映画「サンゲリア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サンゲリアの紹介：1979年イタリア,アメリカ映画。ニューヨーク湾を漂流するクルーザーを捜索する警官が襲われ、襲ったゾンビ男は海の中へ逃げてしまいました。クルーザーの持ち主である女性アンの父親はカリブ海のマトゥール島へ行ったまま行方不明でした。アンは新聞記者のピーターと一緒にカリブ海のマトゥール島へと向かいます。島で見たものはブードゥー教によって蘇えった死体たちでした・・・という話のイタリアを代表するゾンビ映画です。
監督：ルチオ・フルチ 出演者：イアン・マカロック（ピーター・ウエスト）、ティサ・ファロー（アン・ボールズ）、リチャード・ジョンソン（デビッド・メナード医師）、オルガ・カルラトス（ポーラ・メナード夫人）、アル・クライヴァー（ブライアン・ハル）ほか
この解説記事には映画「サンゲリア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニューヨーク湾に1艇のクルーザーが漂流していました。このクルーザーを捜索するために警官が乗り込みました。捜索していると全身腐敗したゾンビ男が現れ一人の警官に噛み付きました。もう一人の警官はゾンビ男に何度も発砲しましたが海へ飛び込んで逃げられてしまいました。事件として報道され、クルーザーの持ち主の女性アンも調べられました。同時にこの事件に興味を持った新聞記者ピーターがアンに近づきました。アンの父親がカリブ海のマトゥール島へ行った後、島で奇病に冒されて島を出れないという手紙を最後に消息不明になっているということでした。そこでアンと新聞記者のピーターに加えバカンス中のカップルと共にマトゥール島へと向かいました。途中海中を撮影したいというカップルはサンゴ礁の海に潜りました。するとサメが現れて大慌てすると同時に海の中からゾンビが現れました。サメとゾンビが格闘している間に船に戻り、再びマトゥール島へと向かいました。
島に着くとそこでは、父親の親友のメナード医師が入る診療所に奇病に犯された島民が次々運ばれで大変な状況でした。そして死んだ島民はブードゥーの呪いによって蘇えり、起き上がったとこを頭を撃ちぬいて射殺していました。島にやってきた4人を快く迎え入れたメナード医師にアンの父親は奇病に冒され死んだことを知らされました。一方島では、蘇えったゾンビが診療所に迫ってきていました。島から出たがっていたメナード医師の妻ポーラは自宅のシャワーから出たところをゾンビに襲われ、目を串刺しにされ殺されてしまいました。
ポーラが自宅でゾンビ達に殺され食われている光景を目にした4人は一旦診療所に戻ることにしました。しかし400年前のスペイン兵士の墓から大量のゾンビが蘇っていました。診療所へ向かう途中カップルの女性スーザンがゾンビに噛まれ殺されました。診療所に着くとそこはゾンビだらけでした。メナード医師も看護婦もゾンビに食われていました。ピーターら3人は火炎瓶と銃でゾンビに立ち向かいましたが、無理と見て逃げる時にカップルの男性のブライアンがゾンビとなったスーザンに噛まれてしまいます。ピーターがスザーンを撃ち殺して3人はクルーザーに乗り込みました。
一路ニューヨークを目指し出発した3人でしたが、途中でブライアンは死んでしまいます。ニューヨークが近づきラジオをつけると、街中ゾンビだらけの放送が聞こえました。そしてたどり着いたニューヨークのブルックリン橋の上には大量のゾンビが居ました。ピーターとアンがマトゥール島へ行っている間にニューヨークがゾンビだらけになっていたのです。
ニューヨークの湾内で漂流中のクルーザーから腐乱した男が警察官に襲いかかった。クルーザーの持ち主の娘と新聞記者は娘のいる島へ向かう。その島では死者がゾンビとして甦り噛まれた者もゾンビ化していた。何故、ゾンビ化するかは不明。そこではブードゥー教の音楽が聞こえるがそれが原因かは定かではない。
兎に角、ウジやミミズがたかったゾンビなどグロテスク極まりない。命からがら島を脱出した新聞記者と娘をニューヨークで待ち受けていたのはゾンビだらけと化した街だった…。ルチオ・フルチの代表作といえるだろう。また駄作が少なくないフルチの映画にしては上出来といえるだろう。
眼球串刺しといった残酷描写もありスプラッター映画のファンにとっては見どころもあると思う。このあともフルチは「地獄の門」「ビヨンド」そして筆者お気に入りの「墓地裏の家」などを量産する。個人的にはしょーもないSFタッチの「SF/コンクエスト魔界の制圧」や「未来帝国ローマ」といった駄作を面白がって観ているのだが…。