真夜中乙女戦争の紹介:2022年日本映画。作家Fの同名小説をアイドルグループ「King & Prince」の永瀬廉の主演で実写映画化した青春ドラマです。ごく平凡な大学生の青年が謎の男との出会いをきっかけに東京全土を爆破し尽くす計画に巻き込まれていく姿を描きます。
監督:二宮健 出演者:永瀬廉(私)、池田エライザ(先輩)、篠原悠伸(田中)、安藤彰則(松本)、山口まゆ(カナ)、佐野晶哉(佐藤)、成河(高橋)、渡辺真起子(教授)、柄本佑(黒服)ほか
映画「真夜中乙女戦争」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「真夜中乙女戦争」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
真夜中乙女戦争の予告編 動画
映画「真夜中乙女戦争」解説
この解説記事には映画「真夜中乙女戦争」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
真夜中乙女戦争のネタバレあらすじ:起
東京の大学に入学して間もない青年「私」。ごく平凡な私は大学の講義に退屈さを感じており、講義中にスマホの地図アプリをいじっていました。あまりの退屈さに、私は講義を行なっている教授にこの講義が何の役に立つのかと問いました。教授はもう講義に来るなと言い放ち、私は奨学金という名の借金を抱えていることや生活費を稼ぐことの苦労について訴えました−−−。
−−−これより数日前、私は始めたばかりの家庭教師のアルバイトをクビになっていました。私はショックのあまり、手にしていた茎わかめを落としてしまいました。すると、そこに黒服に身を固めた謎の男が現れ、茎わかめを拾い上げると私に「茎わかめ、好きなの?」と質問してきました。私は何も答えませんでした。
奨学金の申し込みをすることにした私は、生活費を稼ぐために生花の出荷作業のアルバイトを始めました。休憩中、私はスマホでトレンドワードをチェックしていると、なぜか「茎わかめ」がトレンド1位になっていました。
気がつくと、現場にはあの黒服が姿を現し、私や従業員にきつくあたっていた現場監督の松本が上司に叱られてペコペコしていました。あの黒服は松本に「返事は“ワン”だ。“ワン”と言え」と声をかけていました−−−。
−−−夜明けまで働いた私は日当6000円を受け取り、仮眠を取ることなくそのまま大学に向かいました。教授に文句ばかり言っている私。何者かがその様子を撮影していました。
真夜中乙女戦争のネタバレあらすじ:承
私は大学の学食で、高校時代からの付き合いである友人の佐藤と話をしていました。その時、大学内にあの黒服が現れ、次の瞬間に喫煙者用の灰皿が突然爆発しました。近頃、近辺ではゴミ箱などが放火される事件が相次いでいました。
私はサークルに所属することにし、「かくれんぼ同好会」なるサークルの門を叩きました。この同好会には「先輩」という女性がおり、私は先輩に一目惚れしてしまいました。私は先輩からこの大学に入学して一番印象的だったことを訊かれ、「東京タワーを見たこと」と答えました。
私にとって東京タワーの光景は“不幸の根源”であり、自分はこの同好会に入ったら何もかも壊したい、一番壊したいのは自分自身かもしれないと語りました。
私は「かくれんぼ同好会」に入会したものの、ここでも周囲と打ち解けられずにいました。そんな時、先輩が私に声をかけ、何者かが私の動画をネットにアップロードしていると教えてきました。先輩はこのことを恥ずかしがる私に、大学生は遊んで恥をかくことが大事だと助言しました。
その翌日、私は奨学金の申請会場にいました。そこにもあの黒服が現れ、喫煙所の灰皿に油のような液体を流し込みました。その直後、喫煙所は爆発を起こし、黒服は不審者として警備員に声をかけられました。私はなぜか咄嗟に黒服を庇い、そのまま黒服と行動を共にすることとなりました。
茎わかめトレンド1位の件は黒服が仕組んだことでした。黒服は私に、何のために大学へ行くのか問いかけてきました。私は幸せな暮らしがしたいからだと答えると、黒服は「自分で自分を呪い続けているようなもので、いつまでも幸せになれない」と語りました。
