スパイダーマン:ホームカミングの紹介:2017年アメリカ映画。スパイダーマンシリーズでは初のマーベルコミックのクロスオーバー作品で、マーベル・シネマティック・ユニバースの16作目。トニーから子ども扱いされていることに嫌気がさし、アベンジャーズの仲間入りを目指して強くなろうとするピーターがたくましく描かれる。シビル・ウォー後、トニー・スタークより贈られたスパイダーマンのハイテクスーツも見所。アベンジャーズとチタウリの戦いで破壊されたニューヨーク。解体工事を委託されていたエイドリアンの会社は当局より仕事を取り上げられる。腹を立てたエイドリアンはチタウリが残した兵器の残骸から密かに兵器を開発。一方、ピーターはトニー・スタークよりアベンジャーズへの再招集がかかる日を待ち、街のパトロールを続けていた。ある日、ATM強盗に遭遇したピーターは果敢に立ち向かうが、これまでに見たこともない強力な武器を目にする。トニーに認めてもらいたいピーターはこの兵器をめぐり1人で追跡を開始する。
監督:ジョン・ワッツ 出演:トム・ホランド(ピーター・パーカー / スパイダーマン)、マイケル・キートン(エイドリアン・トゥームス / バルチャー)、ロバート・ダウニー・Jr(トニー・スターク / アイアンマン)、マリサ・トメイ(メイ・パーカー)ほか
映画「スパイダーマン:ホームカミング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スパイダーマン:ホームカミング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スパイダーマン:ホームカミングの予告編動画
映画「スパイダーマン:ホームカミング」解説
この解説記事には映画「スパイダーマン:ホームカミング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スパイダーマン ホームカミングのネタバレあらすじ:起
アベンジャーズと宇宙人族種であるチタウリとの戦い「ニューヨーク決戦」(『アベンジャーズ』参照)の後、ニューヨークの街は破壊されてしまいました。市より瓦礫の撤去と解体工事を委託されていたエイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン)の会社では、復興のために仲間たちと瓦礫撤去の作業をしています。
ところがある日、ダメージ・コントロール局を名乗る男たちが現れ、工事の全権利を譲渡するよう迫ります。ダメージ・コントロール局とは、政府とスターク社が共同で設立した機関とのこと。宇宙物質の危険性を考慮し、これ以降の作業をすべてダメージコントロール局に任せ、一切の権利を放棄するよう言い寄りますが、トゥームスは納得できません。
結局、仕事は取り上げられ、トゥームスの会社は解散に追い込まれてしまいました。トゥームスは腹いせに、現場から運び込んだチタウリが残した残骸の一部を自分たちの物にし、仲間と密かに強力なハイテク兵器の開発をし、金儲けのために利用しようと企てます。
それから8年後、トゥームスたちは数々のハイテク兵器を作り出し、また自分用に飛行スーツを開発「バルチャー」となって兵器用資材の略奪をしていた。その頃、15歳の高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)はトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)から新しいスパイダーマンスーツを与えられ、アイアンマン陣営としてシビル・ウォー(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』参照)に参戦します(メイおばさんには研修と伝えていました)。
帰宅時にトニー・スタークから言われた「いずれ連絡する」という言葉を信じ、それから2ヶ月経った今もスターク社の“研修生”として地道に街のパトロールを続ける毎日。学校が終わるとクラブ活動にも参加せず、路地裏でスパイダーマンスーツに着替え、自警団として街に繰り出します。毎日の活動報告をトニー・スタークの助手であるハッピーへと連絡しますが、まったく音沙汰はありません。
そんなある日、ピーターはATM強盗と遭遇します。なんとかトニーに認められたいピーターは、ここぞとばかりに果敢に立ち向かうのですが、そこでこれまでに見たこともないような強い青紫の光線を出す強力な武器を目にします。その武器はピーターの馴染みのデリ、デルマーの店を吹っ飛ばしてしまいます。なんとかデルマーと猫だけは助けることができましたが、この出来事がピーターの心に火をつけます。着替えるために路地裏へ行くと、リュックごとなくなっていました。仕方なくスパイダーマンスーツのままそっと帰宅すると、そこには友人のネッド(ジェイコブ・バタロン)がピーターの帰りを待っていました。スパイダーマンの正体が自分だとバレてしまったピーターは、ネッドに固く口止めしますが、興奮が止まらない様子のネッドでした。
