GANTZ:O(ガンツオー)の紹介:2016年日本映画。ある日加藤は通り魔に刺し殺されてしまう。死んだはずの彼が辿りついたのは黒い球体が置かれたどこにでもある普通の部屋だった。死んだはずの人間達が謎の星人と壮絶な死闘を繰り広げる……。奥浩哉先生が週刊ヤングジャンプで2000年から13年間連載し、累計発行部数2100万部を売り上げた漫画「GANTZ」でシリーズ最凶ミッションと言われ、原作ファンでも一番人気の高い大阪ミッションの完全3DCG映画です。
監督:川村泰 声の出演:小野大輔(加藤勝)、M・A・O(山咲杏)、郭智博(西丈一郎)、早見沙織(レイカ)、池田秀一(鈴木良一)、ケンドーコバヤシ(岡八郎)、レイザーラモンRG(室谷信雄)、ほか
映画「GANTZ:O(ガンツ:オー)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「GANTZ:O(ガンツ:オー)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
GANTZ:O(ガンツ:オー)の予告編 動画
映画「GANTZ:O(ガンツ:オー)」解説
この解説記事には映画「GANTZ:O(ガンツ:オー)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
GANTZ:O(ガンツオー)のネタバレあらすじ:起
東京の交差点で鬼のような異形と黒スーツを着た青年が睨み合っていた。他にも禿げたおじさんや綺麗な女性も黒スーツを着て一緒に戦っている。決死で黒スーツの青年は鬼に立ち向かい、なんとか鬼を倒す事に成功する。が、青年はそこで死んでしまった。ある日、高校生の加藤は弟の誕生日ケーキを買って帰路についていた。弟に電話をかけ、わざとを忘れたフリをする。そんな駅で「通り魔だ!」と叫ぶ声が。倒れている人を見つけた加藤は助けようとするが、加藤は通り魔に刺し殺されてしまった。しかし死んだと思っていた加藤は謎の部屋で目を覚ます。目の前には綺麗な女性と禿げたおじさんが、部屋にはやくざ風の男と中学生くらいの男の子が居た。状況説明を求める加藤だが、中学生の西が途中で騒ぎだしたやくざ風の男を謎の銃のような武器(Xガン)で殺してしまう。唖然とする加藤をよそに、黒い球体に字が浮かぶ。黒い球体は「GANTZ(ガンツ)」と言うらしく、GANTZは「ぬらりひょん」を倒せと文字を表す。話しについて行けない加藤はレイカという女性と鈴木というおじさんにスーツを着ろと急かされ、着替え終わった直後、転送されてしまう。四人が転送された先は大阪だった。もう既に崩壊状態の大阪の街で向かってくる妖怪のようなものと交戦する。倒した一行は自分たちと同じように黒いスーツを着た人々に出会う。関西弁をしゃべる大阪チームは圧倒的な強さで敵を倒して行き、レイカや鈴木は「彼らに任せよう」と大阪チームを頼りにしてしまう。その後、加藤は鈴木にゲームのシステムを教えてもらい100点を取れば1.強い武器をもらえる。2.死んだ人間を蘇らせる。3.記憶を消されて元の世界に帰る。ことを知る。鈴木に「待っている人に連絡したら?」と小銭を渡された加藤は家で待つ弟に電話する。素っ気なく返す弟にも「必ず帰るから」と加藤は告げる。電話を切った加藤は叫び声を聞きつける。その方へ向かうとスーツを着ていない一般人も妖怪に攻撃されており、誰も助けない状況をじっとしていられないでいた加藤は、決死の覚悟で妖怪を倒した。それを目撃していた大阪チームの杏は加藤を「ギゼンシャ星人」と呼び、「面白いからついて行くわ」と加藤と行動をともにする事に。そして杏が見かけたという老夫婦と子供を助けに向かう。
GANTZ:O(ガンツオー)のネタバレあらすじ:承
