Life 線上の僕ら ディレクターズカット版の紹介:2020年日本映画。常倉三矢のコミックを原作にした配信用連続ドラマ「Life 線上の僕ら」全4話に未公開シーンを加えて再編集した劇場公開版です。高校時代にふとした遊び“白線ゲーム”をきっかけに出会った同性カップルの男二人の人生を描いていきます。
監督:二宮崇 出演者:白洲迅(伊東晃)、楽駆(西夕希)、小島藤子(白石穂香)、土居志央梨(伊東瞳)、長田奈麻(伊東貴子)、廻飛呂男(伊東重明)、シブリ(ハッサン)、奥山佳恵(西恵)ほか
映画「Life 線上の僕ら ディレクターズカット版」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「Life 線上の僕ら ディレクターズカット版」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「Life 線上の僕ら ディレクターズカット版」解説
この解説記事には映画「Life 線上の僕ら ディレクターズカット版」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Life 線上の僕ら ディレクターズカット版のネタバレあらすじ:起
宮城県仙台市のとある高校に通う男子高生の伊東晃は17歳。生真面目な性格の晃は一人でアスファルトの車道と歩道の間にある白線の上を歩く“白線ゲーム”をするのが日常となっていました。晃の姉・瞳は東京の大学に進学したままロクに連絡もよこさず、両親は晃には地元の大学に進学して普通の幸せを掴んでほしいと願っていました。
そんなある日、晃は自分と同じように白線ゲームをしている、別の高校に通う男子高生の西夕希と出会いました。晃は自分が白線から外れたら氷の刃に刺されるという設定で、夕希はサメに食われるという設定でゲームをしていました。二人は互いに“生き延びる”ことにし、互いに手を握りながら一気に体の向きを入れ替えてみせました。
翌日も晃は夕希と白線ゲームを通じて出くわしました。二人は互いの境遇について語り合いました。数日後、同級生から彼女はいるのかと問われた晃は思わず夕希を意識してしまい戸惑いました。そんな晃に学校一の美女・白石穂香が接近してきましたが、晃の頭の中は夕希のことでいっぱいでした。
そんなある日、いつもの通りに白線ゲームに興じていた晃はまたもや夕希と出くわしました。いつものように夕希と手を繋いで互いの位置を入れ替わった晃は、手を離したら夕希はどこかへ行ってしまうとの思いから思わず夕希にキスをしてしまいました。
Life 線上の僕ら ディレクターズカット版のネタバレあらすじ:承
思わず夕希にキスをしたことで気が動転してしまった晃はそのまま走り去っていきました。翌日、晃は穂香から告白を受け、付き合ってほしいと言われましたが晃は断ってしまいました。友人たちはなぜ穂香からの告白を断ったのかとなじりました。
晃は夕希に遭遇しないよう別の道を通って帰ろうとしました。そんな晃を見かけた夕希はなぜ別の道を通ろうとするのかと問いかけると、晃は合わせる顔がないと白状しました。そして夕希は自分も晃に会いたいと答え、二人は互いの連絡先を交換して一緒に行動するようになりました。
やがて19歳になった晃と夕希は互いに大学生となりました。二人は友人として付き合っていましたが、次第にあの日のキスよりも更に深い関係になりたいと願っていました。
そんなある日、大学を卒業した晃の姉・瞳が就職せずに海外に行くことになりました。自由奔放に生きる瞳に呆れ果てた母はより一層強く晃に普通の人生を送ってくれるよう望み、そのことがかえって晃にとってプレッシャーとなっていきました。
果たして自分の夕希への思いは一方通行なのだろうかと悩む晃に、瞳は自分に正直に生きるよう助言しました。晃は夕希の部屋で一緒に課題のレポートを書き始めましたが、夕希は晃にスキンシップを取ってきたので、晃は思わず夕希を押し倒してしまいました。
