2人のローマ教皇の紹介:2019年イギリス,イタリア,アルゼンチン,アメリカ映画。現在の教会の方針に不満があったホルヘ枢機卿は、教皇に辞意を表明するためにローマを訪れます。なかなか辞意を受け入れてくれない教皇と会話を重ねていくうちに、全く反対の考えを持っていた二人に繋がりが芽生え始めるという、実話に基づいた映画です。
監督:フェルナンド・メイレレス 出演:ジョナサン・プライス(ポープ・フランシス/ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)、アンソニー・ホプキンス(ポープ・ベネディクト/ヨーゼフ・アロイス・ラッツィンガー)、フアン・ミヌヒン(若い頃のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)、ほか
映画「2人のローマ教皇」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「2人のローマ教皇」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
2人のローマ教皇の予告編 動画
映画「2人のローマ教皇」解説
この解説記事には映画「2人のローマ教皇」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
2人のローマ教皇のネタバレあらすじ:起
ローマ教皇のヨハネ・パウロ2世が亡くなり、次の教皇を決める教皇選挙のコンクラーベが始まります。アルゼンチン出身の改革派ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ(ジョナサン・プライス)と、ドイツ出身の保守派ヨーゼフ・アロイス・ラッツィンガー(アンソニー・ホプキンス)が有力視されていまいた。
一回目の投票では決まらず、黒い煙があがります。ラッツィンガーは個々に静かに演説を繰りかえし、3回目で白い煙が上がり、ラッツィンガーが新たな教皇であるベネディクト教皇となりました。
これは、教会の改革を避けて、現状通り進めていくことを意味していました。
2012年、教皇庁の内部告発書が公となり、資金洗浄、司祭の性的虐待、教皇の執事が逮捕されるなどの事件にさいなまれました。加えて、子供時代にナチスを支持していたという過去もあり、人々に「ナチ野郎」と言われる始末です。
2人のローマ教皇のネタバレあらすじ:承
ホルヘ枢機卿はこの事件をきっかけに辞職を決意します。そこでローマ教皇に辞意を表明するために、ローマ行きの飛行機を手配します。その直後にベネディクト教皇から直々にローマへと招待されます。
ホルヘ枢機卿は世間話をはさみつつ、ベネディクト教皇に辞職を申し出ますが、なかなか受け入れてもらえません。
ホルヘ枢機卿は過去に司祭になりたがったが、神のお告げを感じられずにいたので、全く違う人生を歩もうと思い、当時付き合っていた彼女にプロポーズをしたことがあります。しかしその後、神のお告げを受け、プロポーズを取りやめ、司祭を目指し現在に至ります。
次の日、2人はローマの教会で再び会話を続けます。すると、ベネディクト教皇が「ホルヘ枢機卿が適任だから、私は辞任する。」と発言しました。教皇が辞任することは前代未聞です。2人は考え方も流儀も全くの反対でしたが、このように会話をすることによって、ベネディクト教皇はホルヘ枢機卿に教皇を託したいと思えるようなっていきました。
2人のローマ教皇のネタバレあらすじ:転
しかし、ホルヘ枢機卿には自分が教皇にふさわしくない過去を持っていると思っていました。
70年代のアルゼンチンで軍事独裁権が発足します。当時ホルヘ枢機卿はイエズス会のアルゼンチン管区長でした。多くの司祭は反対制圧とみなされていて、多くの司祭と修道女は殺されてしまいます。ホルヘ枢機卿は仲間たちを助けるために、政府に抵抗しないようにと仲間たちを説得していました。しかし、したがってくれるものはおらず、力虚しく多くの仲間たちを失いました。
今でもその責任を重く感じていました。その後、ホルヘ枢機卿は大司教となり、過去の償いと思いながら、人民に寄り添い質素さを貫いてきました。アルゼンチンでの彼の評価は今も分かれています。
2人のローマ教皇の結末
その話を聞いたベネディクト教皇はホルヘ枢機卿に赦しを与えました。その後、ベネディクト教皇も罪の告白を始めます。その告白を聞いてホルヘ枢機卿は「それなら教皇を最後まで全うするべきだ。」と厳しく言います。
それに対してベネディクト教皇は、「神を信じてこれまで祈ってきたが、もう神の声は聞こえない。だからこれ以上は無理だと確信した。」と言います。そしてホルヘ枢機卿はベネディクト教皇に赦しを与えます。
ベネディクト教皇は退位を表明し、世界は激震します。コンクラーベが始まり、ホルヘ枢機卿が教皇として選ばれました。初めて人民の前に立つとき、着飾ることなく質素さを貫いたホルヘことフランシス教皇。
ラッツィンガーとホルヘはその後も関係を続け、ワールドカップ、アルゼンチンVSドイツ戦を一緒に観戦し、ドイツが勝利します。そしてこの映画の幕は閉じます。
以上、映画「2人のローマ教皇」のあらすじと結末でした。
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