ディープ・インパクト2016の紹介:2015年カナダ映画。「地球最大の危機、再び」というキャッチコピーで、地球を壊滅させる巨大な暗黒小惑星の衝突を阻止すべく、汚名を着せられた科学者が家族や友人たちと共に懸命に立ち向かう愛と勇気を描いたSFパニック映画です。監督は『ストーム・インパクト』などのTV映画でSF作品を数多く手がけるジェイソン・ボルクです。
監督:ジェイソン・ボルク 出演:スティーブ・トーマス(マーク・ラッツ)、ビル(ロビン・ダン)、サンドラ(アンナ・ヴァン・フーフト)、マギー(エミリー・ウラアップ)、カイル(ジョシュア・J・バラード)、フィル・バーカー(ロックリン・マンロー)、ケーシー・ハリス(ピーター・ブラウン)、ジェンキンス捜査官(シャロン・テイラー)、ダグラス捜査官(ヴィヴ・リーコック)、ほか
映画「ディープ・インパクト2016」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ディープ・インパクト2016」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ディープ・インパクト2016」解説
この解説記事には映画「ディープ・インパクト2016」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ディープインパクト2016のネタバレあらすじ:1.汚名を着せられた科学者
天体物理学者スティーブ・トーマスは、天体観測を目的として開発した最新衛星「ALAT(エーラット)」が軍事利用されている事を内部告発したため、危険人物の汚名を着せられ、FBIの監視下に置かれていました。そんなある日、4人のアメリカ大統領の石造があるサウスダコタ州のマウント・ラッシュモア国立記念碑に、小惑星が落下して来ました。かつてトーマスが勤務していたUSAC(United States Aerospace Communication)は、大混乱に陥っていました。「なぜ予想できなかった!」と怒り心頭の所長のフィル・バーカーに、ケーシー・ハリスは「ALATを起動しては?」と恐る恐る進言しますが、バーカーはトーマスの一件で凍結中のALATは使用できないと一蹴しました。バーカーの目の前の画面には、多数の隕石群がアメリカ本土に落下する予測を示していました。バーカーは至急、緊急警報を出すように指示しました。
ディープインパクト2016のネタバレあらすじ:2.謎の隕石群
ALATの一件でトーマスは危険人物と報道され、妻マギーや息子カイルは世間から冷たい目で見られ、トーマスとの信頼関係は崩れ、家庭は崩壊の危機に陥っていました。そんなある日、弟ビルの友人と言うサンドラという若くて魅力的な女性から現れました。彼女はワイマン大学新聞の記者でした。マスコミには散々な目に遭っているトーマスは、彼女を家族から遠ざけようとしました。その時でした。携帯に緊急警報が入りました。すると、天空から隕石群が飛来して来ました。その内の一つがトーマスの家の庭に落下しました。トーマスは早速、その隕石を調査することにし、その様子を取材することをサンドラに許しました。
この隕石群の落下でアメリカでは12名の死者と多数の負傷者が出ていました。USACのバーカーにマスコミの記者たちは事情を聞き出そうとしますが、バーカーは何かを隠しているようでした。トーマスはその歯切れの悪さに疑惑を持ち、隕石を更に綿密に調査することにしました。トーマスはサンドラの薦めで、ワイマン大学の研究室で調べることにしました。しかし、トーマスの仕事最優先で家族は二の次という行動に、マギーとカイルは不満を募らせました。しかし、トーマスは一刻を争う事態だと言い、サンドラと共に大学へ向かいました。トーマスは大学の研究室で、隕石が普通ではない事を発見しました。トーマスは直ぐに信頼できる友人ケーシーに電話を入れ、隕石についての情報を知らせました。