スパイダーマン ホームカミングのネタバレあらすじ:承
ピーターの学校ではホームカミング・パーティのムードで盛り上がっています。ピーターは密かに恋心を抱いている上級生のリズ(ローラ・ハリアー)が気になります。そんな中、同級生のフラッシュに馬鹿にされたことがきっかけで、友人のネッドはピーターがスパイダーマンと友達だと豪語してしまいます。信じないフラッシュに乗せられ、ピーターと友人のネッドはリズのホームパーティにスパイダーマンを連れて来るよう言われたのでした。
パーティ当日、ネッドはウエスタンハットでおめかしし、ピーターも服の下にスパイダーマンスーツを着用してパーティに参加します。なんとなく居心地の悪い2人。スパイダーマンとして登場するため外に出たピーターは、遠くの方で大きな光線が放たれたのを見ます。
そのままピーターはパーティを抜け出し、駆け寄るとそこではATM強盗が使っていた武器の取引が行われていました。なんとしても真相を突き止めたいピーターは敵を追い、阻止しようとします。ところが、あと一歩のところでトゥームス扮するコンドルのような大きな翼をもつ「バルチャー」に空へ飛ばされ、川へ落ちてしまいます。
川底から助けてくれたのは、アイアンマン・マーク47。そしてトニーはピーターに忠告します。「子供は関わるな」と。ふてくされた態度をあらわにするピーターでしたが、そこにいたアイアンマンはトニーによって遠隔操作で操られた無人状態だったため、気持ちのやり場もありません。さらにトニーはスターク社の引越しの最中で忙しく、ピーターにもあまり取り合ってくれない様子。そんなトニーにどうしても認めてもらいたい。そんな思いもふつふつとこみ上げてくるピーターでした。
スパイダーマン ホームカミングのネタバレあらすじ:転
肩を落とし歩いて帰る途中、さっき追いかけている途中で敵が落としていった兵器の一部を拾います。青紫に輝く不思議な宇宙物質が組み込まれていました。ネッドに見せて、持っているよう託しました。さらにピーターはプログラミングの知識に長けているネッドに頼み、スーツの「補助輪モード」を解除することに成功します。バルチャー一味を追跡し、大きな手柄を作りたいピーター。追跡にも気合が入ります。抑制がなくなったスーツは「強化戦闘モード」「強化偵察モード」「強化尋問モード」など様々なオプション機能がついており、使いこなすのに苦労しながらも、ついにワシントンDCで兵器の取引が行われることを突きとめます。
ちょうどワシントンDCでは、ピーターが所属するクラブが、アカデミック・デカスロンという全米の学力コンテストが開かれるところでした。残念ながら追跡をしていたピーターはコンテストに出場することができなかったものの、チームは見事優勝。ワシントン記念塔を観光します。ところが、追跡をしていたピーターは、ネッドに渡した宇宙物質がX線を浴びることで爆破することを知ってしまいます。ワシントン記念塔の入り口では手荷物検査のため宇宙物質がX線検査を通るところでした。
仲間を助けるためにワシントン記念塔に急いで駆けつけるスパイダーマン。警察まで出動する騒ぎになってしまいましたが、ついにネッドが持っていた物質は爆破してしまいます。仲間たちはエレベーターから宙吊りになってしまいますが、なんとか全員を助け出すことができました。兵器の取引はスタテン島行きのフェリーで行われようとしていました。そこにはバルチャーの姿があります。ピーターの乱入で取引は阻止することはできたものの、船は大きく真っ二つに割れ、多くの乗客を危険にさらしてしまいます。
ここでも助けてくれたのはやはりアイアンマン。今度は遠隔操作ではなく、トニー本人が来てくれ船と乗客を助けました。別れ際、トニーはピーターへ言い放ちます。「期待外れだった。スーツを返すように」と。トニーの辛らつな言葉にピーターはすっかり自信をなくし、普通の高校生として生活することを決めスーツを返しました。家に帰るとニュースを見たメイおばさんが声をかけます。スターク社の研修生をクビになったと伝えたピーターをメイおばさんは優しく抱きしめました。
スパイダーマン ホームカミングの結末
ピーターは憧れていたリズに好きだと告げ、一緒にホームカミング・パーティに行く約束をしました。フォーマルスーツに着替え、緊張した面持ちでリズの家のベルを鳴らすと…出迎えてくれたのは、船の上で戦ったバルチャーでした。兵器を作り売りさばいている組織の黒幕がリズの父親だったなんて…。そう思っていても、マスクをつけたスパイダーマンの正体を知らないうちは言えません。ピーターは固まったまま、リズと父親の車に乗り込み会場まで向かいます。
