リトル・マエストラの紹介:2012年日本映画。石川県の田舎町を舞台にした作品で、有村架純演じる自称天才少女指揮者が過疎化が進む町のアマチュアオーケストラ楽団の指揮を執ることになり、コンクールを目指して奮闘する姿を描いた青春ドラマです。
監督:雑賀俊郎 出演者:有村架純(吉川美咲)、釈由美子(三村みどり)、蟹江敬三(荒沢源次)、篠井英介(大野岩雄)、筒井真理子(井坂洋子)ほか
映画「リトル・マエストラ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リトル・マエストラ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リトル・マエストラの予告編 動画
映画「リトル・マエストラ」解説
この解説記事には映画「リトル・マエストラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リトル・マエストラのネタバレあらすじ:起
日本海に面する石川県志賀町福浦。かつて栄えたこの港町も近年は過疎化や高齢化に悩み、町もすっかり寂れてしまっていました。そんな町の数少ない娯楽は、数十年の歴史を誇る、町民によるアマチュアオーケストラ楽団でした。しかし、指揮者である吉川(沼田爆)の急死と役所からの援助打ち切りによって今や楽団は存続の危機にさらされていました。そこで、楽団メンバーのひとり、みどり(釈由美子)は吉川には天才的な指揮者の素質を持った孫娘がいるということを聞かされていたことから、楽団再建を彼女に託そうと考え、冬休み限定という条件で呼び寄せます。しかし、荒沢勝(松本利夫(EXILE))と共に迎えに行ったみどりの目の前に現れた吉川の孫・美咲(有村架純)は、髪を染めた今時のギャルでしかも落ちこぼれ、天才指揮者というのも吉川の真っ赤な嘘であり、美咲はせいぜい高校のブラスバンド部の指揮しかしたことがなかったのです。
リトル・マエストラのネタバレあらすじ:承
途方に暮れたみどりでしたが背に腹は代えられず、美咲の髪を黒く染めさせて清楚な恰好と振る舞いをさせ、無理やり天才少女指揮者に仕立てることにします。しかし、練習に立ち会った美咲は技術からして酷い演奏に驚愕しますが、事実を伝えることはできず、とりあえず当たり障りのない指導をしてやり過ごします。しかしある日、練習場に美咲のブラスバンド部の部員から電話がかかり、美咲の正体が発覚してしまいます。もはや信用を完全に失った美咲は逆ギレし、メンバー一人ひとりのダメ出しをぶちまけると「ここに本当の音楽なんてない!」と言い放ってしまいます。
リトル・マエストラのネタバレあらすじ:転
美咲は町を離れることが決まり、楽団からは一人、また一人とメンバーが去っていき、解散は時間の問題でした。しかしティンパニ担当のタツ爺(前田吟)だけは美咲の唯一の味方でした。すっかり困り果てていたみどりにタツ爺が助け舟を出し、みどりは帰りのバスに乗り込もうとしていた美咲を引き留めます。美咲の一家は生粋の音楽一家でしたが、美咲だけが何の楽器もできず、それでも音楽が好きな美咲にできることは指揮者の役目でした。それでも美咲はブラスバンド部の部員からバカにされ続け、再起をかけてこの町になってきたのです。美咲はみどりと共にもう一度立ち上がる決意をします。
リトル・マエストラの結末
美咲は、楽団の得意曲であるエルガーの「威風堂々」の楽譜を作曲家からの手紙だとして、メンバー一人ひとりに各人のパート譜を手渡していきます。離れていったメンバーも次々と楽団に戻り、一致団結した楽団はコンクールに向けて猛練習に励みます。そして迎えたコンクール当日、しかしこの日は楽団メンバーで高校生の大野(上遠野太洸)が所属するバスケットボール部の試合日でもありました。大野と祖父の岩雄(篠井英介)はコンクールを辞退、バスケ部を優先します。一方、コンクール本番を直前に控えていた楽団でしたが、大野の高校バスケ部の応援団を乗せたバスが落石で立ち往生したとの報が流れます。楽団はコンクールを放棄、大野のバスケ部の応援に向かいます。大野のチームは劣勢でしたが、間に合った楽団はテレビカメラの前で「威風堂々」を演奏します。結局試合は負けに終わりましたが、楽団の演奏は思わぬ反響を呼び、以降はオファーが殺到するようになっていました。役目を終えた美咲は、楽団の皆の演奏に送られ、指揮棒を振りながら去っていきました。
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