メゾン・ド・ヒミコの紹介:2005年日本映画。神奈川県・大浦海岸にある、同性愛者のための老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」。金に困っていた沙織の元に、「週一日、うちのホームに手伝ってくれないか?」と言われる。それを言ったのは、父親の恋人のゲイの青年であった。
監督:犬童一心 キャスト:オダギリジョー(岸本春彦)、柴咲コウ(吉田沙織)、田中泯(卑弥呼【吉田照男】)、西島秀俊(細川専務)ほか
映画「メゾン・ド・ヒミコ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メゾン・ド・ヒミコ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「メゾン・ド・ヒミコ」解説
この解説記事には映画「メゾン・ド・ヒミコ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メゾン・ド・ヒミコのネタバレあらすじ:ゲイだけの老人ホームへ。
細川塗装に勤める、吉田沙織(柴咲コウ)。母親と2人で生きていましたが、その母も数年前に他界。親戚に借りていた借金が残り、金に困っていました。その沙織のもとに、家を出た父親の恋人という青年(ゲイ)、岸本春彦(オダギリジョー)が、訪ねてきます。春彦は、沙織の父・卑弥呼(田中泯)が末期の癌であること。そして、「週一日、うちの老人ホームに手伝ってくれれば、給料を出す」と、手で3本の指を立て、沙織を説得します。
メゾン・ド・ヒミコのネタバレあらすじ:ピキピキピッキー!
何年かぶりに再会する・沙織と卑弥呼。自分の家族を捨てた卑弥呼を許せなかったのですが…。次第に、メゾン・ド・ヒミコに集う、ゲイやおかまと知り合ううちに、沙織の中で、意識が変わり始めていきます。入所者のルビーが「ピキピキピッキー!」って、何?と、沙織に聞きます。それは、流行りの子供向けアニメで、決めポーズがあり、沙織がルビーに教えます。そんな中、メゾン・ド・ヒミコに入所する仲間たちとディスコに行きます。外に出たい。というメンバーのために、人生で初めての女装をし、憧れだった、女子トイレで化粧直しを、そのゲイは達成します。しかし、その刹那、偶然同じディスコに居た、元同僚からゲイであることをからかわれる。それに対し、沙織は激怒。客と喧嘩になってしまいます。そんな沙織を見て、ゲイなのにもかかわらず、惹かれる春彦。2人は、キスをします。
メゾン・ド・ヒミコのネタバレあらすじ:「ひどくまっとうな結論」
春彦と沙織は、付き合うことになる。しかし、一度も結ばれることなく、別れてしまう。「どうせ、触りたい所無いんでしょ?」青い部屋でいい感じになるも、2人は致しませんでした。沙織は、ホームに飾られていた写真を見て、「これ、母が40歳の誕生日の時に小遣いはたいて買った帽子よ。なんで、この帽子被った母親が、卑弥呼の店で写真を撮っているのよ!」時々会っていたと言う、夫婦の秘密を知り、複雑な気持ちになる沙織。「やっぱり、あんた、許せない!!」と、言う沙織。卑弥呼は、静かに答えます。「ひどくまっとうな結論だと思うわ。あなたが好きよ。」と。
メゾン・ド・ヒミコの結末:会いたい!
「メゾン・ド・ヒミコ」の入所者・ルビーが倒れ、脳卒中で麻痺が残ってしまう。ルビーの息子夫婦と連絡を取り、ルビーがゲイであることを隠したまま、家族に引き取ってもらう。「自分勝手だ!」と、感情的になる沙織。しかし、春彦たちは、ゲイであることをわかっていても、彼を見捨てないことに賭けたい。と言う。沙織は、ホームの手伝いをやめるが、ある日、細川塗装に依頼が来る。その依頼は、メゾン・ド・ヒミコのホームの壁に、“沙織に会いたい!ピキピキ、ピッキー♪”と言う文字が書かれていた。
LGBTQの映画だという認識はなかったのですが、するっとそう言う事も考えさせられる作品だったと思います。潰れたラブホテルを改装して老人ホームにしていた設定なので、所々のインテリアが可愛いです。「また会う日まで」のダンスがこの作品の引っかかり(無くてもいいのでは? と気になってしまう)なのですが、私は鑑賞後に残った、何とも言えない重い問題をを明るくしてくれたので好きです。