ROKUROKUの紹介:2014年日本映画。映像クリエイター・雨宮慶太が原作と総監督を務めた、現代社会にいる妖怪と人間との戦いを描いた異色ホラー作品です。主人公イズミがミカと共に妖怪に巻き込まれるストーリーに、妖怪の短編話9話を盛り込んだ内容で、雨宮慶太ワールドが堪能できます。
監督:中西美帆(イズミ)、志保(ミカ)、野本かりあ(ロクロク)、遠山景織子、いしだ壱成、マキタスポーツ、駿河太郎、仁科貴、落合モトキ、朝倉えりか、岩佐真悠子、佐々木心音、螢雪次朗、伊藤かずえ、ミッキー・カーチス、ほか
映画「ROKUROKU」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ROKUROKU」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ROKUROKU」解説
この解説記事には映画「ROKUROKU」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ROKUROKUのネタバレあらすじ
イズミは母と祖父の3人暮らし。祖父は縁側でいつも同じところを眺め「また来てるな~」と独り言を言っています。イズミに同級生だったミカから電話が入ります。
『塗り壁』
ビルの中のオフィスの一室。口うるさい女上司が部下に小言を言った後、一人残っています。向かいのビルの窓が開いているのを見つけ、見ていると女が着物を脱ぎ始めます。「ストリップか?」と言いながら見ていると、女が振り向きます。その顔は自分でした。怖くなった女上司が、事務所から通路に出ると、大きくなった自分の顔が迫って来たのでした。
雨の中、庭でイズミの祖父が濡れながら、「また来てるな」と言いながら木陰を見つめています。イズミの母は「濡れるから」と祖父を言えの中に入れました。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『カラ傘』
雨の中、サラ金屋の男が、車を走らせながら客に電話をかけ「期限は今日までだっただろう」と脅しをかけています。すると開き直った客が「地獄に落ちろ」と言います。男が電話を切ると目の前に傘をさした女が立っています。
急ブレーキを踏んだ男は外に出ます。女の姿は無く、男は近くのトイレに入ります。壁には”地獄に落ちろ”の落書きがあります。男が車に戻ると、傘をさした一本足の女が立っています。男は怖くなり逃げ出しますが、女に追いかけられ二人は相合傘になったのでした。
庭で、祖父が見えない何かと戦っています。祖父は「”こんにゃろめ”をもっておきなさい」と言って、イズミにナットやボルトが繋がれたお守りを渡しました。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『海坊主』
港の堤防で子供二人が釣りをしています。一人の子供が木の板を釣り上げます。真ん中に穴が開いていて、穴から覗くと「何か見える」と興奮します。友人も見ると、二人は驚いて逃げ出します。
隣で釣っていた男性も興味がわき覗いてみます。穴の向こうには目玉が女の顔になっている海坊主がいます。男は迫りくる海坊主に飲みこまれてしまいます。
釣人が行方不明だというニュースを見る祖父は、テレビに向かって手を合わせます。そのころイズミはミカと何年ぶりかの再会をします。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『箱女』
ベテランと新人のカメラマン二人が、廃墟を撮っています。「入って見よう」と言って、二人が中に入ると、ガラクタの中から赤いハイヒールを履いた女の脚が見えています。ベテランが新人に「引っ張り出せ」と命じやらせると、金属の箱を被った女が出てきます。
箱の蓋を強引に開けると、化け物のような顔をした女の顔があり、眼を開け立ち上がります。ベテランの男がバールで箱を叩き落とすと、女の首が取れます。女は自分の首を箱ごと拾い上げ首に付けると、二人のカメラマンを襲ったのでした。
イズミとミカはカフェに入り、幼い頃から一緒に遊んだ話をして盛り上がります。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『ロクロク』
ホテルの666号室に入った、美大生のユウスケがベランダに出ると、向こうのベランダに夕焼けに染まりながら立つ女性を見つけ、早速絵を描きはじめます。授業にすっかり来なくなったユウスケを心配した彼女は、大学でユウスケが何十枚もの女の絵を描いて、おかしくなっているのを見つけます。
彼女はその絵を破り、窓から投げ捨てます。するとユウスケも飛び降りたのです。慌てて下に降り、上を見上げると窓から絵の女・ロクロクが下を見ていました。