向かった先には強い妖怪が老夫婦と子供を狙っており、加藤は救出すべく立ち向かう。勝てないと見込んだ杏はその場を立ち去ろうとするが、どうしても見捨てておけず戻って来、加藤を助けようとする。しかし杏は妖怪に捕まってしまい、加藤はなんとかして星人転送用の武器(Yガン)を妖怪に向け放ち、辛勝する。なんとか生き延びた杏は加藤の育ちを聞き「じゃあお互い死なれへんな」と自分の待っている家族の事を話す。一方、大阪の川に牛の頭に蜘蛛の体を持った大きな牛鬼が現れる。それに向かうようにして透明な何かが音を立てて歩き始める。正体は巨大なロボットだった。二つは激しい戦いを繰り広げ始める。その頃、加藤は鈴木とレイカのもとに戻ってくる。二人は自衛隊に怪しまれていた。そんな所に天狗の妖怪が現れる。自衛隊は天狗を撃つが、全く効いておらず、天狗に無惨にも殺されてしまう。加藤は天狗にYガンを放ち捕えるが、天狗はその拘束から抜け出してしまう。どうしようもなくなった四人の前に大阪チームで100点取った島木と室谷が現れる。二人ともXガンより大きくて強力なZガンを持っており、天狗に向けて撃つ。天狗が居た場所は血溜まりになるが、天狗はまだ生きていた。室谷はZガンを連射するが、天狗はそれに抗い次第に倒れなくなってしまう。その天狗に室谷は捕まり地面に握りつぶされそうになり、スーツの青白い光が消え、液体が出てくる。室谷もXガンを天狗に放つ。少しのタイムラグで天狗は頭部をなくし絶命するが、室谷も天狗の手の中で死んでしまっていた。その後、小さな老人のような妖怪が現れる。GANTZが表した「ぬらりひょん」だった。島木はぬらりひょんに斬り掛かるが、ぬらりひょんは小さな子供サイズに4等分に分かれてしまっただけだった。ぬらりひょんは天狗の死体を見て首を傾げており、島木はその隙に後ろから斬り掛かるものの全てかわされてしまう。次に島木はぬらりひょんを締め付けようとスーツのパワーを上げ捕まえるが、ぬらりひょんは女性の裸に姿を変え、大量に分裂し、島木を閉じ込めてしまった。女性の体の集合体で巨大な女性の形をしたぬらりひょんは島木の頭だけを吐き出した。加藤は他の人には離れるよう言いぬらりひょんに立ち向かっていくが、捕まってしまう。しかしその腕は切断され、杏の隣にステルス機能で隠れていた西が現れる。杏は加藤を助けに行くが、西は気にせずZガンを向けぬらりひょんを跡形もなく潰した。
GANTZ:O(ガンツオー)のネタバレあらすじ:転
なんとか逃げ出した加藤と杏だが、次の瞬間、血溜まりの上に角の生えたヤギの頭蓋骨をかぶったぬらりひょんが現れる。西はステルス機能で隠れようとするが消えた直後、右手を切られ現れる。一方、牛鬼と戦っていた巨大ロボットは倒れるが、中の人物は抜け出し牛鬼にとどめを刺す。杏はそれを見て「岡」と呟く。岡は7回100点を取っていた男だった。ゴツいパワードスーツを着た岡はぬらりひょんと橋の上で相対し、戦い始める。岡はぬらりひょんの頭を切り落とし、手のひらについたXガンで木っ端微塵にしていく。加藤や杏、レイカは倒せたと思い岡に近づくが、岡は終わっていないと言う。ぬらりひょんは元の老人の姿で現れ、また岡と戦い始める。戦って行くうちにぬらりひょんは岡のスーツの形を真似、岡のマスクが破られ、パワードスーツが倒れる。しかし岡はスーツを脱ぎ捨てぬらりひょんの腹部を刺していた。そのまま頭まで切り、ぬらりひょんの腹から頭までまっ二つに割れてしまう。「やっぱり意識の外からの攻撃か」と言った岡は立ち去ってしまう。加藤はぬらりひょんを倒そうと近づくがぬらりひょんの体から何か出てきて、小さな玉のようになって四方に飛び散る。加藤は鈴木にかばわれ、鈴木はスーツの効果を失ってしまう。そしてぬらりひょんはゴツい筋肉に背中から骨を生やした形態へと変化する。ぬらりひょんは加藤に「後で相手してやる」と岡を探しに行った。杏は今のうちに逃げようと提案するが、加藤は戦うつもりだった。加藤、杏、レイカは話し合った末、加藤が囮になり、他の二人がぬらりひょんを狙撃するという作戦を立てる。杏は加藤に「死んだらあかんよ」「生き残ったら四人で一緒に住もう!君の弟と、うちの息子と、君とうちで」「守る。君を死なせへん」と無理矢理約束をし、狙撃場所に向かう。