父親にピーターを気に入ってもらいたいリズは、車中でピーターの自慢をします。スターク社の研修生であることを告げたとき、父親はスパイダーマンの正体がピーターであることに勘付いてしまうのです。会場に着き、リズに先に行くよう指示すると父親はピーターに向かって「これ以上、邪魔をすると殺す」と脅します。
一度は会場に入り、パーティに参加しようとするピーターですが、目の前にバルチャーがいるのに見逃すことはできませんでした。リズに謝り会場を飛び出すと、早速バルチャーの手下に攻撃されます。間一髪のところでネッドに助けてもらい、バルチャーを追います。バルチャーが狙うのは、引越し中のスターク社。兵器を積んだ飛行機がまさに今スターク社から飛び立とうとしているところでした。兵器を奪いたいバルチャーは翼を広げ飛行機を狙って近づきます。それを追うピーター。スターク社の兵器がバルチャーの手に渡ることを絶対に阻止したいと必死に飛行機にくらい付きます。
大乱闘の後、飛行機は墜落。兵器はほとんど使い物にならない状態になってしまいましたが、なんとか敵に渡らずに済みました。さらにピーターは爆発する中から、バルチャーの命を助けます。ピーターに抱えられたバルチャーには翼はなく、そこにはリズの父親の姿がありました。
高校生活に戻ったピーター、そこには父親が逮捕されたためオレゴンへ引越しをすることになったリズの姿がありました。リズにパーティーのことを謝るピーターでしたが、リズは「やりたいことを最後までやり通して」とピーターを励まして去っていくのでした。
大活躍をしたピーターはトニーの新オフィスへ呼ばれます。目の前に現れたのは、スパイダーマンの最新スーツ。トニーはこれをピーターへ進呈すると言うのです。さらに正式にスパイダーマンとしてアベンジャーズに加入することと、すでに会見を開くために記者たちを会場へ呼んでいることを告げます。ところが…ピーターの答えはNo。このまま街の親愛なる隣人として、パトロールを続けるスパイダーマンでいたいと断ったのでした。「これはテストだよね?」と言いながら去っていきます。
トニーの秘書ペッパーがやってきて、待たされた会場の記者たちがしびれを切らしていることを告げました。トニーは仕方ないと言わんばかりにハッピーへ目配せすると、ハッピーのポケットから取り出された指輪を受け取り、訳の分からない表情のペッパーと共に会場へと入っていきます。
長い戦いが終わり、トニーから認められた満足感でいっぱいのピーターが家に帰ると、大きな紙袋が置かれています。“これは君のものだ。T.S” そう書かれた紙袋にはスパイダーマンのハイテクスーツが入っていました。それを着たピーターのスパイダーマン姿の背後にはメイおばさん、その姿にびっくりするのでした。
(エンドロール中)刑務所に服役するトゥームスは、フェリーでハイテク兵器の取引をしていた人物であるマックと再会。マックは「スパイダーマンの正体を知ってるらしいな」と言いますがトゥーマスは「知ってたらとっくに奴を殺している」と言い、去っていきます。
(エンドロール後)キャプテン・アメリカが登場し、忍耐の大切さを訴える高校生向けメッセージを撮影していました。そして画面には「Spider-man will return」とスパイダーマン ホームカミングの続編を匂わせるメッセージが表示されます。
以上、スパイダーマンホームカミングのネタバレあらすじと結末でした。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品の時系列・順番
1.『アイアンマン』(2008年公開)
2.『インクレディブル・ハルク』(2008年公開)
3.『アイアンマン2』(2010年公開)
4.『マイティ・ソー』(2011年公開)
5.『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011年公開)
6.『アベンジャーズ』(2012年公開)
7.『アイアンマン3』(2013年公開)
8.『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年公開)
9.『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014年公開)
10.『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年公開)
11.『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年公開)
12.『アントマン』(2015年公開)
13.『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年公開)
14.『ドクター・ストレンジ』(2016年公開)
