映画「2分の1の魔法」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
2分の1の魔法の紹介：2020年アメリカ映画。かつて魔法であふれ、妖精達が住んでいた世界。科学や技術が進歩し、魔法が消えてしまった現代に暮らすエルフの少年イアンと兄のバーリーが、亡き父ウェルデンの残した手紙と魔法の杖で１日だけ死者を蘇らせることができる魔法を使い、父親を蘇らせようとするも失敗。一度も父親と会ったことがないイアンは兄バーリーと共にタイムリミット内に父親を蘇らせるべく、魔法に必要な「不死鳥の石」を手に入れるため冒険の旅に出る。ディズニーとピクサーが異世界を舞台に描く長編アニメ。
監督：ダン・スキャンロン 声優：トム・ホランド（イアン・ライトフット）、クリス・プラット（バーリー・ライトフット）、ジュリア・ルイス＝ドレイファス（ローレル・ライトフット）、オクタヴィア・スペンサー（コーリー）、メル・ロドリゲス（コルト）、ほか
この解説記事には映画「2分の1の魔法」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
科学技術が進歩し魔法が消えてしまった現代。エルフの少年イアン（トム・ホランド）は、自分が生まれる前に病気で亡くなった父ウェルデンの服を着て16歳の誕生日の朝を迎えます。
朝食の用意をして食べようとすると、兄のバーリー（クリス・プラット）がちょっかいを出してきたり、母ローレル（ジュリア・ルイス＝ドレイファス）の恋人で警察官のコルト・ブロンコ（メル・ロドリゲス）が来たりと、落ち着いて食べられず、外で買って食べることに。ファストフード店で注文が出来上がるのを待っていると、隣にいた親子連れがイアンの服を見て話しかけてきます。
父親の服であることを話すと、当時同じ大学に通っていてイアンの父親のことも知っている事を知り、嬉しくなります。
学校が終わるとイアンは同級生をなんとか誕生パーティに誘いますが、車で迎えに来てくれたバーリーの言動が恥ずかしくなり、パーティ自体をなかった事にしてバーリーと家へ戻ります。家に戻ったイアンはやることリストにチェックを入れ、ひとつも達成できた事がなく落ち込んでいると、母ローレルが、父ウェルデンから息子2人が成人したら渡すようにと言われていたと、イアンとバーリーに贈り物を渡します。
贈り物には魔法の杖が包んであり、また添えてあった父親からの手紙には死者を1日だけ蘇らせる魔法が記されてあった。兄バーリーが早速呪文を唱え父親を蘇らせようとするも何も起こらず、初めて父親と会えると期待していたイアンはまた落ち込んでしまいます。
落ち込んだまま部屋に１人いるイアンが、父ウェルデンからの手紙に書いてあった魔法の呪文を呟くと、突然杖が反応して父ウェルデンが足から蘇り始めますが失敗により下半身だけ蘇らせてしまいます。
イアンとバーリーは、父ウェルデンをタイムリミットまでに完全に復活させようと、そのために必要な魔法の石「不死鳥の石」を探しに出かけます。
「不死鳥の石」の場所を記した地図を手に入れるため、イアンとバーリーはマンティコアの住処へ向かいますが、そこはただのレストランでした。経営者でマンティコアのコーリー（オクタヴィア・スペンサー）から地図を手に入れようとしますが、コーリーの失火で火事になり地図が燃えてしまいます。途方にくれるイアンにバーリーが「手がかりはある」と言って山へ向かいます。
イアンとバーリーが残した書き置きを見た母ローレルは、２人を連れ戻そうと車で追いかけ、恋人のコルトとも連絡を取り合っていると、レストランの火事を見て慌てます。コーリーに２人が危ないと言われたローレルは警察官の目を盗みローリーを連れ出します。
イアンは車の中で父親とやりたい事を書いたリストを書き出していましたが、ガス欠で車が止まってしまいます。イアンの思いつきで魔法を使いガソリンを出そうとしますが失敗、バーリーが小さくなってしまいます。
たどり着いたガソリンスタンドで不良妖精達とバーリーが問題を起こしてしまい追いかけられ、なんとか振り切って逃げ切りますがスピード違反で警察官に止められていまいます。魔法を使い母ローレルの恋人でもある警察官のコルトに扮し、こちらもなんとかやり過ごしますが、警察官とのやり取りを巡りバーリーと気まずい雰囲気になり喧嘩になってしまいます。すると父ウェルデンが音楽に合わせて踊り出し、嫌がる２人を誘って３人で踊り出しイアンとバーリーは仲直りしていました。
その頃、ローレルとコーリーは魔法の剣を取り戻そうと質屋へ。
目的地である山へ到着したイアンとバーリーですが、追いかけて来たコルトに捕まってしまい、家に戻るよう促されますが、２人は制止を振り切り逃げ出します。
石像のカラスが指し示す方向に進み「不死鳥の石」のある場所の入口を見つけたイアンとバーリーは、中に入りさまざまな罠をかいくぐりますが、たどり着いた先はイアンが通う高校でした。タイムリミットが近づく中、怒ったイアンはバーリーと喧嘩をし、下半身だけの父ウェルデンを連れて海の見える崖で夕日を眺め、父親とやりたかった事のリストを見ながら、父親とやりたかった事は全てバーリーと一緒にできていた事に気づきバーリーの元へ向かいます。
「不死鳥の石」を手に入れたバーリーは喜んでイアンに石を見せますが、石を手に入れた事で封印が解かれ、破壊のドラゴンが蘇ってしまいます。そこへドラゴンを倒すための剣を持ってローレルとコーリーがイアンとバーリーの元へ現れます。
呪文を唱え、父ウェルデンを蘇らせたイアンとバーリーですが、完全に蘇る前にドラゴンが迫って来て、イアンはわずかに残った父親と過ごす時間をバーリーに譲り、ドラゴンを倒しに向かいます。
ドラゴンを倒したイアンは瓦礫の隙間から父ウェルデンとバーリーの姿を確認。ウェルデンが消えた後、瓦礫の中から助けてくれたバーリーに、２人で何を話したのか聞き、バーリーが答え、そして、父ウェルデンからイアンに渡すように言われたと言ってバーリーがイアンを抱きしめます。
その後、イアンは高校の授業の一環で魔法のプレゼンテーションを行い、クラスメイトとも楽しく日々を過ごし、少しだけ戻って来た魔法の世界で前へ進んでいました。
以上、映画「2分の1の魔法」のあらすじと結末でした。
亡くなった父と、父に一目会いたい息子をテーマとした映画と思わせておきながら、実は尊い兄弟愛を描いた物語。この映画が何を伝えたかったのかを知った時、涙が止まりませんでした。つい当たり前のような存在となっている家族をもっと大事にしようと思わせてくれる作品です。