イズミとミカは食事をとるため、古びたホテルのレストランに入ります。そこでミカが「結婚したけど、旦那が仕事を辞めて借金を作った」と話します。ミカがトイレに行った時、スマホを見ると旦那から58件の着信が入っています。イズミが電話をかけてみると「早く帰ってこい」と怒鳴られました。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『猫月』
幼い女の子が、母親に「これ猫の公園でおばさんにもらった」と言って乳母車をついて帰って来ます。母親は「先に入ってなさい」と言って、乳母車を公園に戻します。しかし部屋に戻ると玄関お前に乳母車があります。
今度はマンションの倉庫に入れます。部屋に戻ると玄関にやっぱり乳母車があります。母親は乳母車をゴミ置き場に捨てます。マンションに戻ると、後ろから乳母車をついてくる女が追ってきます。顔を見ると猫女でした。そして猫女は母親を襲ったのでした。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『ひとつ目』
伸也の病院で看護師が楠木の部屋に入ります。楠木の様子がおかしく、慌てた看護師は眼鏡を落としてしまいます。眼鏡が見つからず目が見えない看護師はナースセンターに電話をかけ「楠木さんが急変しました」と告げますが、「楠木さんは昨日亡くなりました、誰もいないはずよ」と言われます。
そこにいたのは楠木ではなく、妖怪ひとつ目でした。そしてひとつ目は看護師に襲いかかります。
トイレから戻ってきたミカに、イズミが「大丈夫?」と聞きます。ミカは「勝手に電話に出たのね。イズミは昔からそうよ」と怒りだします。イズミも負けじとミカの悪口を言いはじめます。その時、母親からの電話で「おじいちゃんが・・・」
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『かまいたち』
建設現場で親方と若者が休憩しています。親方は可愛い孫の写真を出し、若者に見せます。「お前も孫が出来たらわかるよ、可愛いんだ」と行った時、写真が何かに切られます。そして現場は壊され、両手がカマになった女が現れます。親方は体を切断され、若者に迫ります。
その時、ボルトとナットが入った箱を若者がぶちまけると、女が怖がります。そこで若者はボルトとナットを容器に入れ逆に女に迫ります。後ずさりして逃げる女を見て見た若者は、ボルトとナットでお守りを作ります。この若者こそイズミの祖父でした。
電話を切ったイズミは「おじいちゃんに何かあったみたい、私帰る」とミカに言います。
ROKUROKUのネタバレあらすじ:『ダイダラ』
12階の屋上で友人を待つ女子高生。ここで友達が亡くなったようです。友人に電話をし場所を教えた時、強い風が吹いて女子高生が屋上から飛ばされます。4人の友人のうち3人が屋上に上がり、もう一人を呼びます。見上げた上には、巨大な男の妖怪ダイダラが座っていました。妖怪が息を吹きかけると4人はそのまま地上に飛ばされます。
イズミとミカは窓の外に落ちてくる女子高生たちを見ます。驚いた二人が店を出ようとしますが、鍵がかかって出れません。出口を探していると、見覚えのある落書きを見つけます。ここは二人が子供時代に探検した場所でした。
ミカの顔色が変わります。「私妊娠しているんだ、思い出した。あの日、妊娠したら子供をあげると約束したんだ」と言って怯えはじめます。その時666号室の扉が開き、ロクロクが出てきます。ロクロクは首を伸ばしミカに「約束だ」と迫ります。イズミが”こんにゃろめ”を落とすとロクロクは消えました。
二人は逃げます。その間、今まで出てきた妖怪たちに襲われます。そして二人は屋上へ飛ばされます。イズミが「子供のころ、ここから出られなくなってここから飛び降りたんだ」と言って、ミカの手を取り飛び降りようとします。その時ダイダラが現れ、二人は吹き落されます。
二人が落ちた場所は赤い糸の空間でした。そこにもロクロクが現れます。イズミは祖父から貰った”こんにゃろめ”を投げつけます。ロクロクの右目に命中したものの、ロクロクは首を伸ばして近づきます。「この子は絶対渡さない」と言うミカではなく、ロクロクはイズミに近づき「約束だ」と言います。イズミは「え?私?」と言って逃げます。
気が付いた二人は66ホテルの前にいました。この66ホテル自体が妖怪で、空に消えていきます。イズミは「ロクロクと何を約束したのか思い出せない、でもまた現れるだろう」とつぶやきました。
以上、映画「ROKUROKU」のあらすじと結末でした。
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