壬生義士伝(みぶぎしでん)の紹介:2002年日本映画。第27回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した浅田次郎原作の同名小説を映画化した作品。とある田舎侍が新撰組に入隊し、武士としての義理、家族への愛をつらぬき幕末の時代を駆け抜けた姿を描いた作品です。
監督:滝田洋二郎 出演:中井貴一(吉村貫一郎)、三宅裕司(大野次郎右衛門)、夏川結衣(しづ)、中谷美紀(ぬい)、佐藤浩市(斎藤一)ほか
映画「壬生義士伝」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「壬生義士伝」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
壬生義士伝の予告編 動画
映画「壬生義士伝」解説
この解説記事には映画「壬生義士伝」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
壬生義士伝のネタバレあらすじ:1
時は明治時代。満州に引っ越す準備をしていた医者の大野千秋とその妻みつのところへ、孫をつれた斎藤一がやってきます。
孫の風邪の治療をしてもらっている間待っていると、ある一枚のモノクロ写真に目が止まりました。その写真に写っている人物は吉村貫一郎という武士でした。
壬生義士伝のネタバレあらすじ:2
江戸時代末期、吉村貫一郎は永倉新八と対峙し、その剣の腕前を評価され新撰組に入隊することになります。新撰組に入った吉村はなにかと理由をつけてお金を多く貰おうとしていました。そんな吉村を斎藤はあまりよく思っていませんでした。
新入隊員歓迎の宴でお国自慢をしてくる吉村を連れ出し、斬りかかる斎藤でしたが、吉村の剣の腕は確かで殺すことができませんでした。
そんな斎藤がある日、1人の新撰組隊士を切ったことに吉村は気づき、その口止め料として吉村はまたお金をもらうのでした。斎藤はなぜ吉村がそんなにお金をもらおうとするのか疑問に思いました。
壬生義士伝のネタバレあらすじ:3
吉村は盛岡の南部藩で犯行で剣を教えるほど優秀でした。ある日、お祭りで踊っていたしづに一目惚れします。それから次第に2人は仲良くなり夫婦になります。
夫婦となってからは貧しい生活ながらも、とても幸せそうに暮らしていました。しかし、あまりの貧困に苦しみ、しづが入水自殺をはかります。このままじゃ家族全員死んでしまうと思った吉村は脱藩してお金を稼ぎに行こうとします。
幼馴染で藩主の大野次郎右衛門も脱藩を止めますが、吉村の意思はとても固く揺るぎないものでした。そして、吉村は新撰組に入り、お金を貰っては盛岡の家族に渡していたのでした。
壬生義士伝のネタバレあらすじ:4
大政奉還が行われたことで新撰組は身を追われる立場になりました。その事により新撰組の内部でも分裂が始まりました。
吉村と斎藤も伊東甲子太郎の仲間になり新撰組を一緒に離脱しないかと提案されます。しかもその分のお金も倍出すと提案されます。
しかし吉村は「一度裏切ってしまった義をもう一度裏切ることはできないと断ります。斎藤は一緒に離脱し、新撰組の間者として潜り込む事になります。
壬生義士伝の結末
鎖国を開いて力をつけた長州や薩摩の力は強く、新撰組の力はどんどん弱くなっていきます。鉄砲も手に入れていて新撰組は退散するしかないと判断しました。しかし吉村は武士としての義を通すため、最後まで戦い抜きました。
その後、吉村は故郷の盛岡の大野次郎右衛門のもとを訪ね、部屋を貸してもらい自ら腹を切ってその生涯を終えました。
大野次郎右衛門の息子であった千秋は、吉村の妹のみつと結ばれこの診療所をしていました。吉村の最後を千秋から聞いた斎藤は孫を連れ、吉村がよく口にしていた「おもさげながんす」という言葉を残して去っていくのでした。
以上、映画「壬生義士伝」のあらすじと結末でした。
この映画は主人公貫一郎のキャラが好きでした。如何にも田舎侍な喋り方でそれでいて邑楽かで場の雰囲気を和ます感じが特に良く、お金のためなら切腹の介錯もしてしまう処が凄いですね。しかも最初3両程のお給金を3倍位にまで跳ね上げて介錯の話ですら和ませてしまうし、その上、邑楽かな雰囲気とは裏腹に切腹から逃げる者を後ろから鮮やかに背中を切り、且つ、一瞬で首を切るシーンの腕っぷしには衝撃を受けました。あれだけ早ければ切られた方もほとんど痛みなど無かった筈です!そして最後まで貫一郎は本物の侍でした!