決戦は日曜日の紹介:2022年日本映画。病に倒れた父に代わって衆議院選挙に立候補した世間知らずの令嬢を当選させようと奮闘する私設秘書の姿を、今作が初共演となる窪田正孝と宮沢りえのダブル主演で描いた社会派コメディです。
監督:坂下雄一郎 出演者:窪田正孝(谷村勉)、宮沢りえ(川島有美)、赤楚衛二(岩渕勇気)、内田慈(田中菜々)、小市慢太郎(濱口祐介)、音尾琢真(向井大地)、草川直弥(原)、小泉光咲(野田)、たかお鷹、高瀬哲朗、今村俊一、小林勝也、原康義、石川武、松井工、久松信美、田村健太郎、駒木根隆介、前野朋哉ほか
映画「決戦は日曜日」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「決戦は日曜日」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
決戦は日曜日の予告編 動画
映画「決戦は日曜日」解説
この解説記事には映画「決戦は日曜日」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
決戦は日曜日のネタバレあらすじ:起
谷村勉はとある地方都市を基盤とするベテラン衆議院議員の川島昌平の私設秘書を務めて数年の中堅秘書。特に野心も持たず現状に満足している谷村は幼い愛娘を私立の小学校に入学させるために無難に仕事をこなしていました。
この日も谷村は講演会に向かう昌平を背負い、ぬかるんだ道を足を泥だらけにしながら会場まで歩いていきました。
そんなある日、昌平は突然講演中に倒れ、脳梗塞と診断されて入院してしまいました。時を同じくして衆議院が解散し、昌平は選挙には出馬せず政界を引退することとなりました。昌平の後継者として後援会が担ぎ出したのは、昌平の娘・有美でした。
有美は45歳の独身でネイルサロン経営者。今まで一度も政治の世界に関わったことのないド素人ですが、後援会は自分たちの思い通りになるうえ女であることから有美を担ぎ出したのです。有美には昌平が娘に引き継いでほしいと願っていたと伝えていました。
決戦は日曜日のネタバレあらすじ:承
昌平の事務所を訪れた有美は公設秘書の濱口祐介、私設秘書の向井大地と田中菜々、若手の私設秘書・岩渕勇気、そして谷村に挨拶しましたが、早くも自由奔放ぶり、世間知らずぶりをさらけ出してスタッフたちの失笑を買ってしまいました。
事務所スタッフは熱意だけは異常に高い有美の扱いに困り、谷村を補佐役としてつけることにしました。
有美は正式に立候補し、マスコミを前に記者会見を開きましたが、用意された原稿の「各々(おのおの)」を「かくかく」と読み間違えるなど早くも前途多難の幕開けとなりました。
その後も有美は記者会見の失言や過去に起こした炎上系ユーチューバーとのトラブルなどをほじくり返され、地元の有権者たちの怒りを買いましたが全く意に介しませんでした。
有美の問題行動はあまりにも目に余るものでしたが、後援会や事務所スタッフから叱られるのはなぜか谷村でした。そこで谷村は有美とスタッフの意思疎通を図ることにし、スタッフたちの意見を取りまとめて有美に伝えました。
最初のうちはスタッフたちの声に快く耳を傾けるつもりだった有美でしたが、「不愉快な素人」「人の話を聞いていない」「やる気はあるがやり方を履き違えている」などと非常に厳しい意見が相次ぎ、次第に有美の表情も険しくなっていきました。
決戦は日曜日のネタバレあらすじ:転
有美は突然事務所の屋上に上がり、スタッフらに自分の態度に対する改善を要求してきました。スタッフたちは白けた顔で見ていましたが、有美は昨今の有権者の政治への無関心を嘆き、まずは政治家から変わる必要があると訴えました。
有美は言うことを聞かないなら飛び降りるとまで言い出しましたが、屋上はさほど高い位置ではなく、スタッフたちは淡々と地面にマットを敷きました。谷村は屋上に上がって有美をなだめ、飛び降りた有美に続いて自分も飛び降りました。
やがて本格的に選挙戦がスタートしました。その矢先、引退した昌平の議員時代の賄賂に関する記事が週刊誌に取り上げられました。昌平の汚職は誰もが知る周知の事実であり、今更ほじくり返されることでもなかったのですが、余程のことがないかぎり間違いなく昌平の地盤を引き継いだ有美の当選確実であろう選挙情勢は揺らぎ始めました。
事務所スタッフは対策を話し合い、秘書たちは向井が身代わりとして全ての責任を背負うことでことを丸く収めようとしました。有美は納得がいきませんでしたが、谷村たちスタッフは子の世界ではよくあることだと説得しました。
入院中の昌平の容態が悪化し、事務所スタッフたちは万が一のことを考えて話し合いを持ちました。その内容を聞いていた有美は、自分は父に期待されていたのではなくただ単に後援会らに担ぎ出されただけだということを知りました。
有美は出馬を取りやめたいと言い出しましたが、谷村は有美が落選すれば職を失うことになる事務所スタッフを代弁してもう後には引けないと説得しました。
決戦は日曜日の結末
有美は出入り記者を通じて自身のスキャンダルを明るみにしようと画策しましたが、記者は事務所と通じており、有美のスキャンダルは報じられることはありませんでした。
それでも引き下がらない有美は谷村に自分を落選させてくれるよう頼みました。有美の情熱を受けて今までの事なかれ主義的な自分の態度にも変化が生じていた谷村は悩んだ末に頼みを聞き入れ、有美のこれまでの問題発言をネット上にアップしましたが、かえって新たな支持者を産む結果となってしまいました。
続いて谷村は、後援会らとのやりとりを行なっている濱口が地元企業と金銭のやり取りをしている証拠を入手して外部に流しました。
週刊誌が濱口の件を取り上げたことを知った事務所スタッフは対策に追われましたが、北朝鮮がミサイルを打ち上げる予告をしたとのニュースが大々的に報じられたため、事務所スタッフたちはこれで濱口の件が掻き消されると大喜びしました。
谷村はスタッフたちの不謹慎な様子を隠し撮りしてネットに流しましたが、スタッフの行動はかえって有権者たちの好感度を上げてしまう結果となりました。
遂に投開票日が訪れ、有美は自身の思惑とは裏腹に当選してしまいました。谷村は拗ねる有美に、当選した以上はこの国を本気で変えるために動くしかないのだと諭しました。有美は谷村の話を聞き入れ、固く握手を交わしました。
以上、映画「決戦は日曜日」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する