15.『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年公開)
16.『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年公開)
17.『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017年公開)
18.『ブラックパンサー』(2018年公開)
19.『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年公開)
20.『アントマン&ワスプ』(2018年公開)
21.『キャプテン・マーベル』(2019年公開)
22.『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年公開)
23.『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年公開)
映画スパイダーマンシリーズのネタバレあらすじ一覧
スパイダーマン(2002年)のネタバレあらすじ結末
スパイダーマン2(2004年)のネタバレあらすじ結末
スパイダーマン3(2007年)のネタバレあらすじ結末
アメイジング・スパイダーマン(2012年)のネタバレあらすじ結末
アメイジング・スパイダーマン2(2014年)のネタバレあらすじ結末
スパイダーマン:ホームカミング(2017年)のネタバレあらすじ結末
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年)のネタバレあらすじ結末
「スパイダーマン:ホームカミング」感想・レビュー
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今までのスパイダーマンと違ってグッと若くなって高校生となったスパイダーマンをトム・ホランドが初々しく演じています。シビルウォーでアベンジャーズの仲間入りした後日談のような感じになっていて後のアベンジャーズに関連していくのも良かったですね。アイアンマンことトニー・スタークがピーターの父親のような存在となり厳しく接しながらも見守っている姿と子供扱いして欲しくないピーターのバランスが見ていて良かったです。
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ホームカミングを観た感想ですが、スパイダーマンの❝頑張り❞にキャプテン・アメリカの精神を見たトニー・スタークという僕の妄想。キャプテンの自分で何とかして全員助けるんだというアレです。だからトニーも厳しくなる訳だ。資格の無い者はスーツも盾も置いていけとなる。トニー・スタークはヒーローの社長、❝神の正義を貫く男❞ウルトロンにして斯様に言わしめたキャプテンは、ヒーローの先生的な登場の仕方が面白い。これだから、マーベル・シネマティック・ユニバースは面白い。
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過去2回実写化されたスパイダーマンですが、本作はMCU作品にあたりアイアンマンやキャプテン・アメリカと同一の世界観が舞台となります。トム・ホランド演じる主人公トビー・マグワイアは元気一杯の高校生です。新米ヒーローのスパイダーマンが巻き起こす若さゆえの失敗や、ひたむきに敵へ立ち向かう姿に心を打たれます。本作では、アイアンマンが保護者的な立場で登場し、あのトニーが大人になったな〜といった様々なキャラの成長が感じられるホットな作品です。
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過去2作のスパイダーマンと比べてアイアンマンを始め仲間がいるのがとても良い!これまでのスパイダーマンは若いのに孤独で親もいない恋人ともうまくいかない親友ともギクシャクする彼でしたが今回は本人も明るい性格で親友も恋人ともちゃんとうまくいくし師匠のアイアンマンもいるライトな作品で観さすくて良い。スーツはアイアンマン製なのでいろんなギミックも詰まっていて楽しい。でもちゃんと主人公が成長していく様も描かれていて最高でした。
主役トム・ホランドは20歳過ぎなのに、銀幕上では15歳のピーター君そのものです。
密かにスパイダーマンとなってヒーロー活動中のピーターは、アイアンマンであるトニー・スタークにスカウトされます。憧れの“スタークさん”に認めてもらうべく、頑張る姿が微笑ましいです。しかし、調子に乗り過ぎたピーターは、スタークの信用を失います。スーツを取り上げられますが、身一つで戦いに挑みます。なんか、「ガンダム」のアムロを連想してしまいます。
ノリは軽いですが、少年がヒーローになる過程が丹念に描かれています。