新幹線大爆破の紹介:1975年日本映画。新幹線に爆弾を仕掛けて巨額の身代金を要求した貧しき犯人グループと彼らを追う警察、爆弾を食い止めようとする国鉄職員らが織りなす人間模様を、豪華キャストのもとスリリングに描いたパニック・サスペンス巨編です。日本以上に海外で高く評価されたことも話題となりました。
監督:佐藤純弥 出演者:高倉健(沖田哲男)、千葉真一(青木運転士)、宇津井健(倉持運転指令室長)、山本圭(古賀勝)、織田あきら(大城浩)ほか
映画「新幹線大爆破」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「新幹線大爆破」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
新幹線大爆破の予告編 動画
映画「新幹線大爆破」解説
この解説記事には映画「新幹線大爆破」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
新幹線大爆破のネタバレあらすじ:起
1500人もの乗客を乗せた東海道新幹線ひかり109号・東京発博多行は定刻通りの9時48分に東京駅の19番ホームを発車しました。しかし、新幹線車両が相模原付近に差し掛かったその時、国鉄本社公安本部に「ひかり109号に爆弾を仕掛けた」という脅迫電話がかかってきました。ひかりに仕掛けられた爆弾は、時速80km/h以下に減速されると自動的に爆発するという特殊なものでした。犯行グループは同様の特殊爆弾を北海道・夕張発の貨物列車にも仕掛けており、脅しではないと証明するために実際に貨物列車の爆弾を爆発させてみせ、爆弾の解除および1500人の乗客・乗組員の身柄と引き換えに当時としては非常に巨額な500万ドルの身代金を要求してきました。
新幹線大爆破のネタバレあらすじ:承
ひかり109号に爆弾を仕掛けた実行犯グループは、不況で倒産した町工場の経営者だった沖田哲男(高倉健)と工場の従業員だった大城浩(織田あきら)、そして元過激派の闘士だった古賀勝(山本圭)の3人でした。工場の倒産後、妻・靖子(宇津宮雅代)と息子・賢一(菅原靖人)に去られ、生きる希望を見失っていた沖田を大城は必死で励まし、古賀も交えた三人の“負け組”は共同生活を送るようになっていきました。ある日、建設現場で働いていた大城は怪我をしてしまい、古賀が職場から見舞金をふんだくってきたことから“爆弾”のアイデアが持ち上がり、三人は大金を得るために沖田の工場で作っていた電磁式速度計測器とダイナマイトを組み合わせた爆弾を作ったのです。さらに三人は国外逃亡用のパスポートまで用意していました。
新幹線大爆破のネタバレあらすじ:転
運転指令室長の倉持(宇津井健)は、ひかり109号の運転士・青木(千葉真一)に事件発生を連絡するとともに警察にも通報、警察庁の刑事部長・須永(丹波哲郎)や公安本部長・宮下(渡辺文雄)らが招集されて対策本部が設けられ、その一方で国鉄側は身代金500万ドルを用意しました。沖田は身代金の受け渡し場所として渓流の長瀞のライン下りを指示、大城は現地に身代金を受け取りに向かいましたが、パトカーの執拗な追跡をかわそうとして電柱に激突、事故死してしまいました。大城を失った沖田は自ら捜査本部と渡り合い、まんまと身代金500万ドルを手に入れることに成功しました。しかし、夕張の貨物列車爆破の現場から発見されたタバコの吸い殻から古賀の指紋が検出され、さらには爆弾の製造技術から沖田らのアジトである工場も突き止められてしまいます。追い詰められた古賀は沖田を逃すために自らダイナマイトに火を付けて自爆死を遂げました。
新幹線大爆破の結末
仲間の犠牲と引き換えに大金を手にした沖田は捜査本部に電話を入れ、爆弾の解除方法を記した図面が喫茶店“サンプラザ”のレジに預けていることを告げますが、その喫茶店は火災に見舞われてしまい、肝心の図面も灰と化してしまいました。捜査本部はテレビを通じて必死に沖田に呼びかけるとともに高速度カメラで爆弾の設置場所を突き止め、別の車両を制限速度80km/hで走るひかり109号に並走させて内部に工作班を投入、運転手の青木が爆弾の仕掛けられた床をバーナーで焼き切って無事に爆弾除去に成功、ひかり109号は無事に停車し車内では歓声が上がりました。倉持は乗客らの家族に無事を知らせるための放送を流してほしいと捜査本部に掛け合いますが、犯人を罠にかけるためと断られて退職を決意しました。一方、偽名を使ってコペンハーゲン行きの航空券を入手した沖田は、警察の張り込みを潜り抜けて羽田空港から飛び立とうとしましたが、刑事たちが連れて来ていた元妻と息子が沖田に声をかけたために見破られてしまい、沖田は駆け付けた警官らに射殺されました。沖田の屍の上を、沖田が乗るはずだったコペンハーゲン行きの航空機が無情にも飛び去っていきました。
以上、映画「新幹線大爆破」のあらすじと結末でした。
「新幹線大爆破」感想・レビュー
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決定的なミスがあります。
元銀行員の立場からレビューします。
身代金500万ドルは映画に出てくる片手で持てるトランクには入りません。当時も米ドルは最高紙幣は100ドル紙幣です。
トランクの容量から、100枚の札束が10束、そして10個であのトランクに半分ぐらいです。
日本円で一万円札の束ならば二億円です。500万ドルなら当時1ドル=300円なので15億円です。とても無理です。
映画製作関係者が、誰も気が付かなかったのでしょうか?
時代劇で言えば時代考証しないのでしょうか?デジタル時計が柱に飾っであるのはおかしいですよね。
1994年の「スピード」の原点ですよね。ただ、調べるとこの映画も1966年の「夜空の大空港」からのアイディアのようです。
個人的には、列車内の客の人間模様の描き方が、物足りないかなと思います。