続けて黒服は私に生きることの意味を問い、私はそんなことを質問する奴が一番嫌いだと答えました。いつの間にか黒服は姿を消し、地面には「すぐ会える」との文字が刻まれていました。
真夜中乙女戦争のネタバレあらすじ:転
ある時、私は先輩からボウリングに誘われました。そこに黒服が現れ、私はいずれ先輩の近い未来のことを当てるだろうと言ってきました。その後、先輩と離れた私は黒服のアジトである廃ビルへと連れていかれました。私はそこで、「何もかもぶっ壊さないか」と黒服と意気投合しました。
それからというもの、私は黒服と行動を共にするようになりました。やがて黒服はアジトに悩める大学生たちを集めて悩み相談を始め、大学生たちから信頼を得ていきました。そんな学生のひとりである田中はゼミの教授からセクハラを受け、それを苦に自作の爆弾で自殺しようとまで考えていました。黒服に救われた田中は爆弾を黒服に渡しました。
やがて黒服の周りには“常連”と呼ばれる取り巻き連中が増えていきました。常連はいずれも私と同じ学校や社会に馴染めない者たちばかりであり、黒服はそんな常連たちと共に学校のサーバーをハッキングしてホームページを改ざんするなどのイタズラ行為に手を染めていきました。
黒服は自ら開設したポルノサイトやアプリ開発などで莫大な資金を得ていました。黒服は家賃滞納でアパートを追い出された私に資金を提供し、他の常連にも金を出していました。相談に応じて金を渡していました。
ある日、私は先輩に呼び出されました。私は親友のカナが内定を取り消されたことを話し、先輩はこのところ都内で相次いでいるイタズラについて語りました。そんな先輩の将来の夢は「死ぬほど面白い本を作ること」というものでした。
黒服は常連たちの結束を高めるべく、アジトに棲み着いている猫のポラロイドを同志の証として配りました。そして黒服は、常連たちを前に「真夜中乙女戦争」なる計画の構想を語りました。
それは昔の星空を取り戻すという口実でクリスマスの夜に東京全土を破壊し、石器時代の状態に戻すというものでした。ただし、黒服は東京タワーだけは“遺跡”として残すと付け加えました。
真夜中乙女戦争の結末
先輩は私が一連のイタズラ騒ぎに関与していることに気付き、私に「君は一体何と戦っているの?」と問いかけてこれ以上騒ぎに関与しないよう忠告しました。私も先輩だけは「真夜中乙女戦争」に巻き込ませたくないと考えていましたが、私の考えや行動は既に黒服に見抜かれており、私は常に黒服や常連たちから監視される身となっていました。
私は意を決して先輩をラブホテルに誘い、明日にも東京が爆破されるので逃げるよう説得しました。私は先輩のことが好きだと告白し、先輩は自分には恋人がいること、そして出会い系でその場限りの関係を持った者がたくさんいることを明かしました。
先輩は数々の男たちの中でも、何もかも諦めたように見えて実は何も諦めていない自分とよく似た私が現れたことを喜んでいました。私と先輩は互いがいなくなっても生きていくことを誓い合いました。
翌日はクリスマスの日。その夜、常連たちは都内の各地に猫のトレードマークをつけた爆弾を仕掛けていきました。私は単身で黒服のアジトに向かい、黒服にキスをしてから刺しました。黒服は“最高の映画”が作られたと語りました。
午前0時、遂に「真夜中乙女戦争」は決行され、東京都内の各地が爆破されていきました。先輩は爆破対象外の東京タワーから私に電話をかけ、私は先輩の未来に起こることを語り始めました。
大学や色んな会社が破壊され、内定も取り消され、そして東京そのものが壊滅することなど…。私は先輩の本命が自分でなかったことを許せないと告げ、先輩もまた私のことを絶対に許さないと返しました。私は「光栄です」と答え、先輩は「君は本当に最低だよね。でも生きているなら今はそれでよしとしてあげるよ」と私に告げました。
以上、映画「真夜中乙女戦争」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する