映画 キング・コングの紹介:2005年アメリカ・ニュージーランド映画。1933年製作の映画史に残る伝説的作品『キング・コング』をロード・オブ・ザ・リングシリーズのピーター・ジャクソン監督が忠実にリメイクしたアクション・アドベンチャー。映画撮影のために地図には乗らない伝説の島へと向かった撮影クルーたち。しかしそこはキングコングの住処である髑髏島だった。
監督:ピーター・ジャクソン 出演者:ナオミ・ワッツ(アン・ダロウ)、ジャック・ブラック(カール・デナム)、エイドリアン・ブロディ(ジャック・ドリスコル)、コリン・ハンクス(プレストン)、カイル・チャンドラー(ブルース・バクスター)、ジェイミー・ベル(ジミー)ほか
映画「キングコング(2005年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キングコング(2005年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キングコング(2005年)の予告編 動画
映画「キングコング(2005年)」解説
この解説記事には映画「キングコング(2005年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ「イントロダクション」
映画監督のカール・デナム(ジャック・ブラック)は、どこの映画会社からも見放され映画監督として風前の灯であった。しかしカールは秘密の地図を手に入れており、その島で撮影をする事で今までにない作品が撮れると自身満々であった。だが映画会社はカールを見放す判断を下す。そこでカールは映画会社の目を盗み、船に乗り込み地図で記された「骸骨島」へと向かうことにした。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【アンとカールの出会い】
アン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)は舞台女優としてニューヨークの小さな劇場で喜劇ショーを行っていたが、ある日劇場が経営困難で追い出されてしまう。そんな時にカールと出会い映画の話を聞くのだ、カールはアンに「君にしか出来ない役だと」説得する。最初はカールに嫌悪を抱いていたアンであったが、お金に困っており仕事を選んでいる余裕もなく、脚本家のジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)の作品だと知り、撮影に参加する事を決める。しかしカールは4号のサイズの服が着れる女優を探してすぐに船に乗り込まなくてはならなかった為、実はアンでなくても服のサイズが4号の女性なら誰でも良かった。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【船出と骸骨島】
映画会社の人間がそこまで迫っていた。急いで船を出港させようとするカールであるが、ジャックが脚本を仕上げておらず、なんとかジャックを騙し船に留まらせ、強引に出航させた船の中で続きの脚本を書かせる。カールの指示で謎の島を目指して船は進んでいた。船の上でも撮影は進んでいく。そんな中ジャックはアンと遭遇し恋に落ちてしまう。ある日、霧に包まれた船は岩の壁に衝突してしまう。波に翻弄され船は荒波に揉まれながら、ある岩で止まる。船の中には次から次へと海水が入り込み、乗組員達は懸命に修復に励むのだが、そんな中カール達は脚本家とカメラクルー、そして演者のアンとブルース・バクスターを乗せて小舟で島へと向かう。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【島で見たもの】
島に着くと見た事も無い高い塀に囲まれた遺跡を発見する。島にはいくつもの頭蓋骨が飾られ、また死んでいった人と思われる骸骨やミイラが転がっていた。それを見て死に果てた島だと思っていたが、そこには何かに怯える原住民達がおり、アンたちを襲う。島の壁の向こうには人でも動物でもない恐ろしい獣がいた。原住民達はその獣の怒りを抑える為に生贄になる女性を探していたのだ。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【生贄】
何とか船に戻ってきて出航の準備をしていた船長だったが、カールは原住民に襲われ怖い思いをしたにもかかわらず骸骨島で映画を撮る事を諦めきれないでいた。そんな中、アンが原住民に連れ去られてしまう。アンを残して出航する訳にもいかず、救出する為に船の乗組員たちとカールは骸骨島へと再び向かう。その頃アンは生贄の儀式の真っ最中であった、そして高い塀の外へと吊るされ、その時を待っていた。儀式の太鼓の音が鳴りやむと、森の奥から木をなぎ倒しながらアンに近づく何かが居た。アンの目の前に現れた生物は今までに見た事もない、原住民の間で「トレ・コング」と呼ばれる巨大なゴリラだった。悲鳴を上げるアンをコングは連れ去ってしまう。その時塀の隙間からその様子をカールは見ていた。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【アン捜索】
コングに連れて去られたアンを救出する為に武器を手に森へと入って行く船の乗組員達と、撮影器具を手にカール達も同行していた。もちろんカールの目的は、撮影を続行するためだ。森の中には今まで見た事もない大きな虫や、絶滅したはずの恐竜達がおり、乗り組み員達に襲いかかって来る。なんとか肉食恐竜から逃げ出した乗組員達は船へと帰ろうとするが、カールだけはこの映画を完成させ、亡くなっていった人たちの為にその収入を寄付すると言い出す。そんなクルーたちの前にコングが現れ、逃げ惑う人々を次から次へと深い谷底へと落としてしまうのだ。谷底へと落とされたクルー達は多くの犠牲者をだし、またカールも大事なフィルムをダメにしてしまい落ち込んでいた。そこに何処からともなく湧いてきた見た事もない大きな虫や、人食い植物に襲われ次々と食べられてしまう。もうダメだと思った時に、船に残っていた船長たちが駆け付け、間一髪の所で難を逃れる。村へと戻ったカール達は、持ってきていた大量のクロロフォルムでコングを生け捕りにする作戦を練っていた。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【アンとコング】
