鬼教師ミセス・ティングルの紹介:1999年アメリカ映画。成績評価を巡り、生徒達と冷酷な教師の激しい対立を描くサスペンス&コメディ。母子家庭で育つ成績優秀な生徒リー・アンは、大学進学のために何としてでも奨学金が必要だった。しかし陰湿で嫉妬深い歴史教師ミセス・ティングルに目をつけられ、低い評価を受けてしまう。更に不正の疑いまでかけられ退学の危機に陥った。リー・アンは友人達と一緒にティングルの家を訪ね、必死に誤解を解こうとするも聞き入れて貰えない。追い詰められた生徒達はその場の流れでティングルを拘束し、監禁してしまうのだった。
監督:ケヴィン・ウィリアムソン 出演者:ケイティ・ホームズ(リー・アン・ワトソン)、ヘレン・ミレン(ミセス・ティングル)、バリー・ワトソン(ルーク・チャーナー)、マリサ・カフラン(ジョー・リン・ジョーダン)、モリー・リングウォルド(ミス・バンクス)ほか
映画「鬼教師ミセス・ティングル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「鬼教師ミセス・ティングル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
鬼教師ミセス・ティングルの予告編 動画
映画「鬼教師ミセス・ティングル」解説
この解説記事には映画「鬼教師ミセス・ティングル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
鬼教師ミセス・ティングルのネタバレあらすじ:冷徹な教師
舞台は1999年のアメリカ。学校で1番の秀才リー・アン・ワトソンは、大学進学のために必死で勉強していました。彼女の将来の夢はこの小さな町を出て、ライターになることです。母子家庭の貧しい暮らしを送るリー・アンが夢を叶えるためには、何としてでも奨学金が必要でした。卒業生総代に選ばれれば確実なので、卒業試験が勝負です。
リー・アンの母も娘の夢を応援していました。リー・アンは親友のジョー・リン・ジョーダンと一緒に登校します。ジョー・リンは女優志望の陽気な生徒で、いつもリー・アンを気遣ってくれました。そんな彼女はクラスメイトのルーク・チャーナーに夢中です。しかしルークはジョー・リンからのアプローチに困り果てていました。
彼が好意を寄せているのはリー・アンなのです。リー・アンはルークを嫌い、避けるような態度を取っていました。3人が通う学校には、生徒どころか校長にすら恐れられる有名な教師がいます。歴史を担当するミセス・ティングルです。彼女は陰湿で嫉妬深く、周囲の人々に理不尽なほど意地悪な仕打ちをしていました。
総代を狙うリー・アンがライバルの女生徒トルーディ・タッカーに勝つには、歴史の発表で高評価を取る必要があります。しかし発表中にうっかりティングルに口答えをしてしまい、途中で席に戻されてしまいました。落ち込むリー・アンとジョー・リンが体育館に集まっていると、ルークがやって来ます。
彼は歴史の卒業試験問題を盗み、コピーしていました。露見すれば確実に退学処分です。ルークは青ざめるリー・アンのリュックに無理やりコピーを入れました。そこにティングルが現れ、リー・アンのリュックからコピーを抜き取ります。ティングルはリー・アンが試験問題を盗んだと決めつけ、校長に報告へ行きました。
運良く校長は不在でしたが、明日になればティングルは確実に報告します。頭を抱えるリー・アンは、ティングルの家を訪ね無実を訴えてみることにしました。
鬼教師ミセス・ティングルのネタバレあらすじ:監禁
リー・アン、ジョー・リン、ルークの3人は、夜になってティングルの家を訪ねます。3人は真実も嘘も織り交ぜてリー・アンの無実を訴えましたが、ティングルは耳を貸そうともしませんでした。腹を立てたルークは、ティングルが生徒から取り上げたボーガンを構えて脅します。
しかしそれすらもティングルに叩き落とされてしまいました。慌てたジョー・リンがボーガンを拾い上げ、誤って矢を射出してしまいます。矢はティングルの額を掠り、驚いて倒れた彼女は頭を打って気絶しました。パニックになったリー・アン達は、目を覚まさないティングルを2階のベッドまで運びます。
そしてルークの提案で両腕をベッドに縛りつけました。この状況を打開する策が思い浮かばないまま、朝を迎えてしまいます。時間を稼ぐために、ジョー・リンがティングルを装って学校に電話をかけました。風邪を引いたと嘘を吐き、2、3日の病欠をもぎ取ります。その間に何とかティングルを説得しなければ、退学どころか逮捕されてしまいます。
リー・アンとルークは学校へ行き、ジョー・リンが1人でティングルを見張ることになりました。ティングルはジョー・リンがルークに好意を寄せていることを知り、リー・アンもルークのことが好きらしいと言い出します。ずっと優等生の脇役で嫌にならないのかと尋ねるティングル。ジョー・リンは親友を信じると言いますが、明らかに動揺していました。