GANTZ:O(ガンツオー)の結末
しばらくして、大きい物音や爆発音が聞こえてくる。そして加藤が振り返ると岡の頭を持ったぬらりひょんがいた。加藤はぬらりひょんに額を爪でトンッと指され、慌てて問う。「なぜ俺たちはお前たちと殺し合っているのか」と。ぬらりひょんは「神の存在を感じるか」「神は絶対の力を持つ存在」「この世はそのような物が作り出したもの」「災害と同じと思っていい」「あきらめるほかないのだ」と言い放つ。その瞬間、ぬらりひょんの胸に穴があく。続けてレイカと杏は発砲し、ぬらりひょんはズタボロの状態になる。加藤は後ろにあったZガンを取ろうと振り返り走り出すがその時、ぬらりひょんの目から出る光線で両足を切断されてしまう。ぬらりひょんはレイカや杏の位置を把握しているわけではなく、ただ闇雲に光線を放ち続けていた。足を失った加藤だが、諦めずに這ってZガンを手に入れ、構える。がしかし加藤はぬらりひょんに気付かれ狙われてしまう。その時、杏がXガンを連射しながらぬらりひょんに向かっていった。そしてぬらりひょんの光線に当たった杏は上半身と下半身に分かれてしまう。絶体絶命の加藤だが、その時、バイクに乗った西がガンツソードでぬらりひょんの頭を切り裂いた。加藤はその隙にZガンを連射し、やっとぬらりひょんを倒した。そして加藤たちはあの部屋に戻り、点数が発表される。加藤は100点だった。鈴木もレイカも「記憶を消されて解放される」を勧めるが、加藤の答えはもう既に決まっていた。杏は散らかった部屋で目を覚ます。死んだと思っていた彼女の前には「かとうちゃ(笑)100てん」と表示されているGANTZがあった。一方東京の加藤は生き返ったのか不審に思う。そんな三人に呆れて西は玄関から帰ってしまう。普通に帰れる事を知った加藤も制服を持って急いで部屋を後にした。鈴木とレイカは話す。まさか加藤が戻ってくるとはと。実は加藤は以前も一緒に戦っており、鬼の星人の時に死んでしまった青年と仲が良かったのだった。レイカは加藤のように「玄野」を生き返らせる事を誓う。
以上、映画GANTZ:O(ガンツオー)のあらすじと結末でした。
続いて、より詳細なネタバレあらすじを解説します。
「GANTZ:O(ガンツ:オー)」感想・レビュー
-
原作の脇役を主役に配置し、主役を端役にするという大胆な構成だけでも度肝を抜かれます。ストーリーを原作の最初から表現したわけではなく、途中の大阪編を切り取ったものなのに、こうも見事にあの特殊な世界観を表現できるのか、原作ありきの映画作品の作り方の手本のような作品です。
とにかく読者が「観たい」と思うもののの集約の仕方が絶妙としか言いようがないです。映画独特のストーリー展開もありましたが、またそれが全く原作の世界観を損なってないので満足できました。
ファンはもちろん楽しめますが、ファンでない人にも興味深いし、クリエイターを目指す人にも勉強になる映画だと思います。
原作である漫画は以前に実写映画化されました。その評価は私の中では最悪でしたが、この映画は違います!予告編を見ても分かりますが、CGの出来が素晴らしいとの一言。昔のCG技術だと素早い動きやキャラの表情に作り物の違和感を覚えたものですが、この映画はそんな事はありません。戦闘でもヌルヌル動くし、キャラの表情も現実の人間と遜色ありません。一瞬、これ実写?と感じるくらいです。
この映画の元になっているエピソードは原作でも人気のエピソードです。原作ではもちろんまだ続きがありますし、映画の終わり方を見ても続編を作れるような終わり方になっています。評判も凄く高い作品ですし、私は続編が製作される事を切に願っています!続編も絶対に面白いと感じさせてくれる映画でした。