破門 ふたりのヤクビョーガミの紹介:2017年日本映画。「疫病神」シリーズは現在6作あり、黒川博行の小説で2015年にドラマ化され、今回の作品「破門」は2014年2月に第151回直木賞を受賞しています。映画製作の出資金を持ち逃げされたヤクザと建設コンサルタントが、詐欺師を追い資金を回収する中、ヤクザの組同士のトラブルに巻き込まれていく様子を描く。
監督:小林聖太郎 出演:佐々木蔵之介(桑原保彦)、横山裕(二宮啓之)、北川景子(渡辺悠紀)、濱田崇裕(木下)、矢本悠馬(セツオ)、橋本マナミ(玲美/真鍋恵美)、ほか
映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
破門 ふたりのヤクビョーガミの予告編 動画
映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」解説
この解説記事には映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
破門 ふたりのヤクビョーガミのネタバレあらすじ:起
二宮は暗闇の中、空中にいました。宙を飛んでるのか、落ちているのか、分からないまま、桑原の顔が見え、水に落ち、溺れます。その時、従姉の悠紀に起こされました。何の夢を見てたか忘れますが、桑原の名前で不機嫌になります。悠紀が映画の話が来てると言いますが、そこに桑原が事務所に入って来ます。悠紀は見舞いに出かけます。二宮は建設コンサルタントですが、工事現場で事件が起きると裏社会に依頼して解決するのですが、その荒事を担当するのが桑原でした。しかし、暴力団規制法により、最近はそのような事も減り、そろそろ転職を考えつつ、グータラしているのです。桑原は二宮をせっついて、小清水という映画プロデューサーの事務所に行きます。映画事務所らしく、何枚かポスターが張られ、二宮に依頼するのはリアリティのための取材でした。二宮はお茶を出してくれた女性に見とれています。桑原は「濡れ場なら前張りなしでやりますぜ」と映画出演も可能と売り込みます。昼間からビールで接待され、多少酔っています。しかし、エレベーターの中では「あのオッサンは怪しい。事務員も愛人だろ」二宮も誰も金を出さないだろうと思っていました。久々に実家に帰ると焼香に来てた嶋田に会いました。父親の代からお世話になっている、桑原の上役です。そこで、映画の話をすると、嶋田が出資するというのです。建設コンサルタントも、このご時世なので、いつまで出来るか分かりません。それなら、映画に出資するのも悪くないというのです。翌日、桑原がやってきました。小清水の事務所がもぬけの殻というのです。桑原は100万円。嶋田は3千万円の被害が出たのです。でも二宮は「よかったじゃないですか。100万円ですんで。」それは桑原を怒らせます。嶋田は二宮名義で100万円も出資していたのです。桑原は二宮に運転させて、小清水の家に向かいます。もぬけの殻なので、二宮は近所にリフォーム会社を装い、聞き込みしますが、桑原の顔のせいで疑われます。そして、車を出そうとすると他の組がやってきました。所詮チンピラなので、桑原の敵ではありませんが。
破門 ふたりのヤクビョーガミのネタバレあらすじ:承
翌日、嶋田から連絡がありました。桑原と連絡が取れないと言うのです。実は桑原が痛めつけた相手は滝沢組であり、本部付の直参です。そこで話がややこしくなったのです。小清水の身柄を抑えただけでは済まなくなりました。滝沢組が映画製作委員会の白地手形1億5千万円を決済すれば、チャラになるというのですが、どうも胡散臭いです。嶋田の用件はそれだけで、電話は切れますが、二宮は「色々面倒かけてスイマセンでした」と謝るのです。あてもなく歩いているとクラクションで呼び止められました。桑原です。運転を代わり、カラオケに行きます。「ゼアズノミーウイズアウトミー(君なしではいられない)」とカーステレオが流れ、奥さんの趣味だそうです。桑原はカラオケでも同じ英語の歌を歌っています。しかし、入ってきたサングラスの男が、この店はヤクザに歌わせるのか。と喧嘩を売ります。4課(対暴力団)の刑事でした。二宮が代金を立て替えます。桑原は、小清水の女のマンションに向かいますが、滝沢組が張り込んでいました。