おもひでぽろぽろの紹介:1991年日本映画。スタジオジブリ作品。田舎暮らしに憧れる東京育ちの女性が、田舎の農家にホームステイをする中で、自分の幼い頃の記憶を回想し、未来への一歩を踏み出そうとする物語。原作の漫画をスタジオジブリがアニメーション作品として製作。2016年には北米にて英語吹替版が公開され、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」で知られるデイジー・リドリーが主役を演じた。
監督:高畑勲 声の出演:今井美樹(タエ子)、柳葉敏郎(トシオ)、本名陽子(小学5年生のタエ子) ほか
映画「おもひでぽろぽろ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「おもひでぽろぽろ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
おもひでぽろぽろの予告編 動画
映画「おもひでぽろぽろ」解説
この解説記事には映画「おもひでぽろぽろ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
おもひでぽろぽろのネタバレあらすじ:起
ある夏の日、27歳のOLである岡島タエ子は勤務先で休暇を取り、姉の夫の親戚の農家に2度目の滞在をさせてもらうことになります。電話で母親から結婚の催促がかかるものの今のタエ子には興味がなく、彼女は胸を弾ませて目的の農家へと向かいます。寝台特急に乗ったタエ子は、自分が東京生まれの東京育ちだったために、夏休みに田舎へ遊びに行くというクラスメイトが羨ましかったことを思い出します。タエ子はその当時小学5年生。少しわがままで算数が苦手な普通の女の子でした。電車を乗り継いで最寄りの駅へ向かったタエ子は、農家の跡取り息子で元サラリーマンのトシオと出会います。トシオの運転する車で目的地の農家に着いたタエ子は早速、紅花摘みなどの農作業を手伝います。
おもひでぽろぽろのネタバレあらすじ:承
タエ子はそれからというもの、事あるごとに小学5年生の自分の記憶を振り返ります。当時美大生だった長女と高校生だった次女との喧嘩や、温泉旅行でのぼせて倒れてしまったこと、珍しかったパイナップルを初めて食べた時のこと、口数の少ない父親から初めて殴られた時のこと、文化祭のタエ子の演技を見た芸能関係者がスカウトをしに来たが父から猛反対されたこと、そして初恋相手のヒロのこと。思い出していく中で、タエ子は農家の暮らしにさらに魅力を感じるようになります。
おもひでぽろぽろのネタバレあらすじ:転
ある日、タエ子はトシオの祖母からトシオとの結婚話を持ち掛けられます。あまりに急なその発言に驚いてしまったタエ子は家を飛び出します。トシオに惹かれている自分と、そんな自分に自信が持てない気持ちが入り交じり、タエ子は混乱します。そんな時、車に乗ったトシオが現れ、トシオはタエ子を助手席に乗せます。そしてタエ子はトシオに、幼い頃に転校して来た「あべくん」の話をします。あべくんは家が貧しく言動が不潔だったため、クラスメイトから嫌われていました。タエ子はそんな彼を嫌がることなく接していましたが、あべくんはタエ子に対して不良少年のように振舞っていました。ある夕時、タエ子が母親と商店街を歩いていると、あべくんとその父親に遭遇します。タエ子を見たあべくんはポケットに手を突っ込み、唾を吐き捨てながら歩き始めますが、父親から叱られてしまいます。しばらくしてあべくんがまた転校することになりますが、タエ子とだけはお別れの握手をしないまま行ってしまったのです。タエ子はそのエピソードを、気を落とした出来事として話したのですが、トシオからあべくんが握手をしなかったのはタエ子のことが好きだったからなのではないかと言われます。
おもひでぽろぽろの結末
トシオと話したことで元気を取り戻したタエ子は民家に戻り、そして東京へ帰る日になりました。タエ子はトシオの祖母に結婚の返事をしないまま電車に乗り、世話になった農家の人々に別れを告げます。電車の中で幼い頃の記憶が蘇ったタエ子は、大きな力に突き動かされるように公衆電話へ駆け込み、トシオの家に電話をかけます。そして急いで戻ると、そこには迎えに来たトシオの姿が。タエ子はトシオとの結婚を決意したのです。車に乗って走り出した二人の後姿を、過去の思い出だったタエ子とクラスメイト達は少し寂し気に見送るのでした。
27歳のタエ子が小学5年生のタエ子を思い出しながら話が進んでいったので、私も小学生時代のことを思い出してしまいました。自分をみつめなおす良いきっかけになるような映画だと思いました。心の旅をしたいときに見ると良いと思います。