翌朝、トーマスはケーシーと密かに直接会って、話をすることにしました。トーマスはビルの助けを得て、FBIのジェンキンス捜査官とダグラス捜査官の監視から逃れ、大学の図書館でケーシーと密会しました。トーマスはこの隕石群は暗黒小惑星が原因だと考えていました。暗黒小惑星は通常の衛星では観測できませんでした。しかし、赤外線を観測するALATであれば観測可能であり、ALATはまさにこのような事態のために開発した衛星でした。トーマスはケーシーに凍結されているALATを密か起動させ、観測するように提案しますが、ケーシーは一定の理解を示しながらも怖気好き、トーマスにアクセスコードだけを教え、立ち去って行きました。
その頃、隕石群はアメリカだけでなく、世界各地で観測されるようになりました。
ディープインパクト2016のネタバレあらすじ:3.ALAT起動
トーマスは弟ビルの車に乗り、USACに向かいました。ケーブルテレビの仕事をしているビルは何とか守衛をごまかして、潜入しようしました。その時、サンドラが大学生を連れて、いきなりデモを始めました。そのお蔭でトーマスたちはすんなりとUSAC内に潜入することに成功しました。潜入したトーマスは凍結されていたALATをハッキングして起動させ、隕石群の観測を始めました。トーマスが予想した通り、隕石群の中央には巨大な暗黒小惑星が隠れていました。トーマスはこの暗黒小惑星の落下地点を計算しました。それはアメリカに落下すると出ました。その時、トーマスたちの潜入に気づいたバーカーたちがやって来ました。バーカーは直ぐ様、ALATの電源を落としました。
捕らえられたトーマスたちはバーカーに事情を説明しました。「じきにロシアに隕石が落ちます。次はベルリン、その次はロンドン。被害はどんどん大きくなる。このままでは暗黒小惑星がアメリカに落ち、大惨事になる。個人的な感情を捨てろ!ALATが必要だ!国防長官に連絡しろ!」と、トーマスはバーカーに必死で訴えますが、彼は全く聞く耳を持っていませんでした。トーマスは傍にいたケーシーにも訴えました。ケーシーは徐に「調べてみるべきでは?」と再度進言しましたが、バーカーはケーシーに圧力をかけて口を封じました。
トーマスとビルは地下の倉庫に監禁されました。監禁されたトーマスたちを逮捕するため、FBIのジェンキンスとダグラスがやって来ました。ケーシーは隙をついて、トーマスたちを何とか倉庫から逃がしました。ケーシーとサンドラのお蔭で、トーマスたちは何とかFBIの手から逃げ出すことに成功しました。ケーシーもついに所長バーカーに反旗を広げましたが、バーカーの手によってUSACから追い出されました。
その頃、トーマスの指摘通り、隕石群はモスクワ、ベルリン、そしてロンドンに隕石群が襲来し、未曾有の大惨事を引き起こしていました。
ディープインパクト2016のネタバレあらすじ:4.暗黒小惑星の脅威
サンドラの車で逃げたトーマスとビルは、ワイマン大学に向かいました。何も教えてくれない事に苛立つサンドラにトーマスは告げました。「衛星で調べた。さらに隕石群が来る。その後、巨大な小惑星がアメリカ大陸の西部に落下する。エンパイアステートビルの2倍ぐらいのやつが、12時間以内に」と。それを聞いたサンドラは驚きました。「証拠を見せなくちゃ」というサンドラと共に、トーマスは大学のラボのコンピュータを使い、再びALATをハッキングし起動に挑みました。
その間、ビルとサンドラは二人で食料調達に向かいました。ビルはサンドラに想いを告白し、二人はハグし合いました。その頃、カイルは明日のロケットコンテストのための準備をしていました。カイルは母マギーに「離婚してほしくない」と本音を打ち明けました。そんなカイルにマギーは笑みを浮かべ、安心させました。
そして次の日、ニューヨークに多数の隕石群が落下しました。ニューヨークは被災者数千人という未曾有の大惨事に見舞われました。トーマスの忠告通りに隕石が落下している現実に、バーカーは驚きを隠せませんでした。しかし、トーマスは頑として持論を曲げませんでした。