その頃コングに連れ去られたアンは、森の奥深くにいた。コングの手の中で気を失っていたアンであったが、コングが目を離した隙に逃げ出そうと試みる。しかしすぐにコングに見つかって捕まってしまう、逃げ出した事によりコングを怒らせてしまったアンはコングの怒りを鎮めようと、ショーで培ったパフォーマンスを見せてコングに気に入られるのだった。その後コングは何を思ったのか、アンを残して立ち去ってしまうのである。そこでジャック達を探しに森の中へと走るアンであったが、見た事もない肉食恐竜に遭遇し追われる。木の穴に逃げ込んだアンであったが執拗に追ってくる恐竜だったが、何かに引っ張られ木の穴の陰から見ていたアンの目の前で倒されてしまう。木の穴で一息ついていたアンであったが、アンの体を巨大なムカデが這い、思わず外へと飛び出してしまうアンの目の前に居たのは、最も凶暴な肉食恐竜であった。再び肉食恐竜から追われる事となったアンだったが、そんな目の前にコングが現れアンを守りながら3頭の肉食恐竜達と闘う。そしてアンとコングの間には、不思議な感情が芽生え、アンはコングと共に森の奥へと戻るのであった。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【アン救出そしてコング捕まる】
ジャックはアンを救出する為に、再び一人森の奥へと入って行く。丘の上でアンを見つけたジャックは、コングの隙を狙ってアンを無事救出するのだが、怒ったコングはその後を追って村までやってくる。ジャックとアンは塀の中へと逃げ込むと、そこにはコングを捕まえる為の準備が整っていた。怒りでコングは塀を突き破り塀の中へと侵入してくるのだが、掘られた穴に足をとられ倒れ込んだ所を大量のクロロフォルムを嗅がされ縄で縛られ確保されてしまうのである。
キングコング(2005年)のネタバレあらすじ【見世物になるコング】
ニューヨーク、マンハッタンへと連れて来られたコングは、鋼鉄に腕を固定され、見世物「世界の8番目の不思議、キングコング」として大勢の客の前でうなだれて居た。動かないキングコングに客はざわめき始める、そこでアンがコングに捕まった時の様子を再現する演出で、ロープに縛られた金髪の女性がコングの前にせり上がり「キャー」と叫ぶ。客席の隅で見ていたジャックが「何故、アンじゃない?」と関係者に聞くと「アンはオファーを断った」と告げる。金髪女性がアンでない事に気づいたコングは怒りを露わにし暴れ出す、観客は大いに興奮し拍手するが、それを見ていたジャックは危険を感じ観客達に「逃げろ」と指示するのであるが、観客達はキングコングは鋼鉄に繋がれ安全だと信じて動こうとはしなかったのだ。しかしコングは鋼鉄を引きちぎり、観客をなぎ倒し外へと逃げ出す。
キングコング(2005年)の結末【アンとの再会、そして最後の時】
コングが見世物になっているのを見る事が出来なかったアンは、また小さな劇場でショーを行っていた。しかしコングが逃げ出した事を知ると、アンはその劇場を飛び出しコングを探し始める。街を破壊し人々に襲いかかるコングを見つけるアン、再びアンと再会を果たしたコングは落ち着きを取り戻し、公園の池に張った氷の上で楽しいひと時を過ごすのだが、すぐに追っ手に見つかってしまい攻撃を受ける。アンを連れて高層ビルであるエンパイアステートビルを昇って行くコング、そこで見た朝陽は骸骨島でアンと共に見た美しい夕日に似ており、島を思い出す。そこへ飛行機からの攻撃を受けるコング、アンを安全な場所へと隠しコングはビルの頂上を目指し攻撃を受けながら登って行く。そこで王者の雄叫びを上げ、向かってくる飛行機を落とすのだが、コングを心配し頂上へと登ってきたアンを助ける為に飛行機からの銃弾を浴びてしまう。ついに力尽きたコングは高いビルの上から、地上へと深く深く落下していってしまう。コングの亡骸を前に野次馬達が集まり、コングの上に乗ったり記念撮影をしたりしていた。警官達は「どうして逃げ場のないビルになんかに登ったのだろう?」「獣のする事さ意味はないよ、飛行機のおかげでコングを始末出来た」と安心した様子で話していたが、それを聞いていたカールは「違う、美女が野獣を殺したのさ」と言い捨て、自分がしてしまった事への罪悪感と共に立ち去っていくのだった。
「キングコング(2005年)」感想・レビュー
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1歳の息子が,釘付けになり,最期まで見た作品。とても思い出深いです。
アンとコングの心の繋がりは,見ていて胸が締め付けられました。なんてピュアなんだろう,と。心洗われる,とても素晴らしい作品です。 -
私はコングに同情していました。
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この「キング・コング」は、「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が、「王の帰還」で頂点を極めた次の作品ですね。
しかも、彼が映画を志すきっかけになったのが、オリジナルの「キング・コング」だと聞けば、これは観ないわけにはいかない。
ワンカット、ワンカットが、すべて無駄がなく、ひと続きの絵画を見ているかのよう。
隅々まで神経の行き届いた丁寧な画面作りには、それだけで心が揺り動かされる。しかも、映画の根底に流れるのは、美女を愛した野獣の悲しみ。
「美女が野獣を殺した」の名セリフは忘れがたい。もちろん緻密に再現された1930年代のニューヨークや、CGによるコングとクリーチャーのバトルは、最大の見ものですね。
生け贄としてキングコングに連れ去られたアンを助けようとした仲間も危機的な状況に陥って行き、怖いと思いながら見ていました。しかしアンとキングコングの間に友情のような恋のような感情が芽生え、私はそのことに少しだけびっくりしました。