グミ・チョコレート・パインの紹介:2007年日本映画。大槻ケンヂの同名小説を盟友ケラリーノ・サンドロヴィッチが映画化した作品です。冴えない高校生がアンダーグラウンドなロックや憧れの同級生との出会いなどを経験していくストーリーです。
監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 出演者:石田卓也(大橋賢三)、黒川芽以(山口美甘子)、森岡龍(川本良也(カワボン))、金井勇太(小久保多久夫(タクオ))、大森南朋(現在の大橋賢三)ほか
映画「グミ・チョコレート・パイン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「グミ・チョコレート・パイン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
グミ・チョコレート・パインの予告編 動画
映画「グミ・チョコレート・パイン」解説
この解説記事には映画「グミ・チョコレート・パイン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
グミ・チョコレート・パインのネタバレあらすじ:起
2007年。会社をリストラされて東京郊外の実家へ帰ってきた大橋賢三(大森南朋)は、放ったらかしにされていた手紙の山の中に、差出人の名が「山口美甘子」と書かれた一通の手紙を見つけます。その中身はただ一行だけ「あなたのせいなのだから」と書かれていました。その手紙は、賢三の高校時代の同級生で憧れの女性だった美甘子からのものでした。賢三はかつての親友だったカワボン(マギー)やタクオ(甲本雅裕)らから、美甘子が1年前に自殺していたことを知ります。いつしか賢三は、かつての冴えなかった頃の自分に思いを馳せていました。
グミ・チョコレート・パインのネタバレあらすじ:承
1986年。当時高校2年生だった賢三(石田卓也)は、親友のカワボン(森岡龍)、タクオ(金井勇太)と共に悶々とした青春時代を過ごしていました。賢三らは空しい自慰行為に耽り、三人で酒を飲みながらアンダーグラウンドなロックを聴き、B級映画などのサブカルチャーに傾倒し、何気ない普通の日常を過ごす同級生を「俺はあいつらとは違う」などとひねくれ目線で見下しながらも、実のところ何をすればいいのか全くわかっていない日々を過ごしていました。賢三はクラスメイトの美少女・美甘子(黒川芽以)に淡い想いを抱いていましたが、どうしても想いを伝えることが出来ずにいました。
グミ・チョコレート・パインのネタバレあらすじ:転
ある日、薄汚い映画館に賢三は偶然にも美甘子を見かけ、何と会話にこぎ着けることに成功します。賢三は美甘子とは好きな映画のジャンルなどが似通っており、彼女もまたクラスメイトを疎ましく思っていたことから、美甘子は自分と同じ側の人間じゃないかなと感じ始めます。やがてすっかり打ち解けた賢三に美甘子は「人生は“グミ・チョコレート・パイン”だと思うんだ。グーでかったらグミ、チョキで勝ったらチョコレート、パーで勝ったらパイン。前に進める数が違うでしょ。じゃんけんで勝ち負けしてるうちに、どんどん遠くに行っちゃう人と、全然前に進めないヒトと、差はどんどん開いて行くの。そう考えると何かあせらない? 自分は一歩も前に進んでいないのにさ」と心境を語りました。
グミ・チョコレート・パインの結末
ある日、賢三は意を決して、周囲の連中を見返すためにカワボンやタクオとバンドを組むことを決意、雑誌のメンバー募集で加わったオタクの山之上(柄本佑)と共に初ライヴへ向けて準備を開始します。しかし、美甘子は次第に不登校がちになり、遂には校長室に呼び出され、退学処分を受けてしまいます。学校に黙って週刊誌でグラビアを披露したのが原因で、美甘子はそれ以降はに有名監督にスカウトされ、次々と映画の出演が決定し、本格的に女優への道を歩むことになります。賢三は彼女への想いを伝えられず、結局は彼女と疎遠になってしまいます。それから時は流れた2007年、賢三は自殺に至るまでの美甘子の足跡を辿ろうと歩き回り、そこで賢三に謝りたいと言い出した山之上から証言を得ます。山之上は実は、自殺直前の美甘子から賢三宛の手紙を三枚託されていたのですが、賢三と美甘子の関係に嫉妬していた山之上は一枚しか送付していなかったのです。他の二枚には賢三へのお礼の言葉が綴られており、賢三との出会いに励まされてここまでやってこれたということが書かれていました。賢三はそれを知って、少しだけ一安心しました。
以上、映画「グミ・チョコレート・パイン」のあらすじと結末でした。
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