死刑台のエレベーターの紹介:2010年日本映画。名匠ルイ・マルの代表作のひとつを、横浜を舞台にしてリメイク。オリジナルでは技師だった主人公の設定を医師に変え、その正義漢ぶりを強調してある。犯罪現場となるビルのロケ撮影には横浜郵船ビルが使われた。
監督:緒方明 出演:阿部寛(時籐隆彦)、吉瀬美智子(手都芽衣子)、玉山鉄二(赤城邦衛)、北川景子(松本美加代)、平泉成(神健太郎)、津川雅彦(手都孝光)、ほか
映画「死刑台のエレベーター(2010年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「死刑台のエレベーター(2010年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
死刑台のエレベーターの予告編 動画
映画「死刑台のエレベーター(2010年)」解説
この解説記事には映画「死刑台のエレベーター(2010年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
死刑台のエレベーターのネタバレあらすじ:起
11月13日、若い男と女が電話で謎めいた会話を交わしています。やがて、横浜港にいた男のところへ黒人がやってきて、小さな箱を渡しました。その中には拳銃が入っています。男は車で市内へ戻り、財団法人国際医療ボランティア機構のビルへ。彼はそこに勤める時藤隆彦という医師でした。その日は某国の国防長官が来日するため、道路が規制され、ビル近辺は車も人もいなくなります。時藤は仕事をするふりをしながら、その規制時間中にビルのベランダからロープを伝って上階へ登ります。そして自室にいた財団代表の手都孝光を射殺。以前医療事故を起こした時藤にとって、手都は仕事を提供してくれた恩人です。しかしその弱みに付け込んで悪事にも加担させており、時藤はそのジレンマに苦しんできました。そして手都の妻・芽衣子と不倫の関係に陥ったことをキッカケに、手都を殺すつもりになったのです。
死刑台のエレベーターのネタバレあらすじ:承
時藤は手都の手に拳銃を握らせて自殺に見せかけると、再びロープを伝って自分の部屋へ。秘書も何も気づいていません。終業時間が来たため、時藤はそのまま待ち合わせ場所へ向かおうとします。しかし外へ出た時、犯行に使ったロープがベランダに置きっぱなしになっていることに気づきます。時藤はあわててロープを回収してエレベーターに乗り込みますが、ビル内が無人だと勘違いした警備員がその電源を切ってしまったため、エレベーターが途中で停止してしまいます。時藤は必死になってエレベーターから抜け出そうとするものの、うまくいきません。携帯も車に置いたままでした。芽衣子は犯行を終えた時藤と落ち合うことになっていたのですが、いつまで経っても彼が姿を現さないため、捨てられたと勘違いしてしまいます。
死刑台のエレベーターのネタバレあらすじ:転
一方、ビルの外ではもうひとつの犯罪が起ころうとしていました。道路規制に当たっていた警官・赤城邦衛がヤクザに暴行を受けたため、彼女である松本美加代と一緒にその後を追い始めたのです。赤城は警官らしからぬ短気な男でした。赤城たちはやっとヤクザたちに追いつきますが、彼らは組長の神健太郎と話をしています。赤城はそのそばに控えている女性の顔を見て驚きます。それは赤城の前の彼女・中井朔美でした。朔美に未練のある赤城は近くに駐車してあった時藤の車を盗むと、美加代を同乗させて神の車を追いかけます(この時、芽衣子がこの車を目撃し、美加代が時藤と一緒だと勘違いします)。やがて途中の山道でスピードレースを演じた神は赤城のことが気に入り、話をするために一緒に箱根のホテルへ宿泊します。そこで赤城は朔美とヨリを戻そうとしますが、その現場を神に押さえられ、とっさに拳銃で彼を撃ち殺します。さらに自分を責めた朔美も衝動的に射殺し、美加代とともにホテルから逃走。
死刑台のエレベーターの結末
翌日になって捜査が始まりますが、赤城たちは時藤の名前でチェックインしていました。時藤はビルの電気が元通りになったためにようやくエレベーターから出てきますが、たちまち警察に重要参考人として拘束されてしまいます。また手都の死体も発見され、芽衣子の方は警察に話を聞かれます。さらにホテルでの殺人事件で時藤の車が使われたと知ったため、芽衣子はかねてから顔見知りだった美加代の部屋へ。そこで自殺に失敗した赤城と美加代を発見し、警察に通報します。さらに赤城がバイクで現場のホテルに向かおうとしたため、タクシーで後をつけます。実は美加代が車にあった時藤のカメラで神たちと一緒に写真を撮っており、そのフィルムをホテルのカメラ屋に預けていたのです。赤城は証拠となるそのフィルムを回収しようとするのですが、すでに警察が待ち構えていました。そしてその後からカメラ屋に入った芽衣子も、そのフィルムにあった時藤との写真が決め手となり、同じ運命をたどる羽目になります。
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