映画「修羅の伝説」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
修羅の伝説の紹介：1992年日本映画。昔気質の笠部が率いる笠部組の若頭・大滝は、深いつながりのあった建設会社社長の葬儀の帰り、殺し屋に親分が襲われた件が、地元の小田一家の仕業だとわかりました。そこで小田一家を襲撃し抗争を仕掛けますが、小田一家には関西連合と大物政治家がついていました…という内容の、小林明主演のバイオレンス任侠映画です。
監督：和泉聖治 出演者：小林旭（大滝周二）、陣内孝則（本堂大介）、ルビー・モレノ（友子）、平幹二朗（桐野）、三木のり平（笠部）、香山美子（笠部菊江）、秋野暢子（大滝三千子）鶴田さやか（本堂幸子）、室田日出男（小田孝）、内田朝雄（橋本猛）ほか
この解説記事には映画「修羅の伝説」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
笠部組の若頭大滝が、マンションの一室へ向かいます。そこには愛人とSEX中に腹上死した、砂泊建設総業社長の中島が全裸で倒れていました。笠部組とのつながりが深い中島の名誉の為、事故死にした大滝は、笠部組長と一緒に葬儀に向かいます。笠部組長を見た息子で副社長の中島は、嫌そうな顔をします。大滝は中島の顔色を見て、笠部に「帰りましょう」と言い、会場を出ます。
そこへ殺し屋が数人向かってきました。大滝や組員が抵抗し唐沢という男を拉致し、ほかの殺し屋は取り逃がしました。事務所に戻った大滝は「唐沢を締め上げて誰からの指図か吐かせろ」と言い、組員たちが拷問にかけますが唐沢はしゃべりませんでした。そこで大滝が唐沢の指を折りますが、それでもしゃべりませんでした。
大滝は仲のいい桐野刑事に情報をもらいます。「唐沢は名古屋のヤクザで、砂泊の八つ目湖の埋め立て開発の利権がからんでいる」と聞かされます。妻の三千子と幼い娘の待つ自宅に帰ると、唐沢が死んだという電話を受け、事務所に向かいます。
唐沢はトイレの窓から飛びおり自殺していました。そこで大滝は「死体を目立つように岸壁につるせ、そうすれば警察や記者たちが動いて唐沢の身元がわかる」と言います。そして大滝の言った通り、唐沢は篠塚組の組員で、組長は砂泊の小田一家の小田と兄弟分でした。
大滝にはフィリピンから出てきている友子という愛人がいます。友子の面倒を見ながら、友子の親にも金を送っていました。
そのころ、桜田一家の本堂が出所しました。妻の幸子が出迎え、本堂は「約束通り堅気になる」と言います。そこへ大滝がやって来て「長い間ご苦労さん、出所祝いだ」と言って金を渡します。一度は命を狙った大滝に、自分と妻の面倒を見てくれて感謝の気持ちでいっぱいの本堂は、深々と頭を下げます。
砂泊建設総業の社長になった息子の中島が、笠部に会いに来ました。中島は「父の時代は顧問として支えてくれましたが、今後は自分たちでやるので縁を切ってもらいたい」と小切手を渡します。そこで大滝は、先代社長が愛人のマンションで腹上死した話を持ちだします。気まずくなった中島は笠部の家を出ます。
桐野が「唐沢は小田一家の頼まれ笠部の命を狙った事がわかった」と大滝に教えます。大滝が笠部に伝えると「小田にかち込め！」と指示し、笠部組の山中、三浦らが小田一家の経営するバーに押し掛け、用心棒の杉本とバーテンを半殺しにします。そして小田一家からの反撃を待ち構えますが、小田一家は一向に襲撃に来ず、動きませんでした。
大滝は佐野らを連れ、小田一家に乗り込みます。若頭の北本に「名古屋の篠塚組の組員を使ってオヤジを狙わせたんだろうが？」と聞いて、北本が「そうだ」と言うと、佐野らが銃口を向け大滝が北本を脅します。
その後、大滝はジャーナリストの芝山に会います。芝山は「敵は関東連合だ。民政党の幹事長の稲本の息子が、中島と同級生で、稲本が関東連合との関係が深く、その傘下にある小田一家と中島が繋がっている」と言い、青田京美という女の住所を渡します。芝山は「中島の愛人だ。いつか役に立つだろう」と言います。稲本は小田と中島を呼びます。小田には笠部の始末を頼み、中島には政治家への道を開きました。
自宅マンションの通路で大滝が襲われます。一人を拉致した大滝は「見せしめに殺せ」と命じます。全面抗争に向かう大滝に桐野は「このままじゃ関東連合につぶされるぞ」と忠告します。本堂が事務所にやって来て、大滝に「私で良かったら使い捨てにしてやってください」と言います。大滝は「あんたは堅気になったんだからゆっくりしてください」と言います。
この状況下で笠部は「こうなったら、こっちは関東連合だ、橋本の兄貴に会いに行く」と言って東京へ向かいます。そして笠部が「その間にこっちから仕掛けろ」と言うと、本堂も加わり、小田一家への襲撃を始めます。
東京で橋本に会う前夜、笠部がヒットマンに射殺されました。笠部の葬儀に橋本組の代行の矢代が出てきて「関東連合はあてにしないほうがいい、喧嘩をする気はない」と大滝に伝えます。三千子が娘を連れて家を出た大滝は、友子の部屋に向かう途中、ガソリンスタンドで北本を見つけ、トイレで絞殺します。
桐野が「笠部組をパトカーと警官が見張るから、武器を隠せ」と言います。しかし深夜、パトカーと警官がいなくなりました。同時に自動小銃で武装した殺し屋たちが攻め込んできて、組員たちを殺しまくります。攻め込まれた本堂が自動小銃を奪い反撃しますが、結局射殺されました。一人生き残った大滝は友子の部屋で一夜を明かし、翌朝友子に「フィリピンに帰れ」と言いますが、友子は「ずっと一緒にいる」と言います。
桐野から、稲本の命令で警察署長がパトカーの張り込みをやめさせたことを知った大滝は、本堂の部屋で遺体に合唱した後、復讐の鬼と化し、青田京美の部屋に行き、部屋にいた中島をバスタブに沈めます。そして友子の車に乗り繁華街に出ると、クラブから出てきた小田を刀で切り殺します。そして友子の車に乗ろうとした時、小田一家の若い衆に射殺されました。傍らには泣き崩れる友子がいました。
砂泊八つ目湖埋め立て開発式典が行われ、稲本が来賓あいさつをしています。正装した友子が入って来て、拳銃を手に取ると稲本に銃弾を浴びせて射殺するのでした。
以上、映画「修羅の伝説」のあらすじと結末でした。
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