おもてなしの紹介:2017年日本,台湾映画。日本・台湾の合作で製作されたヒューマンドラマです。経営不振に陥った日本の老舗旅館を買収した台湾の実業家の息子が、旅館の再建を手伝ううちに様々な人々とのふれあいを通じて“おもてなし”の心を学んでいく姿を描きます。
監督:ジェイ・チャン 出演者:田中麗奈(梨花)、ワン・ポーチエ(ジャッキー)、余貴美子(美津子)、ヤン・リエ(チャールズ)、ヤオ・チュエンヤオ(ボーハオ)、藤井美菜(尚子)、ルー・シュエフォン(ティファニー)、マイケル・タオ(黄)、青木崇高(井口)、眞島秀和(岡田)、木村多江(木村)、香川京子(清水)ほか
映画「おもてなし」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「おもてなし」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
おもてなしの予告編 動画
映画「おもてなし」解説
この解説記事には映画「おもてなし」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
おもてなしのネタバレあらすじ:起
琵琶湖畔にある老舗旅館『明月館』を経営する美津子(余貴美子)5年前に一家の大黒柱だった夫を亡くしてから必死に旅館を守り、娘の梨花(田中麗奈)も母を支えるためインテリアデザイナーの仕事を辞めて戻ってきました。しかし、旅館は遂に経営不振に陥ってしまい、美津子の大学時代の恋人だった台湾人の実業家チャールズ(ヤン・リエ)に買収されました。
チャールズは息子のジャッキー(ワン・ポーチエ)を日本へと送り込みました。ジャッキーの目的は旅館の再建を成し遂げたのち高値で売却することであり、まずは旅館のリフォームから着手することとしました。しかし、ジャッキーのやり方に異を唱える梨花はチャールズと連絡を取り、自ら来日したチャールズはジャッキーに旅館が今日まで受け継いできた伝統を守るため長期的な視点で考えるようアドバイスしました。そこでジャッキーは旅館を結婚式が開けるように改装し、接客に必要な「おもてなし」の心を従業員に改めて叩き込むべく「おもてなし教室」を主催している木村先生(木村多江)の下で講習を受けることになりました。
おもてなしのネタバレあらすじ:承
最初のうちはジャッキーにとって「おもてなし」の心は中々理解できず、梨花と衝突することもありました。ジャッキーと梨花は先生から「おもてなし」以前の問題があることを指摘され、改善のため先生の紹介で引っ越し屋の手伝いをすることになりました。
明月館の改装も終わり、ジャッキーが第1号のカップルとして選んだのは元恋人の尚子(藤井美菜)でした。ジャッキーは尚子とやり直したいと考えていましたが、彼女に婚約者がいることを知り、複雑な気持ちを抱えながらもせめて最後のプレゼントをしてあげようと考えていたのです。
一方のチャールズも思い出の深い明月館が改装によって変わってしまうことを名残惜しく思いながらも、休暇を利用して美津子に会いに行き、観光を楽しんでいましたが、実はチャールズの体は末期ガンに侵されており、そのことを知った美津子は言葉を失ってしまいます。
おもてなしのネタバレあらすじ:転
ある日、ジャッキーは梨花に誘われて一緒に酒を飲みに行きました。梨花は実はある男と不倫関係を続けていましたが、いつまでも愛人を続けることに不満を募らせていたのです。愚痴をこぼす梨花にジャッキーは従業員と共に夜食として手作りの水餃子をごちそうしたところ、梨花は張り詰めた気持ちの糸が切れたのか突然泣き出してしまいました。
ある日、梨花やジャッキーたちはおもてなしの研修のため京都の祇園にある老舗旅館へと向かいました。一行は昼食のシメとしてお茶漬けをいただきましたが、京都ではお茶漬けが出たら帰れと言う意味だと教えられていた梨花たちはどうすればいいのか戸惑ってしまいます。ジャッキーは尚子が結婚式のことで婚約者と喧嘩をしたことを知ります。尚子は婚約者との将来に不安を抱いており、また結婚式の料理でも彼女が望む和食か、婚約者が望むフランス料理かで意見が対立していたのです。思い悩んだ尚子は結婚式を中止にしたいと梨花に申し出ました。
おもてなしの結末
尚子の話を聞いた梨花は、ジャッキーのビジネスパートナーの黄(マイケル・タオ)が再建後の明月館を売り渡す契約を交わしたことを知ります。梨花はチャールズ親子へと詰め寄ろうとしたところ、チャールズの容態が急変し、病院に搬送されてしまいます。チャールズに付き添った美津子は、もう余命の長くないことを悟ったチャールズが最期はかつて愛した美津子の傍で過ごしたいと考えていることに心を打たれ、彼に寄り添うことを決意しました。一方、尚子への想いを諦めきれないジャッキーは思い切って彼女に告白するも振られてしまい、挙げ句にジャッキーには人を想う心が分かっていないとまで言われてしまいます。
翌日、チャールズを見舞いに訪れたジャッキーは、明月館で父や梨花たちと共に過ごした時間がどれだけ貴重で大事なものだったことか、明月館がどれだけ思い入れの深い場所であったかと改めて気づかされ、一転して明月館の売却を取り止める決断を下しました。チャールズは病院を抜け出してジャッキーの商談の席に現れ、またジャッキーは梨花から幼い頃の思い出を聞かされたことから何としても旅館を守り抜く決意を新たにしました。
遂に明月館はリニューアルオープンの日を迎え、尚子の結婚式は無事に、そして華やかに行われました。ジャッキーは尚子の幸せそうな様子を見つめていました。
程なくしてチャールズはこの世を去りましたが、再スタートを切った明月館はおもてなしの心を胸に繁盛していきました。そして、仕事のため一時台湾に戻ったジャッキーも再び明月館へと足を運びました。
以上、映画「おもてなし」のあらすじと結末でした。
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