トゥー・ブラザーズの紹介:2004年イギリス,フランス映画。1920年代のカンボジアを舞台に、幼少期に人間によって引き離され、それぞれに数奇な運命を辿った末に再会を果たした2頭のトラの兄弟の姿を雄大な自然とともに描いた感動の動物ドラマです。
監督:ジャン=ジャック・アノー 出演者:ガイ・ピアース(エイダン・マクロリー)、フレディ・ハイモア(ラウール・ノルマンダン)、ジャン=クロード・ドレフュス(ユージン・ノルマンダン)、フィリピーヌ・ルロワ=ボリュー(マチルド・ノルマンダン)、オアン・ニュエン(殿下)ほか
映画「トゥー・ブラザーズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「トゥー・ブラザーズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「トゥー・ブラザーズ」解説
この解説記事には映画「トゥー・ブラザーズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
トゥー・ブラザーズのネタバレあらすじ:起
1920年代、まだフランスの植民地だった頃のカンボジア・アンコール。至るところ緑が生い茂っているジャングル奥地の荒れ果てた寺院跡で、双子のトラが産声を上げました。活発な兄のクマルと大人しめな弟のサンガは両親のもとですくすくと成長していきましたが、そんなある日、英国人の冒険家で狩猟家のエイダン・マクロリー(ガイ・ピアース)がジャングルにやってきました。マクロリーは長年アフリカのサファリで象を狩り、ロンドンの上流階級に象牙を売ってきたのですが、顧客のニーズが象牙からアジアの仏像に移りつつあることを察知したマクロリーは寺院跡から仏像を盗掘しようとしているのです。マクロリーは現地で偶然にもトラの一家と出くわし、父トラを撃ち殺してクマルを捕獲、近くの村へ連れていきました。
トゥー・ブラザーズのネタバレあらすじ:承
マクロリーは村でトラ退治の英雄として祭り上げられ、村長の美しい娘ナイ=レア(マイアン・レー)に恋をしました。しかし、盗掘が発覚したマクロリーは地元の当局に逮捕され、クマルは村長によってサーカス団へ売り飛ばされました。程なくして、フランス本国から派遣されている行政官ユージン・ノルマンダン(ジャン=クロード・ドレフェス)がマクロリーに取引を持ちかけ、釈放と引き換えにトラを捕まえてくるよう依頼しました。かねてからジャングルに観光道路を開いて本国から観光客を誘致し、手柄を立てての出世を目論んでいたユージンは、地元の有力者への貢ぎ物としてトラを献上しようと考えていたのです。引き受けたマクロリーはジャングルに罠を張り、サンガと母トラを捕まえようとしましたが、母トラの機転により逃げ出した親子トラは離れ離れになって逃走、やがてサンガはユージンの息子ラウール(フレディ・ハイモア)に拾われました。
トゥー・ブラザーズのネタバレあらすじ:転
サンガはラウールと生活をともにするうちに、人間の世界に次第に溶け込んでいきました。しかしそんなある日、サンガはノルマンダン家のペットの犬を噛み殺してしまい、泣き叫ぶラウールの懇願もむなしくサンガはラウールから引き離され、地元有力者の元に献上されました。有力者は慰みにとサンガを戦闘本能を高めた果たし合い用のトラに調教させ、一方のクマルもサーカス団でしつけられていくうちに野性的本能を失いつつありました。そして1年後。クマルのいるサーカス団を有力者の執事が訪れ、有力者がトラ同士の果たし合いを企画しており、相手役のトラがどうしても必要だからクマルを譲ってほしいと申し出てきました。団長は申し出を受け入れ、有力者の前に引き出されたクマルとサンガは果し合いをさせられることとなりました。しかし、対峙するうちに、2頭のトラは互いを忘れかけていた実の兄弟であることに気付き、果し合いをやめて再会の喜びを分かち合いました。
トゥー・ブラザーズの結末
ラウールが「あれはサンガだ!」と大喜びするなか、クマルとサンガは揃って有力者の元を逃げ出しました。周囲が騒然となるなか、ユージンはマクロリーを呼び出してトラ兄弟の始末を依頼、マクロリーをリーダーとする討伐隊が編成されました。翌日、ユージンやラウールも討伐隊に同行し、ガソリンを積んだトラックはトラを探しに出発しました。マクロリーはラウールに「人間の世界に慣れ過ぎたトラは野性では生きていけないから殺すしかない」と説明、やがて一行はトラ兄弟を発見、マクロリーはクマルと、ラウールはサンガと再会を果たしました。ジャングルに火が放たれるなか、ラウールはトラ兄弟にもう二度と人間の世界には行ってはいけないと語り掛け、トラ兄弟は火の海を越えて走り去りました。やがて母トラと再会を果たしたクマルとサンガは、ジャングルの奥底へと消えていきました。
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