集団左遷の紹介:1994年日本映画。バブル絶頂期に土地ころがしで大もうけした太陽不動産は、バブル崩壊後、横山副社長が指揮を執り、大胆なリストラにうってでました。首都圏特販部という部署を作り、到底達成できない予算を立て、達成できなければ全員クビだと言いました。そして本部長には反目する篠田が命じられ、その部下には篠田がかつてヘッドハンティングした滝川がいました。篠田と滝沢を中心とした特販部は、生き残りをかけ、あの手この手の営業を繰り広げますが…と言う内容の、バブル崩壊に伴う不動産業界を舞台にした社会派ドラマ映画です。2019年4月からは同名タイトルで設定を変えて福山雅治主演でテレビドラマ化されました。
監督:梶間俊一 出演者:柴田恭兵(滝川晃司)、中村敦夫(篠田洋)、津川雅彦(横山輝生)、高島礼子(今村春子)、小坂一也(花沢浩平)、河原崎建三(柳町敏夫)、湯江健幸(南野晴彦)、神山繁(菊川伊佐美)、江波杏子(高杉文世)、萬田久子(原俊子)ほか
映画「集団左遷」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「集団左遷」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
集団左遷の予告編 動画
映画「集団左遷」解説
この解説記事には映画「集団左遷」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
集団左遷のネタバレあらすじ:起
バブル絶頂期、太陽不動産に勤める滝川は札束を積み上げ、小さな飲食店を買い上げ、土地ころがしで大きな利益を上げていました。やがてバブルは崩壊し、太陽不動産の買った土地は荒れ果て、売れる見込みさえ無い状態でした。
太陽不動産の役員会では、副社長の横山が指揮を執り、女性弁護士・高杉の指南を受け、大胆なリストラが計画されていました。首都圏特販部を設立し、年収1,000万円以上の首切り対象の社員100人を配属し、三か月で15億円という売り上げノルマを課し、未達成なら退職に追い込む計画でした。
社長の菊川は黙って聞いているだけでした。早速、特販部の本部長に任命されたのが総務部室長の篠田でした。篠田はかつて横山の下にいましたが、横山の金にモノをいわせる強引なやり方が気に入らず、反目して総務部に飛ばされていました。そして篠田がヘッドハンティングしてきた滝川も配属されました。篠田は滝川に悪い事をしたと言う気持ちから、今後の事を滝川にゆだねました。滝川は篠田の辞表を破り捨てました。
集団左遷のネタバレあらすじ:承
篠田は特販部のメンバーを集め、「この部署に後はない」と説明し、「この会社で生きるか死ぬかの戦いだ」と激を飛ばしました。特販部には横山の元秘書で愛人関係にある今村春子も志願してきていましたが、周りでは横山のスパイだと噂されていました。内部を3つに分けて営業が始まりました。
滝川は親しい週刊誌の編集長の俊子に、リストラ部門のネタを与え、記事にしてくれと頼みました。売れ残った土地が少しずつ売れそうになってきた頃、週刊誌が発売されました。それは大手不動産会社の左遷集団と大きく書かれた見出しでした。この記事を見た特販部の面々は、酷過ぎると滝川を責めました。滝川も俊子を責めますが、俊子は事実を書いているので、絶対報われると言いました。
会社に帰ると電話が鳴りっぱなしでした。興味を持った人達の問い合わせが続きました。冷やかしの多い中、契約に向けて進む話も多々ありました。横山は特販部の全員を解雇したいがために、契約できそうな物件は全て本社営業部に仕事を取り上げました。更に特販部の営業活動が、全て漏れているようで、決まりそうな話が、全て潰されていきました。
集団左遷のネタバレあらすじ:転
スパイ行為をしていたのは花沢部長でした。横山副社長に、クビにしないかわりに特販部の営業情報を流していました。そんなこととは知らず、特販部最大の物件である厚木の分譲住宅で億単位の話が進んでいました。特販部総出で草刈りをし、建売住宅を綺麗にし、再度分譲できるよう、飾り付けもされていました。横山一派らはこの分譲住宅に人を使って、壁をペンキで塗り、窓ガラスを割り、植木を引き抜かせました。呆然とするメンバーに「俺たちはやるしかないんだ」と滝川がハッパをかけました。修復は夜までかかり、翌日からの分譲開始に備えました。
社員たちが帰った分譲地に花沢がいました。花沢は、住宅に火を付けました。火は瞬く間に燃え上がり大きな炎となりました。近くにいた篠田が気づき消火活動しますが煙を吸って救急車で運ばれました。その時滝川に、後はお前に任せると言いました。滝川は部下たちに、残った住宅で再開しようと後片付けをしました。そして会社にいた花沢を呼び、大型電気店の社長の元へ向かいました。社長は住宅を燃やされるような会社の物件は買えないとキャンセルしました。すると滝沢は火をつけたのは部長の花沢だと言い、会社の内情をすべて話しました。そして土下座して契約を再度申し込みました。花沢も改心し、土下座して頼み込みました。やがて社長は熱意に負け5億円の契約をしました。
集団左遷の結末
役員会が開かれていました。横山は15億の予算に対し7億しか売れていないので、特販部は廃止し全員解雇と言いました。篠田は3か月で7億の売り上げは、本社営業部と同じだと言い返し、存続を求めました。高杉弁護士も広告宣伝費ゼロで7億の売り上げを作ったことは、存続に値すると告げました。菊池社長も存続してはどうかと言いました。横山は立ち上がり社長以下役員全員を怒鳴り散らし、自分の意見を通しました。
そして篠田が横山の収賄の事を話し始めると、滝川以下特販部の社員が会議室に入りました。今村春子が横山との関係をすべて話し、別れを告げました。それでも横山は自分の意見を通したため、滝川は横山を殴りました。横山にクビを宣告された滝川はもう一発殴りました。篠田も珍しく激高し、その場に倒れました。
数日後、親会社の会長が横山に、「すべてを菊池のせいにして上手い事切り抜けろ」と言っていました。クビになった滝川が横山に会いに来ました。手には週刊誌の記事の原稿がありました。『部下に放火を命じた副社長!』と書かれていました。そして滝川はこれを3000万円で買えといいました。
月日が流れ、篠田は子会社のアポロ不動産の社長になっていました。一方滝川は、今村と南野を連れ、滝川プランニングという不動産会社を立ち上げていました。篠田は滝川にこれからはライバルとして頑張ろうと言いました。
以上、映画「集団左遷」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する