桑原も勘づきます。こいつらはグルです。なら、まともに金を払っては損します。乱闘になります。二宮は何もできず呆然としているので「はよ逃げ」と言われ、急いで逃げます。しかし電話がかかってきました。「どこにおる。はよ迎えに来い」桑原は「いつでも逃げれるように待機しておけ」というつもりだったのですが、二宮は本気で逃げたのです。桑原は刺されてました。闇医者では手当しかできません。内縁の妻・真由美を呼び出し、夫婦喧嘩の結果、肺を刺したことになり、大学病院で検査を受けました。事務所にいると悠紀が聞きます。「で、その小清水いうオッサンの場所は? 女は?」「どっちも分からん」バーをしらみつぶしに探し、手がかりをつかみます。桑原に連絡します。「桑原さん、小清水みつけたら100万円下さい」「見つけてから交渉しろ」「もう見つけたわ」
破門 ふたりのヤクビョーガミのネタバレあらすじ:転
正確にはマカオに逃げたという情報だけでした。また二宮が建て替えです。でも、桑原は金周りのことだけはきっちり払います。2人の旅行+諸経費は20万円。二宮は実家に帰り、母親に頼ります。しかし、母親は200万円でも出す覚悟がありました。二宮「俺、親不孝を3Dプリンターで転写したみたいなヤツやな」有難く借りることにします。合流した二宮はマカオでカジノがある高級ホテルから探し始め、すぐにビンゴしました。死ぬ前におじさんに会いたいという3文芝居までして。桑原はホテルにつくなり、部屋を抑え、小清水を殴り、情婦の玲美も縛ります。テレビのボリュームを上げ、膝に鉛筆を差すことで、自白します。小清水はブラックカードで現金を変えてました。カジノで勝たない限り、金は下せません。桑原がカジノに向かいます。二宮は2人を見張り、風呂に入ります。小清水が殊勝なふりを見せ、「他に3千万円の別口座がある。これで嶋田さんに謝りに行こう」と言われ、疑いながらも同意します。玲美はKIX(関西国際空港)で、母親の介護をすると別れました。「金の切れ目が縁の切れ目」果たして、貸金庫に通帳はありましたが、口座は凍結されてました。その隙に小清水が逃げました。でもそこに止まった車の中には桑原がいました。流石の桑原も3千万円しか勝ててませんでした。桑原は小清水の魂胆も分かっています。口座を凍結し、1週間後に別住所へ郵送されるまで玲美が待機しているのです。とにかく、小清水の身柄は確保したので、桑原は滝沢会と2500万円で話をつけようとします。その日、二宮が久々のふとんでグッスリ寝ていると小清水に逃げられました。
破門 ふたりのヤクビョーガミの結末
桑原は一か八かの勝負に出ます。直接身柄を引き渡さず、あべのハルカスの展望階でレンタカーの鍵と手形を交換するのです。滝沢会はもぬけの殻のトランク(二宮の偽装)をみて怒ります。桑原も、4課の刑事から、玲美の本籍が愛媛県の今治と知ります。アパートには、小清水がいて、通帳もあり、引き落としは無事出来ました。しかし、アパート前には桑原に痛い目にあった滝沢会の6人が待ち受けています。桑原と木下がおとりになります。二宮は金を持って逃げるように言われますが、車内でかかる「ゼアズノミーウイズアウトミー(君なしではいられない)」を聞いて思い直します。二宮は桑原をバカにしていましたが、ここで見捨てたら、それ以下という事になるからです。車で突入し、無事桑原と木下を救った二宮でしたが、桑原は破門になりました。嶋田の出資分も2500万円までは回収できたのですが、組長が今回の双方を処分して、しっぽ切りされたのです。600万円を組長に上納すれば、形だけの破門は取り消しになるようですが。悠紀のお見合いはご馳走を食べることが目的のようです。桑原のライターを借りっぱなしだった二宮は返そうとして、カラオケボックスに訪れると、桑原は小清水と玲美が香港での映画製作の記者会見の中継で見つけてました。二宮は行きたくありません。桑原「何やお前、ワシが嫌いか?」 二宮「大分前から嫌いじゃ」 桑原「気が合うのう。ワシもじゃ。さっさと運転せい」 二宮は未だに飛んでるか落ちてるか分かりません。それでも何もしないよりはマシです。
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