その頃、トーマスはようやくALATのハッキングに成功し、起動させました。トーマスは新たな小惑星の秘密を発見しました。さらにトーマスは隕石群が今いるワイマン大学付近に落下し、あと1時間であの暗黒小惑星が時速10万キロでオレゴンの海岸沖に落下する事を突き止めました。もう逃げ場はありませんでした。核ミサイルで撃ち落とすにも距離が近すぎました。トーマスは頭を考えました。そして、小惑星を塩酸で消滅させることができないかと閃きました。トーマスは隕石群と小惑星の落下データをあらゆるソーシャルメディアに流すようにサンドラに託し、ビルと共にラボに走り、実験をしてみました。結果はトーマスの予想通りでした。あとはこの塩酸をどうやって、小惑星にぶつけるかでした。
丁度その頃、大学ではロケットコンテストが開かれていました。それには息子のカイルが自作のロケットを持って、母マギーと一緒に参加していました。トーマスはビルと共にコンテスト会場に向かいました。その時、トーマスのハッキングに気づきバーカーから連絡を受けたジェンキンス捜査官たちが現れました。しかし、ワイマン大学は小型隕石群の落下から逃げ惑う人々で大混乱に陥っていました。ビルはトーマスとサンドラを逃がすため、盾となってジェンキンスの銃弾に倒れました。トーマスはカイルとマギーを探して、大混乱の中を走り回りました。執拗にトーマスを追っ手いたジェンキンスたちは落下してきた隕石で吹き飛ばされました。ようやくカイルとマギーとトーマスは見つけました。しかし、彼らの頭上には不気味な巨大な火の玉が見えました。それは暗黒小惑星でした。
ディープインパクト2016の結末:5.家族の絆の勝利
カイルはロケットについては、トーマス以上に詳しい知識を持っていました。トーマスはカイルとマギーと共に、大学構内に飾ってあったラムジェットエンジンの小型ロケットのもとに急行しました。トーマスはこの小型ロケットに塩酸を乗せ、迫りくる小惑星に寸分たがわずロケットを打ち込むという作戦をカイルとマギーに説明しました。それは一度切りの奇跡に近い作戦でした。ロケットの軌道計算が狂えば、地球は滅亡です。弱気になるカイルをトーマスは「お前ならきっとできる」と励ましました。
その頃、ようやく自らの過ちに気づいたバーカーは、軍と連絡を取り合い、小惑星の落下をくい止める方法を模索していました。しかし、既に距離が近すぎ、対処法は見つかりませんでした。バーカーは神に祈るしかありませんでした。
その時でした。オペレーターからワイマン大学から、ミサイルが発射されたという情報が入りました。それはトーマス家族が打ち上げたミサイルでした。ミサイルは迫りくる小惑星に向かっていき、見事に命中しました。そして、小惑星はトーマスの計算通り、見事にきれいに消滅しました。トーマスとマギー、カイルは肩を寄せ合って喜びました。USACのスタッフたちも歓喜しました。バーカーは安堵し「ありがとう。トーマス」と呟きました。
そして1か月後、銃で肩を撃ち抜かれたビルと共に、トーマスとマギー、カイルは、ワイマン大学のネットジャーナルを見ました。キャスターはサンドラでした。サンドラはトーマスが間違った汚名を着せられていた事を告げ、「トーマス氏は今回地球の危機を救った真の愛国者であり、トーマス氏に心から敬意を表します」と報道しました。トーマス家族はより固い絆で結ばれたのでした。
ディープインパクトのファンで、こちらの映画も観ました。ビックネームの続編風なのに、レンタルショップで見かけるまで全く存じ上げなかったので、広告がうたれてなかったのかな、予算が少なそうだなと思って観ました。
私は、パニック系の映画は、それなりにCGを使って派手な演出をしている映画がすきなので、案の定、派手な演出は全くなし。ディープインパクト感はゼロです。ディープインパクトを求めて観る分には肩透かしもいいところだと思います。
しかし、テンポがいいですし、退屈し過ぎることのない映画ですので、余暇活動にちょうどいいです。大衆映画にはない、低予算映画ならではの良さがある映画だと思います。