は大阪の下町。小学5年生のチエは甲斐性なしでやくざ者の父テツに代わって小さなホルモン屋テッちゃんを切り盛りしています。博打好きのテツは博打屋で借金をこさえては実家に金の無心に行き、母の菊からどやされていました。そんなテツとの暮らしに疲れてしまったチエの母ヨシ江も家を出て行ってしまい、夫妻は今別居状態です。
テツを反面教師にしているチエは、へそくりを貯め込むなど大人顔負けのしっかりした娘ですが、自分が将来嫁に行ったらテツは一体どうやって一人で暮らしていくのだろうかと不安に思うことしばしばありました。
そんなある日、チエの学校で授業参観が開かれることに。チエはこのことをテツには黙っていました。ところが授業参観日当日、どこから聞きつけたのかテツが教室に現れます。テツは気弱な担任の花井渉先生をどやしたり、生意気な同級生マサルを小突いたりとやりたい放題、チエは恥ずかしさのあまり泣き出してしまいました。
チエはこんな家にはもういられないと家出を考え始めます。その夜、玄関先に一輪の白い花が落ちていました。これは母はチエに会いに来るというサインでした。チエはとりあえず家出を思いとどまります。
じゃりン子チエのネタバレあらすじ:承
次の日、チエは洋裁の得意なヨシ江が作ってくれたワンピースを着て、母に会いに行きます。公園で母の作ったお弁当を一緒に食べたり、映画を見に行ったりとあっという間に楽しい時間が過ぎていきます。母の前では気丈に振る舞っていたチエでしたが、母と別れると急に心細さを感じてしまうのでした。
ある晩、博打屋「遊興倶楽部」の元締め百合根光三が、テツの借金督促のため店に現れます。テツならいつ帰ってくるか分からないとチエが言うと、百合根はホルモンを食べながら待つと言います。しかし待てど暮らせどテツは帰ってきません。
その間、百合根の愛猫アントニオが店に住み着いた野良猫小鉄に喧嘩を挑みますが、喧嘩の強い小鉄はアントニオを撃退してみせました。百合根は小鉄に睾丸を取られ重症を負ったアントニオを抱えて血相を変えて出て行きました。チエは小鉄を正式に自分の用心棒に採用しました。ヨシ江と再び三人で暮らすことを夢見るチエはテツをまともな職に就けさせようと奔走します。
一方、アントニオを亡くした百合根はヤクザから足を洗い、お好み焼き屋を始めます。しかし開店早々チンピラ達が店に居ついてしまうようになり、困っていました。百合根からヤクザを追っ払ってくれるような喧嘩の強い店員を募集していると聞いたチエはテツを紹介、早速チンピラ達を撃退したテツは百合根の店で働き始めます。
じゃりン子チエのネタバレあらすじ:転
休みの日、チエは母と一緒に縁日に行きます。チエはヨシ江に鉄の就職を報告、百合根にも母を紹介しました。一方、テツはチエが自分に隠れてヨシ江と会っていることを知り、いじけて家出してしまいます。しかしマサルからマラソン大会があることを聞いたテツはチエにプレゼントする運動靴を抱えて店に帰ってきます。テツはマラソンの応援に行くと大張り切りです。翌日チエはテツのために走り、見事に優勝をしました。
ある日、花井渉先生がテッちゃんにやってきます。渉の父花井拳骨はテツの小学校の恩師であり、ヨシ江との結婚の仲人でした。店に現れた拳骨はテツにヨシ江とやり直すよう説得、そこにヨシ江と菊も加わって、皆で夫婦仲直りを願ってお酒を飲みました。
翌日、チエは母の朝食を用意する音で目を覚まします。チエはようやくまた母と一緒に暮らせるようになりました。拳骨から家族三人で遊園地にでも行ってこいと言われたテツは渋々チエとヨシ江を連れて出かけることに。しかし移動の列車内でもテツとヨシ江はまったく会話が続きません。チエは場を盛り上げようと歌を歌いだしたりと一人奮闘します。
遊園地に着くとテツのテンションも上がり、三人は少しずつ家族らしさを取り戻していきます。帰る頃にはチエは疲れて眠り込んでしまいました。帰りの列車でヨシ江はテツに私達夫妻はチエに救われていると呟き涙を流しました。
じゃりン子チエの結末
翌日からヨシ江は洋裁の先生として働きに出ることになりました。一方、ヨシ江が帰ってきてからというもののテツは家にいることが窮屈になっていました。テツが百合根の店で腐っているとアントニオの息子を名乗る猫が現れます。
息子アントニオジュニアも父に負けず劣らずの乱暴者です。小鉄から嫌がらせを受けているテツはアントニオジュニアを使って小鉄に仕返しをしようともくろみます。泥酔した百合根もすっかりその気になってしまいました。テツと百合根はアントニオジュニアを連れて店に敵討ちに現れます。
アントニオジュニアから決闘を挑まれた小鉄でしたが、自分からは決して手を出そうとはしませんでした。結局アントニオジュニアの猛攻に耐え続けた小鉄が粘り勝ちしました。翌日アントニオジュニアは小鉄に詫びを入れ、二匹は仲直りしました。テッちゃんにはテツの父母や拳骨らも集まって盛大な、すき焼きパーティーが始まります。
以上、映画「じゃりン子チエ」のあらすじと結末でした。
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