ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの紹介:2019年アメリカ映画。1969年ハリウッド、キャリアアップに苦しむ俳優リックと彼の付き人クリフは親友としても固い絆で結ばれていた。しかしリックの家の隣に有名ディレクターのロマン・ポランスキーとシャロン・テートが引っ越して来た事により2人の人生は大きく変わるのだった。60年代のロサンゼルスを舞台に、タランティーノ監督の視点でハリウッドの黄金時代を描く。
監督:クエンティン・タランティーノ 出演:レオナルド・ディカプリオ(リック・ダルトン)、ブラッド・ピット(クリフ・ブース)、マーゴット・ロビー(シャロン・テート)、アル・パチーノ(マーヴィン・シュワルツ)、エミール・ハーシュ、マーガレット・クアリー、ティモシー・オリファント、オースティン・バトラー、ダコタ・ファニング、ブルース・ダーン、ほか
映画「ワンスアポンアタイムインハリウッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ワンスアポンアタイムインハリウッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ワンスアポンアタイムインハリウッドの予告編 動画
映画「ワンスアポンアタイムインハリウッド」解説
この解説記事には映画「ワンスアポンアタイムインハリウッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ワンスアポンアタイムインハリウッドのネタバレあらすじ:起
1969年2月8日、売れない俳優リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)と、その付き人兼スタントマンで親友でもあるクリフ・ブース(ブラッド・ピット)は、リックの事を気に入っているプロデューサーのマーヴィン・シュワルツ(アル・パチーノ)と会うと、新しい作品のオファーを受ける。オファーを受けたものの、その役の内容が気に入らないリックは、自分のキャリアが終わりそうになっているからだと落ち込むのだった。
クリフが運転する車で帰宅したリックは、隣の家に有名ディレクターのロマン・ポランスキー監督とその妻で新進女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)が引っ越して来た事を知る。マーヴィンの映画の撮影が始まり、リックのスタントマンとして撮影現場に居たクリフは、休憩中にブルース・リー(マイク・モー)に喧嘩を売られると、この喧嘩を買ってしまい、彼と素手で勝負をする事になる。
ブルースを持ち上げ停車されていた車に投げつけたクリフだったが、その衝撃でへこんだ車は、実はマーヴィンの妻ジャネット(ゾーイ・ベル)のものだったのだ。へこみを見たジャネットは激怒し、クリフはその場でこの映画のスタントをクビにされてしまう。
ワンスアポンアタイムインハリウッドのネタバレあらすじ:承
撮影を進めるリックは、辞められない飲酒の影響でセリフを忘れるミスを出してしまい、感情的になり、物に当たるのだった。次の日、映画の撮影現場では、リックが少女を誘拐するシーンを撮影していた。カットがかかり、ディレクターから褒められると気をよくするリックだったが、さらに共演者の8歳の少女から、今まで自分が見た中で一番良い演技だったと言われると、目に涙を浮かべて感動するのだった。
同じ頃、最近よく見かけて居た若い女性がヒッチハイクしているのを見つけたクリフは、彼女を車に乗せてやると、案内された場所へ行く。そこは古い友人ジョージ・スパーン(ブルース・ダーン)の所有地で、今は昔と見違えるほど多くの女性ヒッピー達がたむろっている事に気づく。
ワンスアポンアタイムインハリウッドのネタバレあらすじ:転
姿のないジョージが心配になったクリフは、ヒッピー達に断られながらも強引にジョージに会いに家の中へ入る。寝ているジョージを起こすクリフだったが、彼はクリフの事を覚えていない様子で、面倒そうにあしらわれる。ジョージがヒッピー達に利用されていないかを心配するクリフだったが、彼に帰れと言われ、仕方なくその場を後にするのだった。
6ヶ月後、リックとクリフは撮影のためにイタリア、ローマへ飛ぶ。リックはそこで既婚のイタリア人女優フランチェスカ・カプッチ(ロレンツァ・イッツォ)に会い、恋に落ちる。
ワンスアポンアタイムインハリウッドの結末
1969年8月8日、リックとクリフはフランチェスカを連れてロスへ戻るが、お互い違う道へ進む事を決断する。この日の夜、2人は一緒に過ごす最後の日として一緒に酒を交わす。
同じ頃、隣のポランスキー家ではお腹が大きくなってきた妊娠中のシャロン・テートが、数人の友人達を招待していた。夜中になりヒッピー達が乗った1台の車がポランスキー家の前に現れる。これに気づいた泥酔状態のリックは、ヒッピー達の元に行き、迷惑だからどけと怒鳴り散らす。
その場を後にしたヒッピー達だったが、自分たちに怒鳴り散らしていたのが俳優のリックだと気づくと、彼らの目的であるポランスキー家殺害を実行する前に、リックも殺害しようと、計画を変更するのだった。
リックの家へ侵入したヒッピー達は、最初にクリフを見つけると彼に襲いかかるが、クリフと彼の犬が反撃をする。プールサイドにいたリックもようやく気づき、ヒッピーを殺してしまう。
その後、警察と救急車が到着し、腰を刺されたクリフは病院へ運ばれる。その騒ぎに気づいたポランスキー家に居たジェイ・セブリング(エミール・ハーシュ)に声をかけられたリックは、シャロンから家へ招待され、ようやく隣人であるシャロン・テートに会うのだった。
以上、映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のあらすじと結末でした。
映画の変革期に合わせられず低迷していくリック、そもそも観客に存在すら知られないクリフ、そして悲劇の人物としての側面ばかりがフォーカスされるようになってしまったシャロン。
恵まれない映画人の人生にスポットライトを当てると同時に70年代に暗い影を落とした襲撃犯に鉄槌を食らわせる、タランティーノ監督ならではの愛のこもった入魂の一作でした。