スティング (1973)の紹介:1973年アメリカ映画。大恐慌の時代の中、2人の引っ掛け師フッカーとルーサーのコンビは路上で間抜けなカモを騙して日銭を稼ぐ日々。ある日のカモはギャングの手下で、復讐されて命を狙われる事に。生き残ったフッカーは、ルーサーの仇を討ち、さらには自分の命を守るため、詐欺師根性にかけて再びギャングを相手に一大芝居を仕掛けます。フッカーを追う殺し屋、悪徳刑事、そして謎の男…逆転に次ぐ逆転の中、フッカーの運命は如何に??
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
キャスト:ジョニー・フッカー(ロバート・レッドフォード)ヘンリー・ゴンドーフ(ポール・ニューマン)ドイル・ロネガン(ロバート・ショウ)スナイダー刑事(チャールズ・ダーニング)ほか
映画「スティング (1973)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スティング (1973)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「スティング (1973)」解説
この解説記事には映画「スティング (1973)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スティング (1973)のネタバレあらすじ1
身なりは凝ってるけれども一見して間抜け面のギャングの手下モトーラは、組織の博打の売り上げを交換所に持っていく途中、路上強盗を目撃します。たまたま通りすがった若い男と協力し、強盗を退治するついでに、強盗から刺されていた被害者の依頼を受けて、被害者の金も届け先へ運ぶ事に。若い男のアドバイスもあり、早速届け先へ向かう…と思いきや、違う方向へ急ぐモトーラ。そう、彼は被害者男性のお金を着服しようとしたのです。
スティング (1973)のネタバレあらすじ2
ところが、財布を出してみるとそこにはチリ紙の束が。被害者の男と若い男は詐欺師のコンビ、ルーサーとフッカーだったのです。哀れモトーラ、騙したつもりが騙されて、大事な組織の売り上げ金も奪われて、命を落とす結果となります。ギャングはもちろんルーサーとフッカーも狙うことに。金遣いの粗いフッカー、早速金を博打で使い切り、目立った結果ギャングに身元がバレて狙われることに。馴染みの悪徳刑事スナイダーからその事をパンチと一緒に教えられ、直ぐにルーサーの身を案じて連絡しました。ところが、ルーサーは既に殺されていたのです。
スティング (1973)のネタバレあらすじ3
命からがら逃れるフッカー、生前にルーサーから聞いていた稀代の詐欺師、ゴンドーフの隠れ家に身を寄せます。娼婦のヒモとして下働きするゴンドーフに対しフッカーは半信半疑でしたが、ゴンドーフの昔の仲間とともにルーサーを殺した冷酷なギャングの親玉、ロネガンをハメる事になりました。目的の為なら手段を問わないロネガンを吊るには、まずは軽く引っ掛けて恥をかかせること、そう考えた詐欺師チームはポーカーゲームで見事ロネガンをやっつけます。これはほんの下ごしらえ、腹わたが煮えくり返りニブくなってるロネガンにフッカーが接近します。
スティング (1973)のネタバレあらすじ4
ゴンドーフをやっつけようと偽の策を持ちかけて、ロネガンを詐欺の舞台に引きずり込みます。一方で、フッカーを追うスナイダー刑事と殺し屋達をまかなければいけません。どう解決するかといったら、みんなまとめて詐欺の舞台に上げてしまうことでした。フッカーはスナイダーとその上司のFBI捜査官に、大物詐欺師ゴンドーフを逮捕する為の手引きをするという仕掛けを作ります。こうして舞台に役者は揃いました。大博打の日、ロネガンは大金をゴンドーフの競馬に投じます。当然詐欺の為にロネガンは負けますが、引き下がりません。
スティング (1973)の結末
そこに、フッカーが仕掛けておいたスナイダー刑事とFBIが突入します。ゴンドーフはフッカーを撃ち殺した振りをしたため、FBI捜査官に撃たれます。結果、ロネガンとスナイダーからみたら、ゴンドーフもフッカーも死んだように見えました。大事に巻き込まれたくないロネガンは、金を諦めスナイダーとともにその場を去ります。ところが、ゴンドーフを撃ったFBI捜査官も実は詐欺グループの一員で、ゴンドーフも死んではいなかったのです。こうして、ルーサーの仇を討つとともに、金を手にしたグループはそれぞれの門出を迎えることとなりました。
「スティング (1973)」感想・レビュー
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練り込まれたストーリー、それを表現する名優たち、1930年代を表現した舞台。
完璧な作品です。
最後のどんでん返しは、初めて見た時は本当にびっくりしました。
そして個人的に大好きなのは、列車内でのポーカー勝負でのロバート・ショウの負けっぷり!これぞ敵役!最後の「口あんぐり」は思い出すだけで笑っちゃいますw -
ポールニューマンやロバートレッドフォードを始めとする騙す側の役者がいて、ロバートショー チャールズダーニングなどの騙されるほうの役者は騙す側だと思っていて、さらに見ている観客は監督のジョージロイヒルに騙されてします。…一体どこまでやるんだっていうような映画ですね。今までに30回くらい観ましたが、何度観ても飽きません。ハリウッド映画の中で一番好きな作品です。
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コン・ゲームの代名詞とも言える名作映画です。コミカルな場面から一転シリアスな場面へと次々に展開していく、非常にテンポの良さが光る映画でした。また、物語の端々で軽妙に鳴り響く『ジ・エンターテイナー』も耳心地が良く、視聴者も一緒になってゴンドーフとフッカーと共にコン・ゲームに参加しているかの様な気持ちにさせてくれます。熟練詐欺師のゴンドーフに導かれ、無鉄砲でその日暮らしのフッカーが徐々に一人前に成長していく描写も素晴らしいです。
全てにおいてスタイリッシュ!詐欺師がギャングに殺されたことで、プロ詐欺師がギャングに復讐を企てる。若き日のロバートレッドフォードの迷いのある詐欺師と、ポールニューマンのベテラン詐欺師が鮮やかな手口で、人が誰も死ぬことなく、ギャングをやり込めるさまは、痛快で、とても粋です。
ベテラン詐欺師集団による、息のあったコンビネーション、軽快な音楽から、見ていて清々しく感じます。
ロバートレッドフォードとポールニューマンはため息が出るほど、カッコ良いのも目福な作品です。見終わると、映画っていいなって思える作品です。