夕希は晃との間に距離を取ると言い出し、晃はやはり夕希への思いは一方通行だったのかと落ち込むと、夕希は自分も心の準備が必要であり、急かされるのが嫌なだけだと語りました。この日を境に、晃と夕希は友人ではなく“恋人”となっていきました。瞳は晃にできた恋人が同性だと知っても驚かず、むしろ晃が自分に正直に生きていることを喜んでくれました。
Life 線上の僕ら ディレクターズカット版のネタバレあらすじ:転
大学卒業が近づき、晃は就職活動に精を出していましたが、夕希は自分は社会人になりたくないと言い出しました。晃は社会人になったら一緒に暮らそうと夕希に呼びかけ、やがて就職した晃と夕希はマンションで同棲生活を始めました。
東京の企業の仙台支社に就職した晃は25歳になりました。その支社に晃の同級生だった穂香が入社してきました。穂香との仕事上での接点が増えていく一方、夕希は晃に自分は仕事を辞め、脚本家になるために専門学校に入りたいと打ち明けました。晃は夕希の夢を応援することにしましたが、同時に夕希はいずれ自分のもとを離れてしまうのではないかという不安が生じてきました。
やがて28歳になった晃は仕事も順調でしたが、夕希に対する不安は募るばかりでした。夕希はこの頃からラジオドラマの脚本の仕事を始めていました。そんなある日、久しぶりに母・西恵と会った夕希は正直に自分には同性の恋人がいると打ち明けました。西恵はそのことを喜び、同性婚を認めている国の話までし出しました。
嬉しくなった夕希はいつか晃と一緒にオーロラを見にアラスカに行こうと思い立ち、パンフレットを入手しました。一方、晃は穂香から再び告白を受け、悩んだ末に一緒にデートに行く約束をしました。この頃から晃は夕希を避けるようになっていきました。
ある日、晃は夕希がもらってきたアラスカ旅行のパンフレットを見つけました。これ以上先の見えない交際に疲れ果てていた晃は夕希に別れを告げ、夕希は泣きながら部屋を飛び出していきました。
Life 線上の僕ら ディレクターズカット版の結末
32歳になった晃は穂香と結婚していました。しかし、晃は次第に帰宅するのが苦痛になり、かつて夕希と付き合っていた日々のことを思い出してばかりいました。意を決した晃は穂香に自分はゲイであることを正直に打ち明け、激怒した穂香は晃を最低だと平手打ちしました。晃と穂香はそのまま離婚しました。
33歳になった晃は実家に帰省しました。海外から帰国していた瞳は国際結婚した相手ハッサンを紹介し、母は猛反対しました。晃は思い切って家族にカミングアウトし、母は驚きましたが父は頑張って生きろと背中を押しました。晃は思い切って夕希に電話をかけましたが、その番号は既に使用されていませんでした。結局夕希の連絡先も消息もわからぬまま時間だけが過ぎ去っていきました。
36歳になった晃は、かつて夕希が行きたがっていたアラスカに一人で向かいました。現地で同性カップルの仲睦まじい様子を見た晃は、たまたまそこに夕希がいることに気付きました。思わぬ再会を果たした晃は自分は二度と逃げないと夕希に告白し、ずっと離れないでいてほしいと語りかけました。こうして晃と夕希は再びよりを戻しました。
37歳になった晃は実家に夕希を連れていきました。瞳夫婦と母との関係は良好であり、母もようやく晃に理解を示してくれました。晃は穂香が別の男と再婚し、一児の母になっていることを知って思わず涙ぐみました。それからというもの、晃と夕希は一緒に暮らし、共に人生の伴侶として過ごしていきました。
時は流れ、晃は82歳の生涯を終えました。晃の死の直後、病院の廊下には若き日の夕希の幻が浮かび上がりました。やがて高校時代の晃の幻も浮かび上がり、二人はかつてのように白線ゲームに興じながら笑いあっていました。
以上、映画「Life 線上の僕ら ディレクターズカット版」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する