王立宇宙軍 オネアミスの翼の紹介:1987年日本映画。架空の王国であるオネアミス王国を舞台に、主人公のシロツグ・ラーダットが人類初の宇宙飛行士に挑戦する。エヴァンゲリオンで有名なガイナックス初期の作品。音楽は坂本龍一、主人公の声を森本レオが担当するなど非常に豪華な製作陣・キャストで製作された。
監督:山鹿博之 出演:森本レオ(シロツグ・ラーダット)、弥生みつき(リイクニ・ノンデライコ)、村田彩(マナ)、曽我部和恭(マティ)、大塚周夫(グノォム博士)、内田稔(カイデン・ル・マシーレ)、ほか
映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」解説
この解説記事には映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
王立宇宙軍 オネアミスの翼のネタバレあらすじ:起
幼少の頃からジェット機で空を飛ぶことに憧れるシロツグだったが、大人になり、実際に入隊したのは名ばかりで宇宙には行くことのない宇宙軍だった。ダラダラとした張り合いのない惰性の生活を送る毎日だったが、ある日、歓楽街の片隅で献身的に布教活動をしているリイクニという女性と出会う。
翌日、もらったビラを手掛かりにリイクニの家を訪れ、彼女のあまりに真っ直ぐな倫理観と質素な生活に、自分にはない純粋さを感じて惹かれる。戦争をしない軍隊である宇宙軍は素晴らしいと言うリイクニの一言を機に、次第にシロツグの言動が一変し、同僚たちの反対を押しのけて宇宙飛行士に志願する。
シロツグは宇宙飛行士になるための過酷なトレーニングメニューを死にもの狂いでこなしていくも、宇宙軍は打ち上げの失敗を繰り返してばかりだった為、相棒のマティはシロツグの身を心配していた。有人人工衛星、ロケット開発のスペシャリストは頑固で頼りにならない老人たちの集まりだったが、彼らの指揮を執るグノォム博士だけは、シロツグに対して常に紳士的だった。
王立宇宙軍 オネアミスの翼のネタバレあらすじ:承
シロツグは人類初の宇宙飛行士を目指す男としてマスコミの取材を受けるようになって有名になり、シロツグの笑顔の写真が新聞などを埋め尽くした。シロツグはマティと露店街を歩きながら自分自身を正義だと思うかどうか?について語っていると、通りの向こう側に乳母車を押している老婆がピストルを向けて笑いかけてくる。
二人は驚いて路地を縫うように必死に逃げる。なんとか逃げ切れたと思い二人は別れます。そして、一人になり安心して休んでいる所を老婆の運転するブルドーザーが迫ってくる。ブルドーザーの追走から必死に逃げるシロツグは、袋小路に追い詰められます。追い詰め、勝利を確信した老婆の隙を逃さず軍剣を握りしめ、迫るブルドーザーに飛び乗り、攻撃を仕掛ける事でうろたえる老婆に軍剣で突き刺し、とどめを刺したのであった。敵と戦った疲労と助かった安堵感の為に、その場で眠ってしまった。
王立宇宙軍 オネアミスの翼のネタバレあらすじ:転
翌朝になって宇宙軍に戻るも、気持ちの整理がつかぬまま、ロケット開発は進み、完成間近の最終段階のテストに入った。殺人の罪悪感にさいなまれるシロツグは、再びリイクニの家を訪れる。家にはマナしかいなくて、リイクニの帰りを待つことにした。
雨の中、リイクニが帰ってきて、濡れた服をカーテンの影で見えないように着替えていると、シロツグはカーテンを開けて彼女に思いを強引に伝えようとするが、抵抗された末に頭を鈍器で殴られ、気を失った。翌朝、リイクニに謝るシロツグであったが、殴った自分が悪いと逆に謝られてしまう。そんな二人のやり取りに、普段無口なマナの笑顔がシロツグを慰めた。
王立宇宙軍 オネアミスの翼の結末
ロケット打ち上げの当日、鏡の前で整髪をするシロツグの顔にもはや迷いはなかった。列車に乗ってロケットの打ち上げ地点まで移動するシロツグを、遠くからリイクニが見送った。ロケットの発射台で最終チェックを行うパイロットのシロツグと技術者たち。しかし、打ち上げの寸前になって、敵国が攻めてきたとの知らせを受ける。もうすぐここは戦場になるため、速やかにロケットから離れて避難してくれと言われ、ロケットの打ち上げを泣く泣くやめようとする将軍と宇宙軍のスタッフ達であるが、シロツグの「たとえ自分一人になっても飛びたい」という叫びに、宇宙軍は再び打ち上げに向けて準備を再開し始める。
戦車の砲撃や戦闘機の飛行音、銃撃戦の音が轟いている中、ついにロケットが打ち上げられ、地面や建物が見る見るうちに小さくなっていく。戦闘中の軍人たちもロケットの飛び立つ姿に一瞬目を奪われた。ロケットは無事に大気圏を越え、打ち上げは見事に成功する。歓喜する宇宙軍の面々の中、将軍とマティはガッチリ手を握り合った。
切り離されて人工衛星となったロケットのコクピットから見える地球の光景に、落ち着いた口調でシロツグが祈りのように語り始める。やがて人工衛星が地球に帰還するために軌道の角度を変えて、大気圏に突入していく場面で物語は幕を閉じます。
以上、映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」のあらすじと結末でした。
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