ファースト・マンの紹介:2018年アメリカ映画。1960年代のアメリカ。まだ携帯電話すらなかった時代に、ブリキ缶のようや宇宙船で月を目指した者たちがいた。このミッションの発足と過酷な訓練、またそれを通して結ばれた宇宙飛行士たちの絆、そして様々なトラブルにより散った仲間の命や家族の葛藤など、1969年に成し遂げられた人類初の月面着陸の裏で起こった人間ドラマを描く。臨場感溢れる映像により、まるでアポロ11号に同乗しているかのように緊張感と閉塞感、そして宇宙に放たれた開放感の中であの一歩を体感することができる。
監督:デイミアン・チャゼル 出演:ライアン・ゴズリング(ニール・アームストロング)、クレア・フォイ(ジャネット・アームストロング)、ジェイソン・クラーク(エド・ホワイト)、カイル・チャンドラー(ディーク・スレイトン)、コリー・ストール(バズ・オルドリン)、キアラン・ハインズ(ボブ・ギルルース)、パトリック・フュジット(エリオット・シー)、ルーカス・ハース(マイク・コリンズ)ほか
映画「ファースト・マン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファースト・マン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファーストマンの予告編 動画
映画「ファースト・マン」解説
この解説記事には映画「ファースト・マン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファーストマンのネタバレあらすじ:起
常に冷静で物静かな男、ニール・アームストロングはテストパイロットを務めていました。幼い娘カレンは重い病気に侵されており、妻ジャネットと共に懸命に看病を続けていたため仕事に集中しきれずにいました。しかし、夫婦の願いは叶わず、カレンは命を落としてしまいました。表情ひとつ変えずに部屋にこもったニールは1人になった途端、泣き崩れます。まるでこの悲しみから逃げるように、NASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募しました。
ファーストマンのネタバレあらすじ:承
NASAの宇宙飛行士として選ばれたニールは妻と息子を共に、ヒューストンへ移り宇宙センターで訓練を開始させました。指揮官のスレイトンは人類初の月面着陸を達成し、遅れをとっていたソ連を見返すと宣言。激しく過酷な訓練がスタートしました。当時の宇宙船は重すぎて、例え月へ到着しても月から打ち上げることができませんでした。そこで、宇宙飛行士は母船から小型船へと移り着陸し、任務終了後に母船とドッキングし地球へ戻るという計画でした。この2機のドッキングを実証するのがジェミニ計画で、これが成功したらいよいよ月面着陸のアポロ計画へと移行する重要な任務でした。過酷な訓練は仲間との絆を強いものへと変えていきました。ある日家族ぐるみで親しくなったエドの家に集まっていた時のこと。テレビからはソ連が人類初の船外活動を成功させたことを報じるニュースが流れてきました。それはエドが間もなく成し遂げるはずだったミッションで、またもやソ連に先を越された瞬間でもありました。
ファーストマンのネタバレあらすじ:転
しかし、計画が発足してからたくさんの犠牲も出ました。ジェミニ8号の船長として史上初のドッキングの使命を受けたニールでしたが、その任務から外されたエリオットが訓練機の墜落事故で命を落としました。またドッキングに成功したニールもジェミニの回転が止まらず、あと数十秒で意識を失うところでした。冷静な判断により最悪の事態は免れましたが、メディアからは莫大な費用をかけ人命を危険にさらしているとNASAの責任を問う記事が書かれ、妻ジャネットも不安が募ります。しかし、NASAはアポロ計画へ移行することを発表。パイロットにエドが選ばれることとなりました。後日、ニールがホワイトハウスで開かれるパーティに招かれていたときに、スレイトンから電話が入ります。模擬訓練を行っていたエド、ガス、ロジャーの3人がアポロ内部で火災が発生し、逃げる間も無く全員死亡したと。顔色ひとつ変えず、静かに電話を置くニール。しかし、その手は握り割られたグラスにより血を流していました。
ファーストマンの結末
メディアによるアポロ計画の非難は一層増し、世論の怒りも最高潮に達したときに船長に任命されたのはニールでした。同乗するバズ、マイクとともに記者会見では亡くなった幼き娘カレンのことを問われます。出発の日、動揺を隠すように部屋にこもり無意味な荷造りに時間を潰しているところへ、ジャネットが入ってきます。父親が帰って来られないかもしれないという覚悟を息子たちと向き合い話すべきだと怒りを爆発させます。ことの事態が分からず無邪気に笑う次男とは反対に、不安を隠すよう押し黙っていた長男に「戻って来られるの?」と尋ねられ「仲間を信じている」と精一杯の答えを出すニール。こうして3人の宇宙飛行士を乗せたアポロは未知の世界へ飛び立ったのでした。燃料ギリギリのところで見えてきた月の姿は圧巻でした。小型船から月面に踏み出した瞬間は、あの有名な「この一歩は人類にとって大きな一歩」という言葉とともに世界中へと伝えられました。宇宙ステーションでも、そして中継を通じて見守る人々の間でも歓喜と感動が沸き起こり、ニールを乗せた宇宙船は無事に地球へと帰還しました。検疫のために窓越しに感動の再会を果たしたニールとジャネット。2人の間に言葉はありませんでした。ジャネットにキスを送るニール。涙を浮かばせた目で暖かい眼差しを向けるジャネットでした。
以上、映画ファースト・マンのあらすじと結末でした。
この映画は仕事に悩みを持っている時にみました。人類が月に行くという壮大な計画、不可能と思われたミッションを成し遂げるまでの苦難、家族との絆などとても心に響いた作品でした。たった一歩ではありますが人類にとってとても大きな意味を成したように、自分にとっても大きな一歩を踏み出す勇気をくれた忘れられない大切な作品になりました。ぜひ大画面、映画館で見てほしい作品です。