鬼教師ミセス・ティングルのネタバレあらすじ:心理戦
学校から戻って来たリー・アンとルークは、脅迫写真を撮影すると言い出します。ルークが裸でティングルの隣に寝そべり、情事を思わせる写真を撮るのです。準備の間、ルークがティングルに食事を運びました。ティングルは、リー・アンはルークに好意を寄せていると囁きます。
ルークは嫌われていると否定しますが、ティングルは巧みな話術で彼の心を揺さぶりました。そこへ思いがけない訪問者が現れます。学校の職員ウェンチェル・コーチです。合鍵を使って入って来た彼は、ティングルを「ママ」と呼び、ただならぬ関係を匂わせていました。
ジョー・リンの機転でウェンチェルに目隠しをした後、3人は夜までかかって彼を酔い潰します。そして2階へ運び、ティングルのベッドに寝かせました。ティングルとウェンチェルの服をはだけさせると、ジョー・リンとルークはとんでもない不倫現場だと笑います。リー・アンが罪悪感で押し潰されそうな中、脅迫写真の撮影を終えました。
その後リー・アンとルークはウェンチェルを彼の自宅前に運び、寝かせておきます。あとは明日、写真が出来上がるのを待つばかりでした。一方、またしても1人見張りに残されてしまったジョー・リン。ティングルは彼女に、かつて夫と親友が自分を裏切って不倫していたことを語って聞かせます。
ジョー・リンは嘘だと言いつつも、自分達の関係に当てはめてしまい動揺が隠せません。ティングルは巧みな話術で、ジョー・リンはリー・アンの脇役であること、ルークと結ばれるのは主人公のリー・アンだとすり込んでいきました。
鬼教師ミセス・ティングルのネタバレあらすじ:リー・アンの恐れと裏切り
リー・アンとルークが帰って来ると、ジョー・リンの姿がありません。リー・アンを信じられなくなった彼女は、家に帰ってしまったのです。ティングルが何か吹き込んだのだと気付いたリー・アンは、生徒に嫉妬しているから虐めるのだろうと怒ります。この町を出られないティングルとは違い、出て行ける若者が憎いのだろうと。
するとティングルは、憎いのは若者達の無責任で愚かな生き方だと反論します。そしてリー・アンが常に怯えながら生きていることを指摘しました。母のようなみじめな一生を送ることも、自分を捨てた父親のような男のことも恐れているのだと。
この町に閉じ込められるのが怖いのだと見透かされ、リー・アンは逃げるように寝室を出ました。そして自棄を起こしたようにルークを押し倒し、激しくセックスします。翌朝。ルークが見つけたというティングルの採点表を見たリー・アンは、彼に唆され成績を書き換えます。
自分の評価を上げ、トルーディの評価を落としました。ルークを見張りに残し、リー・アンは学校へ行きます。そして進路指導室に採点表を置いておきました。その評価が教室に張り出されると、トルーディはありえないと激怒します。
鬼教師ミセス・ティングルの結末:攻防戦の果て
ティングルの家に戻ったリー・アン。ルークの姿が見えないため探してみると、彼はティングルの代わりにベッドに縛り付けられていました。ティングルが藻掻く内に拘束が外れ、彼女は自力で脱出していたのです。慌てたリー・アンが1階へ行くと、ボーガンを持ったティングルが待っていました。
ティングルは既に校長を呼んであると言い、母親と同じ人生を味あわせてやると笑います。更にそこへジョー・リンが現れました。リー・アンがルークと寝たことを知った彼女は、ティングルの味方につくと言います。絶体絶命のピンチに陥ったリー・アン。するとジョー・リンが突然ティングルを突き飛ばしました。
ジョー・リンはリー・アンの裏切りを知って尚、親友の味方だったのです。逃げようと駆け出すリー・アンにティングルがボーガンを向けると、放たれた矢はちょうど訪ねて来たトルーディに刺さりました。ルークも駆けつけ、その場の全員が絶句します。
トルーディの脈を取ったリー・アンは「死んでる」と告げました。そこに校長も現れ、言葉をなくします。動揺し、冷静な判断力を失ったティングルは、校長の前でリー・アンを破滅させたかったのだと認めました。すると突然トルーディが起き上がります。
ボーガンの矢は、彼女が持っていた採点表に突き刺さっていました。リー・アンに嵌められたのだと気付いたティングル。校長は警察に通報し、ティングルに解雇を告げました。ティングルは「負けたわ ワトソンさん」と呟きます。
その後、リー・アン達は無事卒業式を迎えました。リー・アンは見事総代に選ばれ、無事奨学金を得られることになります。リー・アンが拍手喝采に包まれる中、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「鬼教師ミセス・ティングル」のあらすじと結末でした。
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